”GTI”があればスポーツカーはいらない！？ ゴルフ GTIのハイスペックモデル2種をサーキットで乗り比べてみた！(5/5)
- 筆者： 嶋田 智之
- カメラマン：和田清志
スタンダードGTIの6速マニュアルでもサーキットを走ってみたら…
最後に参考程度のつもりで、スタンダードGTIの3ペダル6速MT仕様でコースに滑り込んでみた。
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こちらは同じ2リッターターボながら220psに35.7kgmと、最大トルクは同じながらもパワーはクラブスポーツよりかなり控えめ。
シャシーもクラブスポーツよりソフトな印象だし、電子制御式ディファレンシャルロック機構は備わってるけどブレーキを利用した疑似LSDのみだ。ところが、少しも物足りなさを感じないのである。
いや、単純に速さの面からいえばクラブスポーツの敵にはなれない。けれどそれはクラブスポーツがこのクラスとしては並外れて速い1台だということであり、現行のスタンダードGTIを初めて走らせたときにはちょっとしたインパクトだったのだ。
コーナーでの動きも、ストリートエディションとそれほど差があるようには感じられない。
それを手動のギアボックスで走らせることができるというのが、また素晴らしい。
実は。。。一番楽しかったのはコレだったかも
シフトフィールは絶品というわけでもないが、滑らかにスコッと抜けて滑らかにスコッと入ってくれて気持ちいい。クラッチの踏力も繋がり具合も適切だ。
有り体にいって、めちゃめちゃ楽しかった。もしかしたら最も多くコースを周回したのは、このスタンダードGTIだったかも知れない。
本場ヨーロッパでは、このクラスはまだまだ3ペダルのMTが主流。
つまりゴルフGTIの最も標準的なモデルといえるのが、これ。ゴルフGTIは、スタンダードモデルからして、こんなにも楽しいのだ。そして、またしても同じことを心の中で愚痴るのである。
だからゴルフに乗るの、気が進まなかったんだよな……。
[レポート：嶋田智之／Photo：和田清志]
Volkswagen Golf GTI Clubsport StreetEdition [FF] 主要諸元
全長x全幅x全高：4275x1800x1470mm／ホイールベース：2635mm／車両重量：1430kg／駆動方式：前輪駆動(FF)／ステアリング位置：右／乗車定員：5名／エンジン種類：直列4気筒「TSI」インタークーラーターボ付DOHC16Vガソリン直噴エンジン／最高出力：265ps(195kW)/5350-6600rpm／最大トルク：35.7kg-m(350Nm)/1700-5300rpm／トランスミッション：6速DSG(デュアルクラッチトランスミッション)／燃料消費率：14.7km/L[JC08モード燃費]／タイヤサイズ：225/40R18(前後)／車両本体価格：4,499,000円[消費税込]
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本人いわく「ヤミ鍋系」のエンスー自動車雑誌、『Tipo』の編集長を長く務め、スーパーカー専門誌『ROSSO』の総編集長を担当した後、フリーランスとして独立。2011年からクルマとヒトに照準を絞った「モノ書き兼エディター」として活動中。自動車イベントではトークのゲストとして声が掛かることも多い。世界各国のスポーツカーやヒストリックカー、新旧スーパーカー、世界に数台の歴史的な名車や1000PSオーバーのチューニングカーなどを筆頭に、ステアリングを握ったクルマの種類は業界でもトップクラス。過去の経歴から速いクルマばかりを好むと見られがちだが、その実はステアリングと４つのタイヤさえあるならどんなクルマでも楽しめてしまう自動車博愛主義者でもある。1964年生まれ。記事一覧を見る
自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。
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