ダイハツ イース 試乗レポート/渡辺陽一郎(3/4)

  • 筆者: 渡辺 陽一郎
  • カメラマン:小林岳夫/ダイハツ工業㈱
ダイハツ イース 試乗レポート/渡辺陽一郎
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イースの価格はなんと驚きのプライス!80万円を切る!!

優秀な燃費性能を実現した技術として、軽量化のほかに、エンジンの効率向上も見逃せない。燃料を噴射する時の微粒子化により、圧縮比は従来の10.8から11.3に向上。排出ガスを燃焼室内に還元させるEGRの効果も高め、吸気時の抵抗を抑えた。

CVTもギヤ比を高めるなどの改善を施し、総合的に優れた燃費性能を実現させている。

アイドリングストップも重要な技術。約10%の燃費節約に貢献する。

制御として新しいのは、車速が時速7km以下になると、アイドリングストップの状態に入ること。これもさまざまなメリットを生み出す。

まずは燃料の節約効果が高い。アイドリングの停止時間を長くできるからだ。

ムーヴなどは、デリケートな減速を行うとアイドリングストップの状態に入らないことがあるが、停止する直前にエンジンを止めれば、この不具合も避けられる。

停止後の制御もムーヴとは少し違う。ブレーキペダルを緩めて再始動するのは同じだが、ムーヴの場合は停止中に踏み込んでも再始動してしまう。イースではこの不満も改善され、進化型のアイドリングストップになった。

気になるのは価格設定。税金の安い軽自動車では経済性が重要で、そこには価格も含まれるからだ。

9月に発売されるイースでは、アイドリングストップ/CVT/4輪ABSを備えたベーシックなグレードを80万円弱に設定するという。電動ミラーなどが省かれたとしても格安だ。

だとすれば、実用装備を充実させた買い得グレードは95万円前後だろう。CVTと4輪ABSを備えたミラと同程度の価格で、アイドリングストップ付きの抜群に燃費性能の優れた軽自動車が買える。

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渡辺 陽一郎
筆者渡辺 陽一郎

1961年生まれ。自動車月刊誌の編集長を約10年務めた後、フリーランスのカーライフ・ジャーナリストに転向。「読者の皆さまに怪我を負わせない、損をさせないこと」が最も重要なテーマと考え、クルマを使う人達の視点から、問題提起のある執筆を心がけている。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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