フェラーリ 458スパイダー 試乗レポート/九島辰也(2/3)
- 筆者: 九島 辰也
- カメラマン:茂呂幸正
ため息がこぼれる美しさ
それはともかく、フェラーリ 458スパイダーについて解説しよう。
このクルマは2011年9月のフランクフルトモーターショーでアンベールされた、458イタリアのオープンエア版である。これまでのV8モデル同様、クーペの派生というカタチでラインナップに加わった。
特徴は前述したフルリトラクタブルハードトップ。オープン時の流れるフォルムはため息モンである。
また、リリースによると、スパイダーはクーペとは異なるデバイスのセッティングが行われる。オープン時のアクセルペダルのマッピングやマルチリンクサスペンションの減衰力調整などがそうだ。最大のスポーツ性能とドライビングプレジャーの両立というのがモットーとされる。
コックピットはインテリジェンスな仕上がり
では、ドライバーズシートに座った印象だが、すでに458イタリアを何度か動かしていることもありスッと馴染めた。というか、イマドキのフェラーリはじつに上品で落ち着きあるインテリアをしている。ステアリング上のスタータースイッチやレブリミットを知らせるランプ、それとメーターまわりは個性的だが、他メーカーのスーパーカーのような「とてつもないもの」といった雰囲気はない。よりスマートでインテリジェンスな仕上がりだ。
スパイダーのオリジナルはトップ開閉用のスイッチ。コンソール手前にはそれとリアガラスを上下するスイッチが並ぶ。このガラスは後方からの風の巻き込みを軽減するためのものだ。
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