俳優の哀川翔氏が参戦するAXCR2018の模様を現地タイからお届け! 【Day.3】

  • 筆者: 松田 タクヤ
  • カメラマン:古閑 章郎

LEG2 ペッチャブン→ブリラム 454.71kmの道のり

ラリー2日目は総走行距離454.71km、そのうち競技区間のSSの距離が217.57kmという構成だ。ホテルを出発して一般路を走り、オフロードのSSを走ってまた一般路を走ってゴールするわけだが、これを日本の東海道に置き換えて説明してみよう。

そうすると東京から京都までクルマで移動する間に富士から名古屋までの200kmをオフロードで走る、という風な感覚になる。このサイクルを6日間連続で続けながら移動していくのがアジアクロスカントリーラリーの世界。

日本でそんなに長い距離をオフロードで繋ぐのはなかなか難しいことだが、FLEX SHOW AIKAWA RACING TEAMの哀川翔選手が毎日走っている距離がなんとなくおわかりいただけるだろうか。ドライバーやナビゲーターはもちろん、クルマにも大きな負担がかかり、この期間を体力的にもハードウェア的にもトラブルフリーでゴールまで駆け抜けるのはとても難しいことなのだ。

だからクロスカントリーラリーはゴールにたどり着くこと自体が大変なことだし、それ自体を「目標」とすることに意味がある。

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多くの選手がミスコースに悩まされた217kmのSS

そしてこの日は、今年のコースの中でもっとも長いSSが設定されていた。2日目を迎えた哀川選手だが、さすがに3度目のクロスカントリーラリーレイド挑戦とあって疲れもみせず、余裕を持って朝のスタートを準備。無事に朝のリエゾンを終え、217kmのSSへと出発していった。

この日の路面はLEG1同様、赤土、ガレ場、マッディ、グラストラック、ロックなど、まるでオフロードの見本市のよう。ただしSS前半はナビゲーションが難しかったらしく、多くの選手がミスコースに悩まされ、時間をロスしていったという。

ラリーのオンコース上とはとても思えない荒れた道をゆく

加えてSS前半は「ラリーのオンコース上とはとても思えない」ほど細い道なども設定され、また「パッと見コースに見えず、覆い茂る草むらの奥にコースが続いていたり」と、 エクストリームなアドベンチャー要素が組み込まれた、AXCRならではのやや信じられない展開に哀川、保井 両選手ともカルチャーショックを受けながらの戦いとなった。その模様をインタビューでお届けしよう。

【Day.3】哀川翔氏へのインタビュー

今日はどうでしたか?

もう今日は大変! あんな道あるのっ!? て感じだよ。みんなよくあれが正しいルートだってわかるよね。

道に見えないんですね?

あれは道じゃないよ。もう。ここ本当に行くの? っていう感じ。

確かに取材班もそういうルートに出くわしたことがあります。

いやいや。もう度合いが違うよ。俺初めてだよ。あんなの。あれはね、田んぼのあぜ道にしか見えないよ。それくらいの幅しかないんだから。そこ行くの? マジ? 違うだろ!? みたいなやりとりが続くワケ。

サイドミラーだって、もうコースの8割方は畳んで走っていたよ。本当にもう、狭いんだから。

オープンのところもあるんだけど、せまいところが極端に狭かった。

ナビの保井さんに伺ったところ「コース前半はナビゲーションが難しく、ミスコースしてしまった」とのことでしたが…。

あ、今日はナビが大変だったね。もう前半が地獄だった。ただ後半はスムーズだったからね。俺的には後半のほうが2時間くらい早く走りきったように感じたもの。前半戦でむちゃくちゃ迷ったね。

難しかったんですね。

俺は今までに3回出場しているけど、一番今日が過酷だったね。なんたって道が悪すぎる。スピード出せないのよ。ロックというか岩盤みたいな地形もあってね。もう凸凹というより、穴とかクレーターだらけだったもん。あれ、落ちたら終わりだよ。

石畳のでかい版みたいな地形でさ。まだ手が痛いよ。ハンドルにもキックバックきて、修正の舵も結構必要だったもの。ドライバーは今日、みんな死んでるんじゃないかな。

でも2日目も全行程を無事クリアされましたね。

このラリーの感覚に慣れたんだろうね。高速のところはそれなりに飛ばせたのも楽しかったし。

ミスコースしている間、ドライバーもナビゲーターもお互い辛いと思うんですが、ナビの保井さんとはどんな会話をされているんですか?

彼を全面的に信頼しているからね。ミスコースしたことも彼自身プライドが許さないところもあると思うんだけど、謝られることも何度かあってね。でも「いいよ、しょうがないよ」って。

それに俺たちだけが間違っているんじゃない、みんなが間違っているからね。あれはしょうがないね。保井君は「コマ図の距離がズレる」っていってたな。コマ図もとっても細かかったし。

なるほど。クルマの調子はいかがですか?

クルマの調子はいいよ。ちょこちょこ整備しなきゃいけないところはあるけど。メカニックはみんな頑張っているもの。ま、このレグはちょっとロスしちゃったけど、これくらいはなんとかなるでしょ。明日以降も頑張るよ。よろしく!

今年最長のSSを21番手で無事ゴール!

今年最長のSSは、その過酷さという面でもかなりな難コースだったようだが、FLEX SHOW AIKAWA RACING TEAMのランドクルーザープラドは無事ゴールに飛び込んで来た。この日は21番手のタイムだったが、それ以降の選手に比べてペナルティもずっと少なく、まだまだ順位を上げられる位置につけている。中盤に向けこの調子をキープしつつ、目標の「完走」に向けてステディに、時にアグレッシブに走り続けていって欲しい。

さあ、明日はいよいよカンボジアへの国境越えだ。タイエリア最後のSSではどんなドラマが待っているのか、明日のレポートを乞うご期待だ!

■Day.1のレポートはコチラ

■Day.2のレポートはコチラ

[Text:オートックワン編集部 Photo:古閑 章郎]

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筆者松田 タクヤ
樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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