“父はラリードライバー!”DNAを受け継ぐ2人の若手ドライバーをトヨタが育成
TOYOTA GAZOO Racingは、ラリーで世界に挑戦する若手ドライバーを支援するプログラム「TOYOTA GAZOO Racingチャレンジプログラム」のドライバー2名を発表した。
今回選ばれたのは新井大輝選手と勝田貴元選手。なんと共に父親がラリードライバーだというのだから驚きだ。
これまでの経歴としては、新井選手は全日本ラリー選手権などに参戦、また、勝田選手はF3でのチャンピオン経験があり舞台をサーキットからラリー(公道)へと移すこととなった。
トヨタは2015年1月、「FIA世界ラリー選手権(WRC)」に2017年より「ヤリス(ヴィッツ)」をベースとしたマシンで参戦することを正式に発表している。それを踏まえ、「今回発表となった2人のドライバーの採用はあるのか?」という記者の問いに、トヨタモータースポーツマーケティング部の堀川氏は「その思いはもちろんあります。しかし、WRC世界選手権というところで、2017年の時点で2人の実力がどうなっているか、ということを含めた全体的な話になると思います」と答えた。
父親のDNAを引き継ぎ、将来日本のラリー界の新世代を築いていくであろう2人が意気込みを語った。
TOYOTA GAZOO Racingチャレンジプログラム
同プログラムは、カテゴリーを問わずJAF公認競技に参戦経験のある26歳以下(2015年4月1日時点)の若手ドライバーを対象に、2月19日から公募を開始し、公募最終日の3月9日までに71名の応募があった。
書類選考による1次選考を通過した7名のうち4名が、4月末~5月初めにかけてフィンランドにおいて行われた2次選考に参加。世界のトップアスリートも利用するスポーツ機関での体力テスト・心理テストに加え、ラリークロストラックおよび林道でのドライビングテストを実施し、トミ・マキネン氏をはじめとする講師陣が総合的に判断した結果、新井選手と勝田選手が選ばれた。
今後は、トミ・マキネン氏に加えミッコ・ヒルボネン氏ほか複数のフィンランド講師の協力を得て、6月末よりフィンランドにおいてトレーニングを開始する予定だ。
今年度は、フィンランド国内選手権、ポーランド国内選手権へのスポット参戦など、トレーニングとともに実戦の機会を提供する。なお、国内では“Team TOYOTA GAZOO Racing”のドライバーとして全日本ラリーへも参戦を予定している。
▼プロフィール
新井 大輝 / あらい ひろき
年齢 21歳(1993年8月2日生)
【経歴】
2013年
ラリーデビュー
全日本ラリー選手権オープンクラス出場
FIAアジア・パシフィックラリー選手権
「ラリー北海道」出場
2014年
全日本ラリー選手権JN6クラス出場
オーストリア国内ラリー選手権2戦出場
勝田 貴元 / かつた たかもと
22歳(1993年3月17日生)
【経歴】
2005年
カートデビュー
2007年
全日本ジュニアカート選手権シリーズ2位
マカオで開催されたYAMAHA CUPで優勝
2008年
全日本カート選手権にトヨタヤマハレーシングチームからデビュー
FTRS(フォーミュラトヨタ・レーシングスクール)を受講して首席で卒業
2010年
限定Aライセンスを取得し4輪にステップアップ
2011年
FCJチャンピオン獲得
2012年
F3にステップアップすると同時に全日本ラリーにもスポット参戦開始
2013年
F3シリーズ2位
2014年
F3に参戦
トヨタ86で全日本ラリーに3戦出場し、第8戦でJN5クラス初優勝
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