[試乗]家族のコンパクトミニバン、新型「ホンダ フリード」の使い勝手を徹底的にチェックしてみた(1/3)
- 筆者: 藤島 知子
- カメラマン:島村英二
8年ぶりのフルモデルチェンジで大きく生まれ変わった新型「フリード」をじっくりチェック
8年ぶりのフルモデルチェンジで大きく変わったホンダのコンパクトミニバン「フリード」をいち早く試乗した。「ちょうどいい」サイズで人気の新型フリードを、”フジトモ”ことモータージャーナリストの藤島知子さんが使い勝手から走りに至るまで詳細にチェック。まずはガソリンモデルのファーストインプレッションをご覧あれ。
ライバル「トヨタ シエンタ」の躍進に「待った!」をかける
ホンダがコンパクトカーに3列シートを詰め込んだ「FREED(フリード)」を登場させて世間をアッと言わせたのは2008年のこと。というのも、当時”ミニバン”といえばホンダの「ステップワゴン」や日産の「セレナ」といった5ナンバーの枠をフルに使い切ったモデルが主流。これに対してフリードは、小柄なサイズでありながら、多人数乗車とシートアレンジを叶えたちょうどいいサイズのミニ・ミニバンとして登場し、ウィークデーにハンドルを握る機会が多い奥サマの心を射止めて大ヒット。一躍、人気モデルの座に躍り出たのです。
そんなフリードも8年を経て、周囲の環境はずいぶん変わりました。ライバルを見ると、「トヨタ シエンタ」は2015年夏、ひと足お先に個性的なスタイルへガラッとイメチェン。このジャンルではフリードの独壇場だったハイブリッドモデルを設定したり、予防安全装備を充実させて存在感を高めてきたのです。もはや立ち止まっていては衰退の一途を辿ってしまう・・・。
でもそのあたりは、小さなクルマを大きく使うことにかけては譲らないホンダ。彼らは黙っちゃいなかった!
新型フリードの高い質感はこだわりの強い輸入車ユーザーにもおススメしたい
コンセプトは変わらなくても、内外装のしつらえはグッとトレンド感が増したデザインに生まれ変わっています。フロント周りは最新のホンダ顔となるソリッド・ウィング・フェイスに変わり、サイドビューは表情豊かに。
開口部が一回り大きくとられたテールゲートは横基調のコンビネーションランプが配されて、ちょっと無難に落ち着いた感じ。
でも、よく目を凝らすと、ボディパネルはハリのある面で作り込まれていて、練り込まれたディテールが洗練された雰囲気を醸し出しています。コンパクトカーを超えた質感は、輸入車のハッチバックから、家族が増えて3列シートに乗り換えたい・・・なんてケースでもお眼鏡に適いそう。
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