メルセデス・ベンツ Cクラス『最高のミドルクラスセダン』【ピックアップ!カーソムリエレポート】

【カーソムリエレポートって何?】

カーソムリエ検定に合格した『カーソムリエ』が、話題のクルマを実際に試乗して書いたレポート。それがカーソムリエレポートです。

本日はメルセデス・ベンツ Cクラスのレポートをピックアップしてお届けいたします!

▼『最高のミドルクラスセダン』(カーソムリエ kuwatoro4678さん)

▼『ベンチマークの威信と維新』(カーソムリエ Yukimasa Kawaiさん)

★★メルセデス・ベンツ Cクラスの他の試乗レポートはコチラ★★

メルセデス・ベンツ Cクラス

2014年7月、11年年ぶりにフルモデルチェンジ。Cクラスは1982年に「190クラス」として登場以来、動力性能や快適性、安全性などあらゆる面において常にセグメントの指標とされ、世界で累計1,000万台以上販売したモデル。日本での販売においても2011年および2012年に2年連続でセグメントナンバー1を達成し数々の賞を受賞するなど、多くのユーザーに高い評価を得ている。新型Cクラスは「アジリティ&インテリジェンス」のコンセプトに基づき、素材選びから設計、製造工程に至るまであらゆる部分にメルセデスが誇る最先端技術を投入することで、大きな進化を遂げて生まれ変った。

『最高のミドルクラスセダン』(カーソムリエ kuwatoro4678さん)

メルセデス・ベンツ C200 アバンギャルド AMGライン仕様
メルセデス・ベンツ C200 アバンギャルド AMGライン仕様メルセデス・ベンツ C200 アバンギャルド AMGライン仕様

総合評価:4.7/5.0

外観デザイン:4.0/5.0

インテリア:4.9/5.0

走りやすさ:5.0/5.0

-オススメポイント-

試乗車について(C200アバンギャルド)

外観についてですが、前のモデルより大きいと言う一言です。Eクラス並みに大きくなった感じがします。トランクが手を使わずに足で感知してパワーゲートの様に開きますし、ボタンを押すと自動で閉める事も出来ます。

デザインは好みが分かれますがSクラスをサイズダウンしたみたいですので、遠くから見ると判断しづらいかもしれません。

トランクルームの広さですが、高さはステーションワゴン程高くは無いですが、奥行きがあってゴルフバック4つは軽く入りそうです。

内装ですが、シンプルですが上品で落ち着きがあって質感は良いと思います。リヤシートも広くて、背もたれの角度もちょうど良い角度で、これなら長距離も快適だと思います。

試乗ですが、とても車両重量が1600kgもあるとは思えないくらいスムーズに加速しますし、アクセルの踏み加減に対してのレスポンスも良く、パワー不足は感じません。当然ブレーキも踏み加減に対してコントロールしやすく、強めに踏み込んでも体が前のめりする感じはありませんでした。

足回りですが、試乗車がエアサス搭載車でしたので、硬さの割にかなりしなやかな感じがしました。ワインディングの登りでは大柄な車体ですが、普通は、加速しながらコーナーに入るとアンダーが出やすいのですが、コーナリング中でもインに切れ込んでいける余裕がありますし、逆に、下りでもフロントが前のめりになるような感じは無く、平地でスラロームする様に走行できます。

エンジンのモードもエコ、コンフォート、スポーツ、スポーツ+4段階調整出来て足回りもそれに合わせたセッティングの変更をし、スポーツモードですとエンジン音も静かな車内に若干聞こえる程度ですが少し変化してその気させてくれるような音質に変わって聞こえます。かなり高い次元で、安定感がある車が車両価格約550万円位で購入できるのは驚きです。 仕事柄クラウンでないと・・・とか気にしないのであれば、同じ予算であればこの車は現時点ですが安全性能も含め2クラス上を行っていると思います。

-乗る前と乗った後、クルマのイメージは同じでしたか?-

違った。

理由:フロントのカップホルダーが小物入れの蓋を開けないと使えない点。 シフトレバーがAクラス同様、国産車のウインカー位置にある点。 ワイパーのスイッチがウインカーと一体になっていて使いにくい点。

-不満点-

フロントのカップホルダーが小物入れの蓋を開けないと使えない点。シフトレバーがAクラス同様、国産車のウインカー位置にある点。ワイパーのスイッチがウインカーと一体になっていて使いにくい点。

-運転後の感想-

メルセデスという世界で最初にガソリンエンジンを積んだ自動車を作った自動車メーカーがかなり力を入れて出してきたのが、乗ってみて十分に感じました。国産のミドルクラスセダンでは価格も含めて中々太刀打ち出来ない一台だと思います。

メルセデス・ベンツ C200 アバンギャルド AMGライン仕様メルセデス・ベンツ C200 アバンギャルド AMGライン仕様メルセデス・ベンツ C200 アバンギャルド AMGライン仕様メルセデス・ベンツ C200 アバンギャルド AMGライン仕様メルセデス・ベンツ C200 アバンギャルド AMGライン仕様

『ベンチマークの威信と維新』(カーソムリエ Yukimasa Kawaiさん)

メルセデス・ベンツ C180 アバンギャルド
メルセデス・ベンツ C180 アバンギャルドメルセデス・ベンツ C180 アバンギャルド

総合評価:4.4/5.0

外観デザイン:4.0/5.0

インテリア:4.4/5.0

走りやすさ:4.7/5.0

-オススメポイント-

・今年はじめの米デトロイトショーでのお披露目から約半年、日本にもw205こと新型Cクラスがやってきた。「メルセデスの本気。」というCMコピーに裏打ちされたその本気度がいかなるものであるか、早速ショールームに足を運んだ。

「Sクラス譲りのエクステリア」

・最新のメルセデスに共通するオーガニックなエクステリアデザインは、フロントバンパーやヘッドライト、フロントフェンダーからリアフェンダーに向けてなだらかに下るサイドライン、リアコンビネーションライトやトランクリッドにいたるまで、フロントグリルを除けばw222「Sクラス」を凝縮したかのような佇まいである。

・サイズは全長x全幅x全高(mm)=4690 x 1810 x 1445 (C180)だが、特にそのサイドビューは実際より伸びやかに感じられる。先代より全長で約100mm長くなっているが、先代はサイドラインがウェッジシェイプしていたこともあり、新旧比較しても、その伸びやかさが映える。

・ヘッドライトとリアコンビネーションライトは、LEDで構成され、光ファイバー状の前後ポジションライトが目を引く。AFSやハイビームアシストなど知能化されたヘッドライトも標準もしくはオプションで装着される。なお、Sクラス同様、Cクラスからもヘッドライトウォッシャーが姿を消した。必要性がなくなったということらしい。

「角の取れたインテリア」

・インテリアもエクステリアデザインと同様に角が取れたデザインでまとめられており、デザインと素材、組み込みのクオリティがこのクラスを凌駕する高さである。特に「AMGライン」オプションに含まれる、「レザーARTICOダッシュボード」の表皮とステッチの配列、ブラックアッシュウッドの木目パネルの仕上がりに感心した。

・従来的な質実剛健な印象はないけれど、エアコンスイッチやAVやナビゲーションを司る「COMMANDシステム」のレイアウト等、機能性は損なわれてはいない。COMMANDシステムのモニターもタブレットPCほどの大きさで見やすい。自動車のコックピットとしての機能とスマートフォンやタブレットPCの機能が融合したデザインで、これがメルセデスの考える、21世紀型の質実剛健なのだろう。ただCOMMANDシステムは、スマホと一緒で一通りの操作に慣れが必要そうだ。

・センターコンソールからはトランスミッションのセレクターレバーが消え、コラムシフトの「ダイレクトセレクト」となった。全車パドルシフト付きである

・メモリー付きパワーシートのスイッチは、ドア側にレイアウトされており、操作加減が目視できるのは、他のメルセデスと共通。

「新世代の走りのメカニズム」

さて、メカニズムに目を向けると、軽量化とサスペンション形式に進化の度合いが伺える。

・軽量化されたボディシェルは、先代より70kg軽くなり、アルミの使用率はボディシェル全体で50%にまで上昇した。軽量化は燃費と運動性能の向上に一役買っている。最近のメルセデスはアルミの多用化が格段に進み、そういえば、オープンスポーツのSLに至ってはオールアルミボディだ。

・サスペンション形式はフロントが4リンク式となり、コーナリング時の路面追従性(つまり踏ん張りと乗り心地)が格段に向上したとされる。また、グレード別ではあるものの、Cクラスでは初めてエアサスペンションが採用された。

・エンジンはガソリンエンジンのみの導入で、C180は名前こそ180となっているが、1.6L+ターボで156馬力/250Nmを発生し、C200とC250は2.0L+ターボで前者は184馬力/300Nm、後者は211馬力/350Nmである。全エンジン直列4気筒で、燃焼室に燃料を直噴し、燃費とパワーを両立した「ブルーダイレクトターボエンジン」である。それに組み合わされるトランスミッションは定番の7段AT「7Gトロニック」で、もちろん後輪を駆動する。ちなみにこの直噴という技術、世界で始めてガソリンエンジンに実用化されたのは、今から半世紀以上前のメルセデスの伝説的スポーツカー「300SL」である。

・「アジリティセレクト」という、アクセルレスポンス、電動パワーステアリング等の特性がTPOに応じて選択できる仕掛けが全車標準で備わるのは、このカテゴリーでは常識のようだ。

「予防安全」

・もはや世間の常識的な安全装置となりつつある追突軽減ブレーキと、アダプティブクルーズコントロールからなる「レーダーセーフティパッケージ」は、C200、C250で標準、C180で20万円弱のオプションで設定される。

・そんな新型Cクラスの車両本体価格は、C180の419万円~C250スポーツの644万円である。

-乗る前と乗った後、クルマのイメージは同じでしたか?-

同じ。

-不満点-

・(試乗したC180において)始動時やアイドリング時のエンジン音(車外騒音)が大きめで、直噴化によるものなのか、「カラカラカラ・・・」といったディーゼルエンジンのようなエンジン音を発していた。

・パーキングブレーキは電気スイッチ式であるが、スイッチのある位置が、ライトスイッチの下の奥まったところにあり、初見では見つけにくい。

・スライディングルーフ(サンルーフ)はAMGラインの同時装着が必要で、単独したオプション設定になっていない。

・全モデルのフロントマスクが、グリル内に大きな「ベンツマーク」が構えるスポーツタイプとなり、横桟のメッキグリルとボンネットフードの「スリーポインテッドスター」が輝く、セダンタイプ伝統のフロントマスクが、日本仕様からなくなってしまったこと。

先代は標準仕様こそあの「セダン顔」だったが、メインは既にこの「スポーツ顔」となっていた。この流れで新型は、世界的にもスポーツタイプが標準のようで、ドイツ本国でもセダン顔は「エクスクルーシヴ・エクステリア」としてオプション扱いとなっている。

BMWの「キドニーグリル」、アウディの「シングルフレームグリル」が年々押しの強いものになっていく中、世界的にもオーナー層の高齢化が進行しているメルセデスが、若返りも併せ、上品さより力強さをアピールしたいのはよくわかる。しかし、歴史ある自動車メーカーの由緒正しき「あの顔」が選べないのは、「若年寄」の私からすると残念な思いである。インポーターには受注生産でも「エクスクルーシヴ・エクステリア」の設定について、前向きな検討をお願いしたい。

-運転後の感想-

(試乗車はC180アバンギャルドのAMGラインで市街地を走行。)

・市街地に出て、静かに走ってみると、2000回転にも届かないうちに、どんどんシフトアップし、目標の速度になる。この1.6L直噴ターボ、250Nmの最大トルクが1200回転から発生するしつけで、どおりで発進が力強く、スムーズなわけである。(外で聞くアイドリング音は比較的うるさかったけど)セダンだけあって、室内はこもり音もなく静かであった。

・試乗車はAMGラインであるため、サスペンションが締め上げられており、前225/45R18、後245/40R18というタイヤ・ホイールの設定もあり、乗り味は「コツコツ」と強かである。ただ、ボディの剛性の高さも手伝ってか、変にゆすられる感じもなく、比較的どっしりしている。またランフラットタイヤであるが、扁平率が前述のように低いこともあり、ランフラットによる、サイドウォールの硬さやごろつきはあまりわからなかった。ノーマルサスで16や17インチのC180がどんな乗り味か、気になるところである(見た目重視なら、やはりAMGホイールやディーラオプションの19インチなんて選択もアリだが)。

・交差点を曲がる。ステアリングから受ける印象は、直進ではどっしりとした安定感が大変高く、それでいて切ってみると重すぎず、すんなり曲がる。この据わりの良さとスムーズさは、駆動方式がFRのメルセデスに共通する「味」である。

・直線路にて左右にステアリングをきってみる。すると、ステアリングはどっしりしていながら、ノーズはキビキビ動く。なるほど。メルセデスが「スポーティ」ではなく「アジリティ」と言いたい訳は、こういうことなんだと、なんとなくわかった。

・次にアクセルペダルを踏み込んでみる。すると、最初若干もっさりした印象があった(アジリティセレクトがコンフォートモードだった事もある)が、7Gトロニックは3速に即座にキックダウンし加速してみせた。世の中には、さまざまなメカニズムのトランスミッションがあるが、どんなアクセルワークに対してもスムーズに仕事するのが、ATの利点なのだと感じた。また加速時のエンジン音は、特に爽快でもなければ、耳障りでもなかった。

・ブレーキはAMGラインということもあり、フロントが対向キャリパー+ドリルドディスクと強化されており、ペダルの剛性も高かった。高速道路でのブレーキングに期待が持てそうだ。

・試乗を終えドアを閉めると「ガチリ」と閉まり、ボディが軽量化されたとはいえ、ドアの開閉はガッチリしたものだった。

・後席に座ってみると、ホイールベースの延長により、後席の足元空間が広くなっていたのにも驚いた。また、当日は蒸し暑かったが、エアコンの効きは標準的なものだった。

「まとめ」

・ディーゼルモデルの日本でのラインナップがどうなるのか、また、ディーゼルハイブリッドモデルもEUには導入されるようで、今後の展開が気になるところである。(あと本物のAMGモデルも、大食いの6.2LV8エンジンから、おそらくダウンサイズするだろうから、どんな形で出てくるか興味深い。)

・このカテゴリーの基準を格段に引き上げた内外装のデザインとクオリティ。「アジリティ」というテーマの下、ボディと足回りの進化により向上した乗り心地や運動性能。高効率パワーユニットによる環境性能。(グレードによってオプションとなるが)先進の予防安全。そしてC180の419万円からという、競合相手に対して戦略的な価格設定。

メルセデスの威信をかけたCクラスの維新は、強豪ひしめくこのカテゴリーにおいて、Cクラスの威信をかけたベンチマークの維新となった、といったら少々大げさか。それでも、Cクラスに対するメルセデスの本気度は本物だった。

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筆者
樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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