TTTech Autoが複雑なソフトウェア統合に革命をもたらす画期的なスケジューラー「MotionWise Schedule」を発表


- 安全性とリアルタイムの動作が重視されるネットワーク上でのソフトウェアタスクと通信をスケジューリング
- ソフトウェア統合にかかる時間とコストを削減
- エンドツーエンドの待機時間の制限
- アプリケーション間の干渉からの解放
- 検証と妥当性確認の簡素化

2024年4月17日、オーストリア・ウィーン - TTTech Autoは、自動車分野におけるソフトウェアワークロード管理に革命を起こすために設計された画期的なソフトウェアソリューション「MotionWise Schedule」を発表しました。
ソフトウェア・コンポーネントの増加、複雑な依存関係、より複雑なハードウェア・リソースを特徴とするSDV(Software-Defined Vehicle)へと自動車業界がシフトするにつれ、新たな複雑性の層が出現し、次のような前例のない課題が生じています。
- 可能性のあるすべての状態を網羅的にテストすることは、従来のcorrect-by-testingのアプローチでは不可能である。
- 設計上の制約を守りながら、ソフトウェアコンポーネントをリソースに効率的に割り当てる作業は、ますます複雑になっている。
- センサーからアクチュエータまでの一貫したエンドツーエンドのタイミングを確保することは、これまで以上に重要かつ困難になっている。
- CPUとネットワークの過負荷のシナリオ下でシステムの完全性を維持するには、革新的なソリューションが必要である。

「MotionWise Schedule」は、設計段階からエラーを排除し最終的に仕様に適合する製品にする方法論である「correct-by-designアプローチ」を採用することで、これらの課題に対処します。TTTech AutoのCTO兼共同設立者であるStefan Poledna博士は「当社のクラス最高のスケジューリングアルゴリズムは、ソフトウェアコンポーネントと通信がハードウェアリソースにマッピングされ、安全性とリアルタイム動作が達成されることを保証する」だけではなく、さらに「MotionWise Schedule ランタイムは設定結果を強制し、安全なリアルタイムおよびランタイムスケジューリング、保証されたエンドツーエンドのタイミング、ミックスド・クリティカルシステムのためのFFI(Freedom From Interference)、決定論的実行などの特性を含む安全な実行環境を提供します。」と述べています。

TTTech Autoは、すでに2018年安全性とリアルタイム性を必要とする分散型アーキテクチャ向けに設計された安全ミドルウェアである主力製品「MotionWise」を発表しています。MotionWiseは、200万台以上の車両に導入されており、今後数年間で900万台以上の車両への導入が予定されています。

「MotionWise Schedule」は、新しいMotionWiseファミリーの最初のモジュラーソリューションです。MotionWise用に開発されたすべてのテクノロジーがモジュール式で柔軟な製品に含まれており、標準化されたアーキテクチャやカスタムアーキテクチャとのシームレスな統合を可能にします。今日の自動車業界においては、効果的なスケジューリングは単に性能を向上させるだけではありません。これは、安全性とリアルタイムの実行を保証する基本的な要素です。TTTech Autoの「MotionWise Schedule」は、以下の主な機能を提供します。
- タスクとネットワーク通信のスケジューリングにより、より高いリソース使用率の達成とcorrect-by-design アプローチによるパフォーマンスを提供。タスクをCPUコアにシームレスにマッピングし、Time Sensitive Networking(TSN)に必要なネットワーク構成を定義することで、高度に最適化されたマルチCPUコアおよびマルチSoCソリューションを可能にします。

- Time-Triggered 実行は、タスク間のタイムボックスによる分離を提供し、ミックスド・クリティカルとコンポーザビリティを可能にします。この結果、リアルタイム・タスクのテストと検証の工数が削減され、決定性と実行の再現性が向上し、システム統合が高速化されます。

- 新たに追加されたデータフロードリブンのスケジューリングのサポートは、開発者の柔軟性を向上させ、データフローの依存関係をサポートし、異なるデータフローを動的に切り替えることを可能にします。モデリングは、DAG(Directed Acyclic Graphs)に基づくシンプルで効率的なもので、複数のCPUコアで並列実行が可能です。

- 計算チェーンは簡単にモデル化でき、複数のCPUコアやSoCにわたってエンドツーエンドのレイテンシ(センスから実行まで)の境界が適用されます。

- タスク・モニタリングは、タスクのパフォーマンスとシーケンスに関する包括的な洞察を得るために提供され、リアルタイム解析とシステム・レベルの最適化を可能にします。

- 複数のSoCとイーサネットTSN間での時刻同期により、タイムトリガーによる実行と通信、レイテンシの最小化、およびリアルタイムのパフォーマンス分析が可能になります。

- 直感的なツールにより、スケジュールを視覚化し、計画と実際の実行の比較をサポートします。これにより、リソースの問題をより迅速かつ効率的に特定し、より迅速なシステムレベルの最適化をサポートします。

- 「MotionWise Schedule」はAUTOSAR、POSIX、Data Distribution Service(DDS)、Time Sensitive Networking(TSN)などの規格に対応しています。

- 「MotionWise Schedule」は、ツールとランタイムにより、ハードウェアからソフトウェア機能を抽象化します。ミックスド・クリティカルシステムをサポートし、再検証の工数を大幅に削減したインクリメンタルなアップデートをサポートします。

SDV プロジェクトでは、スケジューラを手動で設定すると、テストとイテレーションを繰り返すサイクルが度々発生します。そして、コードの変更や新機能の追加、新しいソフトウェアがリリースされるたびにプロセスが再開され、生産開始(SOP)のスケジュールの遅延や、コストの上昇を引き起こします。これらの手作業による繰り返しを避けるために、「MotionWise Schedule」は3つの需要な要素を提供します。
- 重要度に基づくワークロードの分離、タスク依存関係のスケジューリング、および不具合処理を含む包括的なスケジューリングのコンセプト。
- このコンセプトを運用化し、設定と統合のプロセスを合理化するツール。
- これらの機能を車両内で実現する組み込みスタック。

つまり、「MotionWise Schedule」は、より迅速で堅牢なソフトウェア統合プロセスを可能にし、さらにcorrect-by-designのアプローチが、安全なリアルタイム実行と通信をサポート、テストの工数を大幅に削減し、より高いリソース使用率を可能にします。TTTech Autoはミドルウェアプラットフォーム「MotionWise」のモジュール化を進めており、近い将来、さらに追加モジュールをリリースする予定です。
詳細については、www.tttech-auto.com をご覧ください。


Press Image TTTech Auto MotionWise schedule製品発売
TTTech Autoについて
TTTech Autoは、ソフトウェア・デファインド・ビークル(SDV)やセーフティ・クリティカルなアプリケーション向けのソリューションを提供しています。同社は、量産プログラムに適用可能な自動運転およびその先の安全なソフトウェアおよびハードウェアプラットフォームを専門としています。最先端の技術ソリューションにより、TTTech Autoは、より自動化された世界の安全性と電子的な堅牢性を確保します。

TTTech Autoは、2018年にTTTechグループとテクノロジーリーダーのAudi、Infineon、Samsungによって設立され、自動運転や自律走行用のグローバルで安全な車両ソフトウェアプラットフォームを構築しています。2022年、同社は最新の資金調達ラウンドでAptivとAudiから2億8,500万米ドル(2億5,000万ユーロ)を調達しました。オーストリアのウィーンにあるTTTech Autoの本社と、ヨーロッパとアジアの子会社では、1,100人の従業員が大手自動車メーカーと協力して、ソフトウェア・デファインド・ビークル(SDV)、ADAS、自動運転プログラムに取り組んでいます。同社は、英国、スペイン、トルコ、中国、中欧および東欧のテクノロジー企業を買収し、投資しています。www.tttech-auto.com

TTTech Auto 広報担当:
Susanne Einzinger (スザンネ・アインツィンガー )
電話: +49 160 9686 5710
メールアドレス: susanne.einzinger@tttech-auto.com
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樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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