ホンダ フィット EV 試乗レポート/大谷達也(1/2)

  • 筆者: 大谷 達也
  • カメラマン:本田技研工業株式会社/大谷達也
ホンダ フィット EV 試乗レポート/大谷達也
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いち早くEVにおける走りのテストを追求したホンダ

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ホンダ フィットEVとマツダ デミオEV。2台に込められた作り手の思いは、驚くほどよく似ている。とにかく、どちらも走りの味にこだわっているのだ。

「EVで走りのテスト?」

ちょっと不思議に思うのも当然だろう。

EVで使われる電気モーターは、もともと自動車の動力源として理想に近い特性を持っている。だから、100年かけて大きく進化し続けてきたガソリンエンジン車と違って、EVでは「走りの味付け」なんてことは最初からあまり話題にならなかった。それよりも、僕たちは主にEVの良さを見つめて、そのなかに自動車の明るい未来を見い出してきたといえる。

とはいえ、100年以上にわたって改良が続けられてきたガソリンエンジンにも素晴らしい部分はたくさんある。しかも、僕たちはその良さに長年親しんできたから、たまに「ああ、EVも、もうちょっとこういう味付けだったらいいなあ」なんて思うことがなきにしもあらずだった。

そうした声にいち早く反応したのがホンダとマツダだったといえる。走りの味を大切にし続けてきた彼らだからこそ、EVでも同様のことを追求する。それは自動車メーカーとしての誇りの表れでもあった。

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当たり前のことをより磨いて丁寧に作りこまれたフィットEV

ホンダ フィット EV

ちょっと難しい話になってしまったけれど、フィットEVでホンダは走りの味付けに徹底的にこだわってみせた。

たとえば、フィットEVは動き出しがとてもスムーズだ。アクセルペダルを軽く踏み込むと、「ガクン」でも「ドスン」でもなく、フィットEVはすっと滑らかに動き出す。また、ある程度のスピードに達して、一度アクセルペダルから足を離してまた踏み直すようなシーンでも、フィットEVはちょうどいい具合に加速を再開する。

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EVだから当たり前といえば当たり前の話だけれど、こういったスムーズさが従来のEVよりも一段磨かれているように思えた。きっと、モーターの力の出方を徹底的に研究して、それをコントローラーの設計に反映させたのだろう。とにかく丁寧に作り込まれていることが、試乗し始めてすぐに感じられたのである。

アクセルペダルを半分程度踏み込んだときの、レスポンスの良さと伸びの良さを両立させる制御を盛り込んだこともフィットEVの特徴だ。

デミオEVでは、巻線切り替え式モーターによってモーター自身の特性を改良しているけれど、フィットEVはギアボックス同軸モーターを採用して十分な性能を確保したうえで、ドライバーが長く加速感を味わえるようにコントローラーを工夫している。

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発表された資料によると、3段階に切り替えられる出力特性のうち、真ん中にあたるNORMALモードでも2.0〜2.4ℓガソリン車相当、いちばんパワフルなSPORTモードでは3.0ℓスポーツ車に匹敵する加速の伸びを実現しているそうだ。

そうそう、この出力特性を切り替えられる「3モードドライブシステム」を搭載していることもフィットEVの特徴のひとつ。

前述したSPORTモードであればアクセルペダルを踏んだ途端にぐぐっと背中を押されるような加速感を味わえるし、NORMALモードでも街中の流れをリードするのは簡単。残るECONモードは「必要にして十分」といったレベルに留まるけれど、クルマがエコドライビングを教えてくれるコーチング機能を活用すると、NORMALモードを17%も上回る電費性能を発揮する。

運転を楽しみたいとき、そして電気を節約したいとき。様々なシチュエーションに合わせて、クルマ自身が性格と性能を変えてくれるのである。

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大谷 達也
筆者大谷 達也

1961年、神奈川県生まれ。エンジニア職を経験後、1990年二玄社に就職し、CG編集部に配属となる。以来、20年間にわたり同誌の新車情報、モータースポーツに関する記事を企画・編集・執筆。2010年3月フリーランスとなる。現在もCGの編集・執筆業務に携わる傍ら、ENGINE、GENROQ、東京中日スポーツ新聞、レーシングオンなどにも寄稿。日本モータースポーツ記者会会員。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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