アストンマーティン ラピードS 試乗レポート/石川真禧照(1/2)
- 筆者: 石川 真禧照
- カメラマン:和田清志
「アストンマーティン ラピード」は、2009年秋にフランクフルトモーターショーにおいて4人乗り4ドアのスポーツカーという新しいジャンルを提案したモデルだ。
ラピードの登場によりその後、「ポルシェ・パナメーラ」「BMW 6グランクーペ」などの4ドアクーペが続々と発表され、先行していたメルセデスのCLSはスポーツカーというよりもラグジュアリーな4ドアクーペになってしまった。
そんなラピードも2010年の発売から3年が経ち、ポピュラーな存在になりかけていた。このクラスのクルマは常に“新鮮”でなければユーザーは振り向いてくれない。そこで、アストンマーティンはラピードを進化させた。
それが、今回の試乗車となる「ラピードS」。“S”はスポーツを指すのではなく進化したラピードの証。ラピードSは、ラピードに代わるニューモデルなのだ。
シートはフロント、リアともに本革をふんだんに使用したセミバケットシート。フロントはシートクーラー付だ。
リアシートはやや高めの着座で、左右1名ずつ。レッグスペース、ヘッドスペースともに身長165cmまでなら特に不満は出ないだろう。
フロントシートの背もたれにはリア用のスクリーンが個別に内蔵され、ワイヤレスヘッドフォンとリモートコントロールでDVDプレーヤーから好みのメディアを視聴することもできる。オーディオシステムは1,000WのBang & Olufsenが標準装備されている。
ラゲッジスペースも良く考えられている。リアゲートから約1m奥に折りたたみ式の仕切り板があり、小物が暴れてしまうのを防いでいる。仕切り板を折りたためば、ゴルフバッグを収納することもできる。
このスーパースポーツ4ドアは実用性も備えているのだ。
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