2016 F1GP開幕戦でホンダF1のアロンソが大クラッシュ!今のF1の安全性が立証された(1/2)

2016 F1GP開幕戦でホンダF1のアロンソが大クラッシュ!今のF1の安全性が立証された
フェラーリF1 フェラーリF1 メルセデスF1 2016 オーストラリアGP マクラーレン・ホンダ ジェイソン・バトン ジェイソン・バトン フェルナンド・アロンソ フェルナンド・アロンソ ホンダF1総責任者の長谷川氏 画像ギャラリーはこちら

2016F1GP開幕戦は話題満載

公園の中のコース photo by STINGERフェルナンド・アロンソ

注目の2016F1GP開幕戦が終わった。話題満載でお伝えしたいことが山ほどあるレースだった。

フェラーリがスタートで1-2に立ち、日本人レースディレクターの小松礼雄率いる新チームのハースがいきなり6位入賞という快挙も目撃した。アクシデントの赤旗中断もあり、心拍数が上がる展開だったが、最もインパクトがあったのは、マシンがまるで残骸のようになって赤旗の原因となった、フェルナンド・アロンソのアクシデントだろう。ホンダのパワーユニットを搭載するマクラーレンのドライバーだけに、驚きは大きかった。

スタートから16周目のことである。フェルナンド・アロンソは、一番柔らかいタイヤでスタートした。燃料を満載して重量のある序盤は、できれば固めのタイヤでスタートして距離を稼ぎたいところだが、アロンソとチームは、攻めのレースを闘う作戦でスタートしたのだ。

チームメイトのジェンソン・バトンは、3種類与えられる合計13セットのタイヤから、中間の固さの“ソフト”でスタートした。アロンソは“スーパーソフト”。だから早めのピットインが必要だった。

マシンがバラバラになったおかげでアロンソは無事?

フェルナンド・アロンソ

12周目に、短命のスーパーソフトでの第一スティントを終えてピットインしたアロンソは、ソフトタイヤに交換してピットアウト。前にした新チームのハースに乗るメキシコ人のエスティバン・グティエレスに近づき、そして追い越しをしようとした。その瞬間、名手アロンソにしては極めて珍しい事態が起きた。

アロンソの右前輪が、グティエレスの左後輪に接触したのだ。「スリップストリームから出るのが少し遅かったかもしれない」とアロンソ。実は、グティエレスは、スタート直後からエンジンが不調で、スピードが鈍っていたのだ。要するに、悪いことが重なって、アロンソのアクシデントにつながった。

グティエレスとの間合いを見誤ったアロンソのマクラーレン・ホンダは、タイヤをもぎ取られ、コントロールを失ってコンクリートバリアにヒット、コースアウトするマシンのスピードを下げるために用意された“セーフティゾーン”と呼ばれる砂地にひっかかって、回転しながら宙を飛び、もう一度砂地でジャンプして、逆さまの状態で観客席とコースを区切るコンクリートバリア手前に着地した。

マシンは、文字通りバラバラである。しかし、これがF1マシンの構造を理解する好適なサンプルになった。アロンソは、すぐに自力でマシンから這い出して、モニターに手を振って観客を安心させた。奇妙に思うかもしれないが、マシンがバラバラになったから、アロンソは無事だったのだ。

本来、ある程度以上のアクシデントの場合、救助に駆けつけたオフィシャルやドクターの指示があるまで、コクピットを出てはいけない。重要な神経系統や脳に支障があって、動くことが事態を悪化させる可能性があるからだ。アロンソはしかし、それを無視してコクピットを脱出した。その理由が、なんともアロンソらしい。

「スペインでテレビを観ている母親を安心させるためにすぐに出なくちゃと思ったんだ」。このひと言でアロンソは、世界中にさらにファンを増やすことになった。

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山口 正己
筆者山口 正己

F1情報サイト[STINGER]http://www.f1-stinger.com/ 編集長 世界初のF1速報誌『GPX』創刊編集長記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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