ゼネラルモーターズ、新たに「パフォーマンス&レーシングセンター」を建設
米国ミシガン州ポンティアックに、レース・エンジニアリングや電動モーターなどの研究開発施設
ゼネラルモーターズ(略称:GM)は、レース・エンジンの設計や開発、電動モーターのラボやギアの最先端施設「GMPRC(GMパフォーマンス&レーシングセンター)」の建設を開始し、モータースポーツに投資を続けていくと発表した。GMが販売している多くの車両に搭載されている技術がレースという長年の経験やテスト環境で活かされている。
GMのグローバル・パワートレイン担当バイス・プレジデントのスティーブ・キーファー氏は、「GMパフォーマンス&レーシング・センターは、シボレーとキャデラックのために、世界で最も多く勝利したレース・エンジンを開発し続けています。グローバル・パワートレインのエンジニアリングチームとレース・エンジニアを関係付けることで、効率性、信頼性、耐久性において、お客様のパワートレインが改善されます。このセンターは、GMのエンジニアリング組織のために、エキサイティングなキャリアを提供します」と述べている。
ミシガン州ウィクソムに在るGMのレース・エンジニアリング・センターのエンジニアや技術者は、2015年の半ばに、新しい施設に移動する。この再配置により、量販用エンジン、先端やレーシングの駆動プログラムのために、北米のパワートレイン・エンジニアリングの専門知識を集約させる。一つの大きな空間にエンジニアリングを凝縮することは、エンジニアや技術者が量産またはパフォーマンス車両で働くかどうか、レース育ちの技術者の潜在能力を引き出すための最良な方法である。
才能の集約化は、GMパワートレイン・エンジニアリング本部や世界で最も先進的な施設の一つである開発ラボで、レースや生産技術者の間で、より多くのコラボレーションの機会を提供。これは、パワートレイン・レース開発、電動モーターやギア・センターで働くおよそ100名の従業員が含まれている。新しい建物は、2015年半ばから使用しはじめ、2016年初旬までに完了する予定。
GMパフォーマンス・ビークル&モータースポーツ担当バイス・プレジデントのジム・キャンプベル氏は、「GMパフォーマンス&レーシング・センターは、私たちのレースチームとドライバーがレースや選手権で勝つため、継続的にサポートするリソースとして機能します。それは、また、レースと量産エンジンプログラム間で、最先端技術の共有をサポートします」と述べている。
GMPRCは、1月にGMが新たに2億ドル投資し、13,000平方メートルの敷地に建設するテスト施設の一部分である。GMは、次世代の最先端推進技術の開発のため、現在、4つの場所に分散した施設をポンティアックのキャンパス内に統合することを発表している。移動(統合)が完了すると、およそ400の職務がポンティアックのキャンパスに加わることとなる。
新しい施設は、パフォーマンスとレーシング・エンジニアリングに加え、電動モーター・ラボとギア・センターを有する。
電動モーター・ラボは、試作電動モーターを生成し、電気やハイブリッド自動車用モーターの製造に使用される製造技術を検証。電動モーター・エンジニアリング、設計、検証は、開発、調達、電気自動車と主要コンポーネントの製造において、GMにとってのコア・コンピタンスとなる。
ギア・センターは、設計、製造技術、検査技術とGMトランスミッションの次世代で主に使用されるギアのテストをサポートしている。
GMパワートレイン・ワールド本部は、41,800平方メートルを有する施設。施設でエンジニアは、エンジン、トランスミッション、ハイブリッドや電動パワートレイン、および燃料電池技術の設計や開発を行っている。キャンパス内の最先端ツールは、エンジニアに、優れた耐久性、信頼性と品質を確保するため、冷温度、高いRPM(エンジン回転数)、開始と停止の繰り返しなどの極端な条件の下で、これらの推進システムの全ての要素をテストする機能を提供する。
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