スバル新型XV実燃費レポート|2Lガソリンモデルを街乗り~高速道路まで徹底評価!

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スバル新型XVの実燃費は13.5km/L|燃費レポート結果まとめ

今回の燃費テストでは、スバルの最新ミドルクロスオーバーSUVである、新型XVの2リッターガソリンモデルをテスト。グレードは2リッターの中では標準グレードとなる2.0i-Lアイサイト(車両本体価格248万4000円/JC08モード燃費16.0km/L)を起用した。

なお、発表から約2カ月時点の初期受注では、この2リッターガソリンモデルが8割を占め、主力となっている。

燃費テストは、2017年6月15日(木)の午前7時頃開始し、午後2時時過ぎ帰京するというスケジュールで実施。

テスト中の天候は曇りのち晴れ、最高気温28度という梅雨の晴れ間といえる気候で、交通状況は平均的な流れであった。

なおXVの2リッターには、S(スポーツ)とI(インテリジェント)から走行モードを選べるSIドライブが装備されるが、今回は他社のノーマルモードに相当するIを選択した。

XV2リッターガソリンの燃費テストの結果は以下の通り。

新型XV2リッターガソリン<参考値>インプレッサ2リッターガソリンAWD
JC08モード燃費16.0km/L15.8km/L
高速道路18.0km/L17.4km/L
市街地(街乗り)11.0km/L10.9km/L
郊外路13.5km/L12.7km/L
総合13.5km/L13.0km/L

新型XVの実燃費は、13.5km/Lとなり、カタログ燃費の約80%の達成率であった。燃費とパワーに優れる直噴エンジンではあるものの、特別な飛び道具がある訳ではない2リッターNAエンジンを搭載するモデルとしては、カタログに載るJC08モード燃費との差や、実燃費ともに及第点といったところだろう。

過去のデータがある、XVのベースとなったインプレッサの2リッターガソリンモデルと燃費を比べると、全体的に新型XVの方が若干燃費が良かった。これはXVが17インチのエコタイヤを履いていたのに対し、インプレッサの2リッターをテストした際のテスト車が、燃費性能(≒転がり抵抗)をあまり意識していない18インチのスポーツタイヤを履いていたためだろう。

ここからは高速道路編、市街地編、郊外路辺、それぞれの章で燃費や走りの質について詳細な評価を行っているので、XVの購入を考えている方にはぜひ参考にしてほしい。

スバル新型XVとは?

スバルXV

新型スバルXVは、今年3月のジュネーブモーターショーで世界初公開され、その翌日に日本国内での先行予約の開始、価格を含めた4月の正式発表、そして5月下旬の発売という過程を経て登場した。

インプレッサの初代モデルに設定された、最低地上高を高めたグラベルEXを前身に、2010年に3代目インプレッサに追加されたXV(これは最低地上高が普通のインプレッサと変わらず、SUVルックなスタイルを持つだけという、存在意義の分かりにくいモデルで短命に終わったが)を初代モデルとすると、2012年に4代目となる先代インプレッサから約1年遅れで追加され、クロスオーバーSUVらしいコンセプトや、明るい原色系のカラーの似合うスタイルなどを理由に人気車となった、2代目モデルに続く3代目モデルとなる。

新型XVも4月の発表から約2カ月で2200台の月間販売目標台数に対し約1.8倍となる約7800台を受注しており、それなりの人気を集めている。

そんなXVの直接のライバルを考えると、スズキSX 4Sクロスがあげられるが、失礼ながらかなりニッチでマニアックなモデルだ。輸入車においても、ボルボのV40クロスカントリーやVWゴルフオールトラックくらいしか思い浮かばない。

クロスオーバーというのは、AとBのジャンルを融合させたジャンルで、SUVとスペシャリティカーを融合させた、日産ジュークやレンジローバー イヴォーク、SUVにクーペの流麗なスタイルを融合した、ベンツGLCクーペやBMW X4といったSUVクーペなどがある。その中でスバルXVは、昨年10月に登場したインプレッサをベースに、乗用車にSUVの要素を盛り込んだ、ミドルクロスオーバーSUVである。クロスオーバーSUVで、XVより上のクラスのモデルには、同社のレガシィアウトバック、ボルボのV60クロスカントリー、V90クロスカントリーといった例がある。

スバルXV

新型スバルXVも乗用車としての機能は、ほぼインプレッサに準ずるが、SUVとしての機能は、乗用車とSUVの中間に属するクロスオーバーSUVながら、最低地上高は先代XVと同様の200㎜を確保。これはSUVの平均値以上となる。

また駆動方式は、全グレード前後駆動力配分を前60:後40を基本とし、状況に応じて前後駆動力配分を変える、アクティブトルクスプリットAWDとなるほか、上り坂になった深い雪道や、荒れた山道での発進といった場面での脱出を容易にするX-MODE(ベーシックグレードの1.6iアイサイト以外の全グレード)や、滑りやすい下り坂でゆっくりとした一定速をキープしてハンドル操作だけに集中できるようにする、ヒルディセンドコントロール(全グレード)を装備し、平均的なSUV以上の雪道や悪路での走破性を備える。

基本的な機能、構造に関してはインプレッサに準ずると書いたように、車の土台となるプラットホームは、インプレッサでデビューした高いボディ剛性を持ち、世界トップクラスの衝突安全性を備える、SGP(スバルグローバルプラットホーム)を採用。

エンジン、トランスミッションといったパワートレーン系も、エンジンはスバル伝統の水平対向4気筒を搭載し、排気量はXVとしては初となる1.6リッター(最高出力115馬力&最大トルク15.1kgm)と、直噴2リッター(最高出力154馬力&最大トルク20.0kgm)の2つを設定。トランスミッションは、ベーシックグレードの1.6iアイサイト以外は、パドルシフトも備えるリニアトロニックと名乗るCVTで、全グレードにアイドリングストップも採用する。

結果、JC08モード燃費は、1.6リッターが15.8~16.2km/L、2リッターが16.0~16.4km/Lという数値をカタログに載せる。意外にもJC08モード燃費は排気量の大きい2リッターの方がいい数値となるケースもあるが、これは現行インプレッサに対し、新型XVの車重が50㎏ほど重いことに対応し、ファイナルギア(最終減速比)が、約5%加速力重視のローギヤードとなっており、巡航回転数が高めとなるためだろう。

なお、今年度から基準が大幅に厳しくなったエコカー減税では、2リッターでJC08モード燃費が16.0km/Lとなる2.0i-Lアイサイトのオプション装着車と2.0i-Sアイサイトが取得税20%、重量税25%減税が適応となる。

XVインフォ

スバル車の大きな購入理由の1つとなっている安全性。新型XVはスバルの基幹技術の1つとなっている、”アイサイト”を全グレードに標準装備する。予防安全では車両などの物体に対しては、約50km/hからでも極めて高い可能性で衝突を回避し、夜間の歩行者にも対応する世界トップクラスの自立自動ブレーキ機能、停止まで対応する先行車追従型アダプティブクルーズコントロール、約60km/h以上のスピードで車線の中央を維持し、車線の逸脱も防ぐアクティブレーンキープなどから構成されている。

さらにベーシックグレードの1.6iアイサイト以外には、進路変更の際などに死角に入りやすい斜め後方を監視する、スバルリアビークルディテクションと夜間に積極的にハイビームを使うハイビームアシストから構成される、アドバンスドセーフティパッケージもオプション設定される。

衝突安全性に関しても、前述した強固なボディという基盤にサイド&カーテンエアバッグに加え、運転席のニー(膝)エアバッグを全グレード標準装備とするほか、車を運転していて誰もが一番起こしたくない、歩行者を撥ねてしまった際の、被害低減のための歩行者保護エアバッグも全グレード標準装備となっており、安全性に関してはカテゴリや価格帯にかかわらず、世界トップクラスの1台と断言できる。

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新型スバルXV実燃費レポート/高速道路編

スバルXV

スバル新型XVの高速道路での実燃費:18.0km/L

新型XVの高速道路での燃費は、18.0km/Lというインプレッサの2リッターを上回る数値を記録した。冒頭に書いたように、タイヤの差が大きいと思われるが、それ以上に新型XVがSUVの要素を持ちながら乗用車と変わらない燃費を維持しているというのは、クロスオーバーSUVというコンセプトをいい意味で象徴しているように感じた。また今回は、過去データがあるインプレッサの2リッターと、性格はかなり違うものの価格の近いSUVということでトヨタC-HRの1.2リッターターボ4WDの燃費も記載する。

高速道路実燃費カタログ燃費
新型XV2リッターガソリン18.0km/L16.0km/L
新型インプレッサ2リッターガソリンAWD17.4km/L15.8km/L
C-HR1.2リッターターボ4WD17.2km/L15.4km/L

高速道路編では主に動力性能と、アイサイトのアダプティブクルーズコントロール機能、アクティブレーンキープの印象をお伝えするが、基本的にはインプレッサに準ずる印象であった。

まず新型XVの2リッターの動力性能に関しては、インプレッサの2リッターと同様で、絶対的な加速力自体に目覚ましいところはなく、ミドルクラスの平均値といったところであるが、低回転域から高回転域まで全域でトルクフルかつ非常に扱いやすい性格で実に運転しやすい。加えてエンジン音も力強い太い音質で、高回転域まで回してもそれなりに気持ちいいものである点も評価できる。

なお100km/h走行時のエンジン回転数は、1600回転と非常に低く抑えられていた。また新型XV、インプレッサというSGPを使う新世代のスバル車に改めて高速道路で乗ると、SGPのアピールポイントの1つである、静粛性の高さがスバルの主張通り実感できた点も印象的だった。

別の機会に高速道路以外で試した、スバルXVの1.6リッターモデルの印象もお伝えすると、1.6リッターは市街地であれば、前述したローギヤード化した最終減速比のおかげなどで、そう不満のないまずまずの動力性能を確保しているが、上り坂や市街地でも流れが速いと、かなり深くアクセルを踏まざるを得ないケースもしばしばあった。

その際に簡易ではあるが、2リッターモデルのXVと同時に走り燃費も計測した。上り坂では、アクセル開度が少なくて済む2リッターの方が燃費も良好だった。動力性能の余裕や、実質20万円程度となる2リッターとの価格差を総合的に考えると、新型XVを買う際には2リッターモデルを基本に考えるべきだろう。

高速道路でアイサイトを使った印象も、インプレッサと同様のもの。アダプティブクルーズコントロールは相変わらず、加減速は運転の上手いドライバーに同乗しているように上手で安心して運転を任せられ、極めて少ない疲労で快適に目的地を目指せる。また、4段階から選べえる車間距離もそれぞれ適切であった。

アクティブレーンキープも高速道路のコーナーであれば、かなり車線の中央をキープするが、ボルボV90&S90あたりの最新モデルがハンドル操作もさらに積極的に行っていることを考えると、スバルのアクティブレーンキープのアドバンテージが減っているように感じるのも事実であった。このあたりは、夏ごろにマイナーチェンジされる同社のレヴォーグとWRX S4に搭載される「ツーリングアシスト」を加えた進化版アイサイトに期待し、なるべく早い段階でインプレッサや新型XVにも盛り込まれるのを期待したいところだ。

ちなみに、新型XVのアイサイトのアダプティブクルーズコントロールにも、インプレッサと同様に、先行車の追従をダイナミック、スタンダード、コンフォート、エコの4つから選べる機能を備える。フィーリングはインプレッサと同じく、ダイナミックは追従が激しすぎ、エコは流れに遅れがちで、スタンダードかコンフォートを選ぶのが無難だろう。

新型スバルXV実燃費レポート/市街地編

スバルXV

スバル新型XV市街地での実燃費:11.0km/L

市街地での燃費は、インプレッサの2リッターとほぼ同等の11.0km/Lであった。高速道路や郊外路のような差がなかった要因は、暑さのためアイドリングストップの機会が減ったためだろう。また、市街地での燃費が意外にも、アイドリングストップのないC-HR1.2リッターターボ4WDに劣った理由は、アイドリングストップはないものの、1.2リッターという排気量の小ささでC-HRがアイドリング中のガソリン消費量で有利だったためと思われる。

市街地実燃費カタログ燃費
新型XV2リッターガソリン11.0km/L16.0km/L
新型インプレッサ2リッターガソリンAWD10.9km/L15.8km/L
C-HR1.2リッターターボ4WD11.7km/L15.4km/L

ドライバビリティ(運転のしやすさ)、アイドリングストップ、アイサイトのアダプティブクルーズコントロール機能といった市街地での新型XVの印象も、インプレッサと同様に全体的に高い完成度を備えていた。

まずドライバビリティに関しては、低回転域から太いトルクと、過度にエンジン回転を下げることなく、アクセル操作に対しリニアにレスポンスするCVTのマッチングにより、非常に運転しやすい。平均的な交通の流れであれば2000回転以下の低いエンジン回転を保って流れに乗れ、運転は非常に楽であった。

アイドリングストップ機構は、止まりそうで止まらない渋滞や一時停止といった場面で、不必要なエンジン停止と再始動が起きないという意味で好ましい。停止後ブレーキペダルを踏み足すと、エンジンが停止するというタイプで、エンジン再始動は素早く、セルモーターの音も抑えられており、フィーリングは良好だ。

アイドリングストップの頻度と時間に関しては、テストした日の30度近い気温の中だと、たまにアイドリングストップしない、アイドリングストップしてもエンジンが再始動してしまうということもあった。暑い時期のアイドリングストップの頻度や、時間を増やすため、スズキ車のようなエアコンの構成部品の1つである、エバポレーターに蓄冷材を入れるといった機構が欲しいところだ。またアイドリングストップの時間が気温のため短くなったせいもあるのか、アイドリング中の振動が少し大きいようにも感じた。

市街地でアイサイトを使った印象も、高速道路と同様に先行車を見失うこともなく、監視をしながら安心してアイサイトに運転を任せられた(車間距離を一番短くするとなかなか攻めたブレーキのタイミングとなるが、これは好みで調整すればいいだろう)。

また、アイサイトで停止した際には、アイドリングストップと電動パーキングブレーキを生かしたブレーキホールドが始まるのも、市街地では疲労軽減という意味で非常に有難かった。欲を言えば、ドライバーがブレーキを踏んで停止した際にもブレーキホールドが機能して欲しいことくらい。これは電動パーキングブレーキを備えるほかのスバル車にも言えることだ。

新型スバルXV実燃費レポート/郊外路編

スバルXV

スバル新型XV郊外路での実燃費:13.5km/L

郊外路での燃費は13.5km/Lという記録で、及第点といったところだろう。

郊外路実燃費カタログ燃費
新型XV2リッターガソリン13.5km/L16.0km/L
新型インプレッサ2リッターガソリンAWD12.7km/L15.8km/L
C-HR1.2リッターターボ4WD13.1km/L15.4km/L

郊外路を走らせると、新型XVがハンドリングや乗り心地の面で、主に最低地上高があり、重心も高くなるクロスオーバーSUVというカテゴリーながら、むしろインプレッサに対する良化やSGPの熟成を感じられた。

ベースのインプレッサは以前掲載した燃費レポートで書いたように、「荒れた路面などの条件の悪い道で、ペースを上げるなどすると、ポテンシャルの高さを感じられるけど、普通に走っているとハンドルのセンター(直進)付近の手応えがもう少ししっかりして欲しい。乗り心地もまずまずだけど積極的にいいとまでは言えない、普通に乗っていると全体的には普通レベル」と評価していた。これは、新しいSGPや新型インプレッサに対する期待が高すぎたせいもあるかもしれない。それが新型XVでは「普通に乗っていると普通」だった。というのは悪い意味ではない。普通に乗っている時でもライントレース性(ハンドル操作に対する車の動きの正確さ)が若干向上しており、大幅な差ではないものの、普通に乗っている時の質感で、いい車度の良化が感じられたのだ。

もちろんインプレッサ美点であるペースを上げた際の、正確なライントレース性や、ハンドルを切りながら荒れた路面を通過した際の入力の吸収といった、厳しい条件下での良さ、ポテンシャルの高さはそのままであった。そこに新型XVは、最低地上高を上げたことにより、サスペンションストロークの長さという要素が加わった。当然ながらコーナーでの限界こそインプレッサに対し低く、コーナーでのロールや加減速の際の前後の動きも大きいものの、その動きは不安感のない穏やかなものなので、筆者個人はその動きをコントロールする楽しさが加わったと感じている。

このあたりは、SGPが元々のポテンシャルの高さゆえ、全高が高い、車重が重いといった不利な要素を持つ車ほど真価を見せるという予告編のようにも感じられ、今後SGPを使って登場する次期型フォレスターなどへの期待が自ずと高まる。

このようにポテンシャルの高い新型XVだから、もっとパワーが欲しいのも事実。レヴォーグの1.6ターボを載せる手もあるが、いっそレガシィ系の2.5リッターエンジンなど積むのはどうだろうか。さらに楽しいクルマになると思う。

乗り心地に関しては、試乗した2.0i-Lアイサイトだと残念ながらハンドリングほどの良さはなかった。路面の大き目の凹凸を通過した際に若干の硬さやサスペンションの動きの渋さが感じられ、まずまずの「良」レベルに留まる。しかし、別の機会に乗った最上級グレード、2.0i-Sアイサイトは大径の18インチタイヤだが、17インチタイヤを履く2.0i-Lアイサイトに対し、硬さを感じることはほぼない「優」レベルのしなやかな乗り心地となる。

2.0i-Lアイサイトと2.0i-Sアイサイトの間には約20万円の価格差があるが、乗り心地の差と装備内容の違いを考えれば納得できる差額であるため、新型XVを買うなら2.0i-Sアイサイトを勧めたい。

ちなみに1.6リッターモデルの乗り心地は、筆者が乗ったテスト車の走行距離が1000km未満だったため、足回りの馴染みがまだ出ていなかったという可能性もあるが、2.0i-Lアイサイトよりさらに硬さが感じられ、「可」レベルで、動力性能も含め総合的に2.0i-Lアイサイトに見劣りする印象だった。

新型スバルXV実燃費レポート/総合評価

XV市街地燃費

スバル新型XV2リッターガソリンの総合実燃費:13.5km/L

総合実燃費カタログ燃費
新型XV2リッターガソリン13.5km/L16.0km/L
新型インプレッサ2リッターガソリンAWD13.0km/L15.8km/L
C-HR1.2リッターターボ4WD13.7km/L15.4km/L

筆者はスバルXVを人に説明する際、「Gショックのようなクルマ」と説明している。これは先代モデルも新型も同様だ。見た目はちょっとゴツくてイザという時には強いタフさを持ちながら、普段使いもこなせる二面性が、Gショックの魅力と共通している。

前者を具体的に掘り下げると、悪路走破性の高さや見晴らしの良さ、着座位置が高まることによる乗降性の良さ、そしてオレンジに代表される明るいボディカラー、クラッティングと呼ばれる黒い樹脂製のモールなどから構成されるSUVらしさからくるもの。一方後者は、ベースとなるインプレッサのもつ基本性能の高さや安全性、そしてタワーパーキングにも収まる1550mmの全高から構成される実用性の高さからもたらされるものだ。

これで、新型XVとインプレッサの価格差は、AWD同士であればおおよそ10万円に留まるのだから、AWDを選ぶならXVを基本に勧めたいし、すでにインプレッサを買った人は複雑な気分になるのではないかとすら思う。

現状で新型XVへのリクエストを挙げるなら、前述したモアパワーへの対応と、近々レヴォーグとWRX S4に搭載される進化版アイサイト(アイサイト・ツーリングアシスト)の早期の投入、オレンジやレッドといった明るいボディカラーでないとインプレッサ同様に、少し地味に見えてしまうスタイルをもう少しクロスオーバーSUVらしい明るさを感じるものにして欲しいことくらいだろうか。

新型スバルXV主要スペック

新型スバルXV 主要スペック表
グレード2.0i-L EyeSight
駆動方式AWD(4WD)
トランスミッションCVT
全長4,465mm
全幅(車幅)1,800mm
全高(車高)1,550mm
ホイールベース2,670mm
乗車定員5人
タイヤサイズ225/60R17
車両重量(車重)1420kg
エンジン水平対向4気筒 デュアルAVCS直噴
排気量1995cc
最大出力113kW(154PS)/6000rpm
最大トルク 196N・m(20.0kgf・m)/ 4000rpm
燃料レギュラーガソリン

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永田 恵一
筆者永田 恵一

1979年生まれ。26歳の時に本サイトでも活躍する国沢光宏氏に弟子入り。3年間の修業期間後フリーランスのライターとして独立した。豊富なクルマの知識を武器に、自動車メディア業界には貴重な若手世代として活躍してきたが、気付けば中堅と呼ばれる年齢に突入中。愛車はGRヤリスと86、過去には日本自動車史上最初で最後と思われるV12エンジンを搭載した先代センチュリーを所有していたことも。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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