ダイハツ イース 試乗レポート/渡辺陽一郎(2/4)
- 筆者: 渡辺 陽一郎
- カメラマン:小林岳夫/ダイハツ工業㈱
イースは低燃費なのに加速が実に滑らかだ!
イースを発進させると、再び新たな発見。加速感が実に滑らかだ。CVTを使っていることもあるが、それだけではない。
燃費性能の向上を目的に、エンジン内部の摩擦損失を徹底的に低減させたから、回転感覚が洗練されている。ノイズも抑えられ、運転感覚は上質だ。
エンジンの性能は、最高出力が50馬力、最大トルクは6.1kg-m。ムーヴに対して最高出力は2馬力低く、最大トルクは同じ数値になる。
それでもボディ、サスペンション、シートまで車両全体の造りを見直して、車両重量は730kgと軽い。ムーヴを80kg、CVTとアイドリングストップを備えたミラを60kg下まわる。
ノーマルエンジンを積んだ軽自動車にしては、動力性能の余裕を感じるほどだ。
軽量化を徹底させると、一般的には乗り心地や走行安定性に皺寄せがくる。イースの場合はどうだろう。
タイヤは14インチで、転がり抵抗を抑えたヨコハマのブルーアースA34。乗り心地が若干硬めに感じる面もあるが、細かな路面のデコボコを吸収し、軽自動車としては快適に走れる。
走行安定性も同様。背の低いボディとあってコーナーでも左右に振られにくく、後輪の接地性が高いから安心できる。
機敏に曲がるタイプではないが、少し速度を高めても、旋回軌跡を拡大させにくい。街中を中心に使う軽自動車として、走行性能は十分に満足できる。
燃費計をチェックすると、エアコンを作動させ、発進加速のチェックなどを行いながら走っても、20km/L前後を示した。
試しにエアコンを使わずにエコドライブを行うと、何と33km/L前後まで伸びる。前述の走行性能や居住性を考えると、効率はきわめて高い。
燃費スペシャル的なクルマではないのに、抜群に優れた数値を記録した。
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