神回避も見せた!これぞスバル魂!ニュル24時間レースでみせた連覇への情熱(1/3)
- 筆者: 川端 由美
- カメラマン:富士重工業
聖地における年に一度の祭典
なかでも、毎年5月下旬に開催されるニュルブルクリンク24時間耐久レースは、クルマ好きにとって聖地における年に一度の祭典だ。ドイツ人のクルマ好きの中には、一週間の休暇を取って、週の前半からコース脇にキャンプを張って場所取りしている人もいる。
私のような“ニュル観戦初心者”にとって、一番の驚きはドライバーと観客の距離感が近いことだった。スタート前には大人も子どももコース上に入ってレーシングカーの近くまで行けたり、子どもがドライバーにサインをねだるなんてこともできる。
もちろん、私もイケメンのドライバーを探しては、握手をしたり、セルフィをお願いしたり・・・なんてことをしたかったけど、お仕事なので我慢しました。
もうひとつ、ニュルブルクリンク24時間耐久レースといえば、波乱が多いことでも知られている。山間のサーキットゆえに一日の中でも天候が変わりやすく、またコースのところどころで晴れていたり、雨が降っていたりという気まぐれさで、タイヤの選択も難しい。
序盤から波乱に満ちた今年のニュルブルクリンク
そのなかでも、今年は波乱に満ちていた。レース序盤にどしゃぶりの雨が降ってコースアウトが続出したかと思うと、なんと(!)ヒョウまで降ってきて、まさかの赤旗で3時間もの中断を余儀なくされた。
そんな激しい環境の中、日本勢には明るい話題が多かった。スバル「WRX STI」が“神回避”と呼ばれる奇跡的なクラッシュ回避をした上で、激戦区であるST3クラスで2連覇を果たした。日産「GT-R GT3」がトップカテゴリーのSP9クラスで11位で完走し、トヨタ・ガズーレーシングの3台のうち2台が完走して、36号車のレクサス「RC F」がトラブルを克服してクラス優勝を果たすなど、各社がニュルブルクリンクにかけた情熱が実を結んだ格好だ。
予選は下馬評通り、AMG「GT3」がぶっちぎり
あらためて、レースの流れを追っていこう。
木曜日の夜8時に行われた予選では、下馬評通り、メルセデス・ベンツAMG「GT3」がぶっちぎりの速さを見せた。9号車がポールポジションを獲得し、くまちゃんグミで有名なハリボが率いるハリボ レーシングの88号車が3位、同じくハリボの8号車が4位を獲得するという布陣となった。
そんなAMG軍団の中に、唯一、2位に食い込んだのがBMW「M6 GT3」だ。昨年のディフェンディング・チャンピオンであるアウディは予選では5位になんとか食らいついた。
私のようなニュル観戦初心者にオススメなのは、誰もが注目するトップカテゴリーだけではなく、自分でも手が届きそうな市販車のクラスで応援するチームを決めておくことだ。
アウディ「TT RS」、スバル「WRX STI」、フォルクスワーゲン「シロッコ」、ルノー「クリオRS」、フォード「フォーカス」あたりなら、身近な感じがして、応援にも気合が入る。市販前のトヨタ「CH-R」も身近な存在だ。もちろん、イケメンのドライバーが運転しているチームでもいい。
群馬大学出身のワタクシは、最も身近に感じるスバル「WRX STI」を応援することに決めた。2リッター・ターボ・エンジンを積む「ST3」クラスで連覇を狙うのも、見逃せない。
加えて、エースドライバーのカルロ・ヴァンダム選手は濃いめのイケメンだし、日本人ドライバーの山内英輝選手も爽やかイケメンで、私にぴったり・・・なんて、冗談抜きで24時間も応援するなら、「贔屓のチーム」を決めて追いかけたほうが、ドキドキ・ワクワクしてレースが何倍も楽しくなるハズだ。
この記事にコメントする