三菱 デリカ D:5 2WD 試乗レポート/渡辺陽一郎(2/2)

三菱 デリカ D:5 2WD 試乗レポート/渡辺陽一郎
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これが三菱の考える設定と配慮

三菱 デリカ D:5 2WD三菱 デリカ D:5 2WD

機能面で三菱の個性ともいえるのは、アイドリングストップが再始動する時の条件だ。ATレバーをNレンジに入れてサイドブレーキを引き、ブレーキペダルから足を離しても再始動する。信号待ちなどの時、Nレンジに入れてアイドリングストップを働かせたまま右足を休めることはできない。Dレンジでブレーキを踏んでいる時以外、アイドリングストップをさせないスズキの方式に似ている。

ただし、Pレンジに入れると、ブレーキペダルから足を離してもアイドリングストップの状態を保つ。つまり、長時間停車の意思があると考えられる時にはアイドリングストップを保つ仕組みだが、信号待ちの度にPレンジに入れる使い方は一般的ではない。操作が煩わしいこともあるが、DレンジとPレンジの間をATレバーが移動する時、一瞬ではあるが後退灯が点灯するからだ。後続車のドライバーをヒヤリとさせる心配が伴う。

もっとも、Nレンジでアイドリングストップを維持させようとすれば、制御が複雑になりやすい。ドライバーがアイドリングストップ状態であることを忘れて降車しないよう、シートベルトの解除、あるいはドアの作動に応じて再始動させる機能も必要になる。従ってPレンジでのみ、ブレーキペダルを離しても再始動を保つ設定はアリだろう。各メーカーとも、さまざまな取り組み方をしている。

2.4リッター 4WDにも是非装着して欲しい!

三菱 デリカ D:5 2WD三菱 デリカ D:5 4WD

運転感覚としては、動力性能が不足気味。車両重量はMが1680kg、試乗したGパワーパッケージは1690kgに達し、前述のようにセレナやプレマシーよりも重いからだ。アクセルも深く踏み込みやすく、負荷が大きいこともあって2000~2500回転付近のノイズが耳障りに感じる。

エンジンの性格が高回転指向になることもマイナス要素。最大トルクの19.4kg-mを4200回転で発揮することもあり、4000回転を超えた領域で車速の上昇が活発になる。最大トルクが4000回転以下で発生する設定であれば、扱いやすい印象になるだろう。

一方、乗り心地は快適。装着されるタイヤが16インチサイズ(215/70R16)のヨコハマジオランダーとあって、18インチを履く2.4リッターエンジン搭載の4WD仕様に比べると、路面からの細かなショックを伝えにくい。車両重量は4WDよりも約100kg軽く、運転感覚は意外に軽快で馴染みやすい。

室内の広さは、全長が4800mm以下のミニバンでは最も余裕がある。特に3列目の足元空間は、セレナやステップワゴンに大差を付ける。

これだけの居住性を考えると、左側スライドドアの電動機能を備えたMが233万円、右側スライドドアの電動機能、アルミホイールなども加えたGパワーパッケージが266.1万円なら割安だ。

デリカD:5といえば、アウトランダーと同じ機能を備えた4WDによる優れた走破力が特徴。エンジンが2.4リッターになり、動力性能も高まる。従って今後は、デリカD:5のウリになる4WD仕様にもアイドリングストップを設けて欲しい。

燃費の上昇率は、エンジンを新開発とした2リッターの14%は無理でも、8%程度は改善される。現状の11.2km/lが、12km/l以上に伸びれば、ユーザーの得られるメリットも大きい。三菱はすでにギャランフォルティスやRVRにもアイドリングストップを備えるので、今後はフルラインで装着すると良いだろう。たとえハイブリッド車を用意していなくても、環境性能を効果的に向上させられる。

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渡辺 陽一郎
筆者渡辺 陽一郎

1961年生まれ。自動車月刊誌の編集長を約10年務めた後、フリーランスのカーライフ・ジャーナリストに転向。「読者の皆さまに怪我を負わせない、損をさせないこと」が最も重要なテーマと考え、クルマを使う人達の視点から、問題提起のある執筆を心がけている。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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