SUV人気の中、ホンダは何故シビックに拘る? CR-V復活を熱望する販売現場との隔たり

SUV人気の中、ホンダは何故シビックに拘る? CR-V復活を熱望する販売現場との隔たり
ホンダ 新型 CR-V(日本未発表・未発売)【上海ショー2017】 ホンダ 新型 CR-V(日本未発表・未発売)【上海ショー2017】 ホンダ 新型 CR-V(日本未発表・未発売)【上海ショー2017】 ホンダ 新型 CR-V 1.5リッターガソリン直噴ターボエンジン搭載モデル・北米仕様(日本未発表・未発売) ホンダ 新型 CR-V 1.5リッターガソリン直噴ターボエンジン搭載モデル・北米仕様(日本未発表・未発売) ホンダ 新型 CR-V 1.5リッターガソリン直噴ターボエンジン搭載モデル・北米仕様(日本未発表・未発売) ホンダ 新型フリード ホンダ 新型 CR-V 1.5リッターガソリン直噴ターボエンジン搭載モデル・北米仕様(日本未発表・未発売) ホンダ 新型 CR-V(日本未発表・未発売)【上海ショー2017】 ホンダ 新型 CR-V(日本未発表・未発売)【上海ショー2017】 ホンダ 新型 CR-V(日本未発表・未発売)【上海ショー2017】 画像ギャラリーはこちら

好調な日産に対抗はホンダ流? 新型シビックで追い上げなるか

10代目となる新型シビック

日産がゴーンさんの指令により国内販売台数の大幅アップ作戦を開始した結果、今年1月~4月までの販売台数は前年同期の25%増となった。ちなみに全体販売台数の伸びが11%なので、確実にシェアを延ばしている。そんな中、ホンダが全体販売台数の伸びに追いつかずシェアを落とし始めた。

ホンダの場合、フリードという国内専売車種を追加したのに追いつかない状況。ディーラーに聞くと「まもなくマイナーチェンジするフィットに期待です。とはいえ、全体的に厳しいです。新型シビックを売れという強い要請を受けていますけれど、タイプRを除きお客さんの反応はほとんどありません」。

どうやら新型シビックの価格設定を頑張るらしい。実際、当初270万円くらいになると言われていたシビックながら、ここにて「売れる価格にする」的な情報も流れてきた。発売前の段階でメディアから厳しいことを書かれた手前、売れないと国内販売部門の判断の甘さが指摘されてしまう?

>>ホンダ 新型CR-Vハイブリッドや各国で投入しているSUVモデルを写真でみる

ヴェゼルより一回り小さいSUV「WR-V」導入も検討中?

新型コンパクトSUV「WR-V」ホンダ新型クロスオーバーユーティリティビークル「BR-V」

一方、販売現場からは、売れるクルマを出して欲しいという意見が多数出ている。ある営業担当者は「シビックを出すなら、CR-Vを売りやすい価格で出して欲しい」という。日産やマツダを見ても今や売れ筋はSUV。だったらCR-Vを復活させ240万円くらいで出したらいいのに、と思ってしまう。

>>2モーターHV搭載の新型CR-Vスポーツハイブリッドの記事

絶版となった先代CR-Vのスターティングプライスは257万円。何の特徴も無いSUVの価格として考えれば高価過ぎた。この価格帯ならディーゼルやハイブリッドが必要。はたまたスバル・フォレスターのような自動ブレーキも無し。日産エクストレイルのようにリーズナブルな価格設定もしていない。

ホンダ自身、これまでCR-Vを積極的に売ろうとしていなかったように見える。売れなくて当然かもしれない。欧州で販売しているディーゼルを入れるとか、エクストレイル並の価格にするとか、3列目シートを付けるなどしてユーザー目線に立った特徴を出してくれば、シビックより売りやすいことだろう。

もちろんホンダもSUVの重要性は認識しているらしく、インドで販売する『WR-V』というヴェゼルより一回り小さいSUVを日本に導入することを検討しているようだ。新興国で販売しているフィットよりコンパクトな『ブリオ』をベースにするモデルで、エンジンは1200cc。

ただ問題は売れてるヴェゼルとカブッてしまう。だったら同じ新興国向けの『BR-V』を日本に導入したらいい。1500ccエンジンを搭載する3列シートのSUVで、ヴェゼルとフィットの中間くらいの価格設定となっている。

初代CR-Vのような魅力的な価格を付けた3列シートのSUVなら日本でもきっと売れるハズ。

[Text:国沢光宏]

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国沢 光宏
筆者国沢 光宏

1958年生まれ。ベストカーガイド編集部員を経て自動車評論家に。空気を全く読まず言いたいことを言い、書きたいことを書くので自動車メーカーから嫌われている。現在所有しているクルマは日産 リーフやトヨタ MIRAIなど多数。趣味はラリーに出場すること。人気のない(本人談)Webサイトを運営中。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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