トヨタ センチュリー実燃費レポート|最高級VIPカー、意外にもエコで経済的!?(4/6)

  • 筆者: 永田 恵一
  • カメラマン:永田 恵一、茂呂幸正
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センチュリー 実燃費レポート|高速道路編

■新型センチュリー 高速道路での実燃費:14.9km/L

高速道路では余裕のパワーが本領発揮

新型センチュリーは、高速道路でも素晴らしい燃費を記録した。

テストした日は平日ながらアクアラインの交通量が多く、ペースの遅い区間があり、燃費には有利だったのも確かではある。が、それでもこの燃費は、トヨタの5リッターV8ハイブリッドの完成度の高さを象徴するものといえるだろう。

高速道路は新型センチュリーの快適性、イージードライブである点が際立つ走行シーンであった。

まず動力性能は5リッターV8にモーターまで加わるハイブリッドということで余裕タップリ。VIPカーは要人が乗るだけに、暴漢などに襲われた際、安全な所まで逃げ切るための速さも必要だ。そんな時はアクセルを深く踏むと、センチュリーは半テンポ遅れてややノーズを持ち上げた姿勢で、控えめなV8エンジンらしいビートを奏でながら、大波が来るように豪快に加速してくれる。万が一の危機的なシーンにも対応してくれるだろう。

なおセンチュリーはエコ、ノーマル、スポーツ、スポーツ+の走行モードが選べる。エコはアクセル操作に対するレスポンスがマイルドな方向になり、対するスポーツ、スポーツ+は、アクセル操作に対するレスポンスがシャープになる、ハンドルが重めになり手応えが増す、足回りが引き締まった方向になるという変化がある。

普通に乗る分には有り余るパワーがあるだけにエコモードが運転しやすい。エアコンがおとなしくなり、後席のVIPから「暑い」という声がない限りは、エコモードにしておくのがいいと感じた。

無音と表現できる静粛性の高さ

そして新型センチュリーを運転していて特に感じたのが、静粛性の高さである。普通に乗っている分には高速道路のペースでもほぼ無音で、そのためまわりを走るトラックやバスの走行音などが気になるほど。普通に乗っていると、かなり気にしていてもエンジンが回っているのか感じられないほどであった。これはハイブリッドであるという理由もあるだろう。

また静粛性と関連する部分として、タイヤの転がり方や駆動系がただだたスムーズに滑らかに動くこともとても印象的だった。

巡航で思い出す後席の贅沢感

高速巡航で思い出すのが、別の機会に新型センチュリーの後席で移動したときのことである。標準状態ではフカフカなモケット地が覆う後席は、乗り心地は前述の前席と同じような印象だが、期待通りにくつろげ、リラックスしながら静かな室内で会話やAV機能、マッサージ機能を楽しみ、時にはうたた寝をしながら移動時間を快適かつ有意義に過ごすことができた。

また今回、高速道路でも先行車追従型のアダプティブクルーズコントロールを使ってみたところ、車間距離は適切、市街地以上に加減速はスムーズと非常に完成度は高く、長距離ドライブでの運転手さんの疲労を軽減してくれるに違いない。

>>次ページ:センチュリー 実燃費レポート|総合編

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永田 恵一
筆者永田 恵一

1979年生まれ。26歳の時に本サイトでも活躍する国沢光宏氏に弟子入り。3年間の修業期間後フリーランスのライターとして独立した。豊富なクルマの知識を武器に、自動車メディア業界には貴重な若手世代として活躍してきたが、気付けば中堅と呼ばれる年齢に突入中。愛車はGRヤリスと86、過去には日本自動車史上最初で最後と思われるV12エンジンを搭載した先代センチュリーを所有していたことも。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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