日産、NV200ベースの電気商用車をバルセロナ工場で生産
「e-NV200」は、2010年の発売以降数々の賞を受賞している電気自動車「日産リーフ」に続く日産の2車種目の電気自動車。1億ユーロの投資を伴うこの新型車は、同工場および地元のサプライヤーに、約700名の新規雇用を生み出すことが期待されている。
生産拠点としての競争力を背景に「e-NV200」の唯一の生産拠点となるバルセロナ工場は、グローバルに同車種を供給する予定。同じくスペインにあるアビラ工場は、先ごろ新たな中型トラックの生産拠点となることが決定している。
ファミリーやビジネスユーザー向けに、多機能で広い室内空間を提供する「e-NV200」は、ベース車である「NV200」がもつ革新性及び実用性と、「日産リーフ」のパワートレインが生み出す先進性を併せ持つモデルとなる。
一充電あたりの航続距離は「日産リーフ」と同等を目指し、また、クラストップのランニングコストを実現。ちなみに、日産リーフの航続距離はJC08モードで200km。
日産の副社長であるアンディ・パーマーは、「『e-NV200』は、商用車市場に革新をもたらすと同時に、電気自動車市場での日産のリーダーシップをより強力なものとするでしょう。エンジン搭載型の商用バンが誇る室内の広さ、多用途性、実用性はそのままに、走行時の二酸化炭素の排出量をゼロとした上で、電気自動車独自の加速性や静粛性を提供します。そして何より、クラスをリードするランニングコストが、ファミリーユーザーにとってもビジネスユーザーにとっても、非常に魅力的な点となるでしょう」と述べている。
「e-NV200」は、同社の中期経営計画「日産パワー88」における重要な柱のひとつ、2016年までにグローバルトップの小型商用車メーカーとなるという目標において、大きな役割を担うモデルとなる。
なお、「e-NV200」のベースとなる「NV200」は、2009年の発売以来、すでに世界で約10万台を販売しており、小型商用車事業の年間グローバル販売台数は、2011年度にはじめて100万台を超えた。また、次世代のニューヨークタクシーにも選定された、多目的商用バンだ。
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「e-NV200」の投入に向けては、そのテストカーによる大手企業の実証運行が、欧州をはじめ各地で行なわれている。2013年度の生産開始に向け、同実証運行から得られたフィードバックが商品開発に反映されていく。
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