【エンジンオイル】エンジンオイルを交換しないとクルマはどうなるの?

  • 筆者: 清水 草一
  • カメラマン:オートックワン編集部
【エンジンオイル】エンジンオイルを交換しないとクルマはどうなるの?
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【エンジンオイル】エンジンオイルを交換しないとクルマはどうなるの

ガソリンスタンドに入ると、やたらとエンジンオイルを交換するよう勧められます。

オイルって本当にそんなに交換する必要があるんでしょうか。エンジンオイルを交換しないとクルマはどうなるんですか?

その謎、私がおもしろ可笑しくお答えいたします。

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エンジンオイルは、エンジン内部の摩擦を低減する以外に、洗浄や冷却、密封や防錆など様々な役割がある。

オイルはこれらの役割を果たしながら、徐々に劣化していくので、やはり定期的に交換する必要がある。

エンジンオイルは、ベースオイルに様々な添加剤をブレンドして作られるが、潤滑や洗浄といったオイルの性能は、時間の経過とともに徐々に失われる。

オイルには劣化を防ぐための添加剤も加えられているため、寿命が長いオイルもあるが、エンジンオイルは燃焼時に発生したカーボンやスラッジなどの燃えカスを洗い流しているので、長い間交換をしないと、これらの汚れがたまっていき、オイルが真っ黒になってしまう。

汚れや異物を濾しとるためにオイルフィルターがあるが、ミクロの燃えカスはおおむね素通りだし、物理的な濾過には限界が訪れる。

オイルの汚れが増えてくると、潤滑や洗浄などの役割を果たすための添加剤がうまく機能しなくなり、オイルとしての性能が劣化し、エンジン内部の摩擦抵抗が増え、パワーダウンや燃費の悪化などを招くから、オイルは定期的に交換しなければならないんだ。

無交換のまま数万キロ走ると、丈夫なエンジンなら一応動くが、カーボンやスラッジがヘドロのように蓄積していて、オイルパンのドレンコックを外してもオイルが流れ出て来ないこともある。

オイルの劣化がもたらすエンジンの性能ダウンは、毎日乗っているとなかなか気がつかないものなので、交換する時期を決めておくといいだろう。

交換サイクルは、ガソリンスタンドはやたらと早い時期を推奨するが、取扱説明書に書いてある期間を守れば十分。それを多少超えても問題はない。

清水草一の「ひとりごと」

近年はオイルのメーカー指定交換サイクルがどんどん長くなる傾向にあって、欧州車では「2年」といったものも珍しくない。

これは、燃料噴射技術が年々精密になっていて、あらゆる状況で完全燃焼に近づき、カーボンやスラッジがほとんど発生しなくなっているのが原因だ。

ガソリンスタンドは、「無料で点検します!」などと言ってボンネットを開け、「オイル汚れてますね~」と言うのが常套手段だが、サーキット走行でもしていない限り、指定サイクルより早く交換する必要はないから注意しよう。

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清水 草一
筆者清水 草一

1962年東京生まれ。慶大法卒。編集者を経てフリーライター。代表作『そのフェラーリください!!』をはじめとするお笑いフェラーリ文学のほか、『首都高はなぜ渋滞するのか!?』などの著作で交通ジャーナリストとしても活動中。雑誌連載多数。日本文芸家協会会員。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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