アウディ 新型A5＆A5スポーツバック（2012年モデル） 試乗レポート／渡辺陽一郎(3/3)
- 筆者： 渡辺 陽一郎
- カメラマン：茂呂幸正
上質な乗り味やスポーティな走りに環境性能の高さ・・死角のない「A5」
今回の試乗車は標準装備の18インチタイヤを装着しており、乗り心地は硬めだが粗さはなく、アウディらしい洗練度を感じる。
いかにもボディが入念に構築されており、質感が高い。BMWほどダイレクトに反応するタイプではなく、リラックス感覚も併せ持つ。
タイヤサイズは17インチでも良いと思うが、それではA4に近づいてしまう。趣味性の強いA5では、外観の見栄えも含めて18インチになるのだろう。
4WDのクワトロと相まって、高速道路の移動は安全かつ快適だ。
その上でA5は、適度に車両の向きが変わりやすく、スポーティな走りも味わえる。
クワトロの幅広い設定は、アウディを選ぶ大きなメリット。ほかのブランドでは、国産車、輸入車を問わず、4WDは組み合わせられるエンジンなどが限定されやすい。
特に2ドアクーペの4WDは少数だ。セダンについても、4WDを幅広く選べるのはスバル程度しかない。
クワトロを中核とするアウディの優れた走りに魅力を感じながら、セダンやアバントのデザインが物足りないと感じているユーザーにとって、A5は格好の選択肢。
アイドリングストップ機構の「スタート・ストップ・システム」も、再始動に要する時間が短く抑えられて違和感なく使える。
上質な乗り味と安全性に加えて環境性能も向上。選択のしやすい輸入車となっている。
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1961年生まれ。自動車月刊誌の編集長を約10年務めた後、フリーランスのカーライフ・ジャーナリストに転向。「読者の皆さまに怪我を負わせない、損をさせないこと」が最も重要なテーマと考え、クルマを使う人達の視点から、問題提起のある執筆を心がけている。記事一覧を見る
自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。
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