【2024年】スタッドレスタイヤおすすめ12選! 寿命や保管方法も解説
- 筆者: 文生伊(あおい)/松浦 広恭
雪道で安全に走行するためにはスタッドレスタイヤが欠かせません。
この記事では、スタッドレスタイヤの寿命や選び方、降雪が少ない地域から多い地域まで、お住まいの環境に合わせたおすすめ商品を紹介します。
また、交換・保管方法など、雪道で安心して運転するための知識も合わせて解説します。
スタッドレスタイヤの特徴や他の冬装備との違い
スタッドレスタイヤは、雪や氷などの路面状況でも安全に走行するために開発された特殊なタイヤです。
ここでは、スタッドレスタイヤの特徴や他の冬装備との違いについて詳しく解説していきます。
スタッドレスタイヤの特徴
スタッドレスタイヤは、スタッドやスパイクと呼ばれる金属ピンを使用せずに雪や氷上でのグリップ力を確保する冬用タイヤです。
低温でも柔軟性を保つ特殊なゴム素材を使用しており、氷点下の温度でも硬くなりすぎず、路面との接地性を維持します。
また雪を掻き出す能力や、水膜を効果的に排出する溝設計(トレッドパターン)が施されているため、雪道や溶けかけた路面での安定性が高いです。
これらの特徴によって、スタッドレスタイヤを履いた車は雪道や凍結路での発進、加速、減速、コーナリングを安全に行うことができます。
スタッドレスタイヤ以外の冬タイヤとの違い
スタッドレスタイヤは冬用タイヤの代表格ですが、他にも冬に使用できるタイヤが3種類あります。
冬タイヤの種類
一つずつみていきましょう。
オールシーズンタイヤ
オールシーズンタイヤは、ドライ路面やウェット路面においてはノーマルタイヤと同等の性能を持ちつつ、雪道にも対応したタイヤです。
ただし凍結路は得意ではないため、降雪の頻度が少ない地域や、凍結の可能性が低い地域に最適です。
マッド&スノータイヤ(M+Sタイヤ)
マッド&スノータイヤ(M+Sタイヤ)はオールシーズンタイヤの一種で、ぬかるみや雪道での走行性能を高めたタイヤです。主にSUVで使用され、冬の積雪路面ではノーマルタイヤよりグリップ力を得られることが強みですが、凍結路面は苦手です。
ウィンタータイヤ
ウィンタータイヤは、ヨーロッパや北米で主に使用されている冬用のタイヤです。
凍結路面での性能は高くないものの、スタッドレスタイヤよりもドライ路面やウェット路面での走行安定性が高いため、平均走行スピードが速い地域で選ばれる傾向があります。
日本では雪道よりも凍結路面での走行性能を重視する傾向があるため、スタッドレスタイヤの方が需要が高いです。
素材の違い(吸水系ゴム・撥水系ゴム)
スタッドレスタイヤの性能を左右する重要な要素の一つが、使用されているゴム素材の違いです。
素材は吸水系ゴムと撥水系ゴムの2種類に分けられます。
吸水系ゴム | 撥水系ゴム |
---|---|
水分を吸収し、路面の微細な凹凸に密着することでグリップ力を得る | 水分を押しのけることで、路面とタイヤの間の水膜を効果的に排除する |
氷上や湿った雪道で効果を発揮する | 雪を掻き出す力が強いため、溶けていない雪道や圧雪路面に強い |
都市部や太平洋側の温暖な地域に最適 | 寒冷地や山間部に最適 |
それぞれに得意不得意が異なるため、お住まいの地域や主な使用環境に合わせて選択することが大切です。
価格が高いモデルと安いモデルの違い
スタッドレスタイヤの価格帯は幅広く、同じメーカーの製品でも高いモデルと安いモデルが売られています。
価格の違いは主に使用材料の品質やトレッドパターン(タイヤと路面の接地面に刻まれた溝や切り込みの模様)の複雑さによるものです。特に、耐摩耗性や燃費性能が高い高品質のゴム素材で製造されたタイヤは高額になりがちです。
ただし必ずしも高価格のモデルが使用用途に適しているとは限りません。
走行する環境や頻度、タイヤを履く車の種類などを考慮して、最適なバランスのモデルを選ぶことが重要です。
タイヤチェーンとの違い
タイヤチェーンとスタッドレスタイヤは、どちらも雪道での安全な走行をサポートするものですが、それぞれに違いがあります。
タイヤチェーンの特徴 | スタッドレスタイヤの特徴 |
---|---|
必要な時だけ装着できる | 冬季は装着したままで使用できる |
価格が比較的安い | 乾いた路面でも走行可能 |
深い雪や凍結路面での走行性能が高い | 初期費用が高い |
装着に手間がかかる | タイヤ交換の手間がかかる |
舗装路では騒音や振動が大きい | 深い雪ではタイヤチェーンほどの性能は出ない |
冬休みのスキー・スノボ旅行であればタイヤチェーン、寒冷地にお住まいの方で日常的に運転するならスタッドレスタイヤが適しているでしょう。
また、積雪の多い地域や山間部では、スタッドレスタイヤを装着した上でタイヤチェーンも携帯しておくことが推奨されます。
車の使用頻度や走行環境、予算などを考慮して、ご自身に合ったものを選ぶことが大切です。
スタッドレスタイヤとノーマルタイヤの違いと見分け方
スタッドレスタイヤとノーマルタイヤは接地面の形状で見分けることができます。
スタッドレスタイヤは、ノーマルタイヤに比べて溝が深く、ブロックが角張っています。また、ブロックの表面には小さな切り込み(サイプ)が多数あります。
これらの違いは、雪道や凍結路でのグリップ力に大きな影響を与えます。
スタッドレスタイヤの溝は、雪や氷を噛み取り、滑り止めの役割を果たします。また、ブロックの角張った形状とサイプは、雪や氷を掻き分け、トラクション(駆動力)を向上させます。
ほかにも、スタッドレスタイヤの側面には「STUDLESS」の刻印があります。この刻印があれば、スタッドレスタイヤであることが分かります。
スタッドレスタイヤの選び方
スタッドレスタイヤを選ぶ際には、3つのチェックポイントがあります。
スタッドレスタイヤの選び方
1つずつみていきましょう。
タイヤのサイズに合ったものを選ぶ
最も重要なのが、ご自身の車に適合するタイヤサイズを選ぶことです。
タイヤサイズは、車種、年式、グレードによって異なるため、必ず現在装着されているタイヤの側面に記載されている数字とアルファベットの組み合わせを確認しましょう。
例えば「205/65R15 94H」というサイズ表記だったとします。
それぞれの数字・文字の意味は次の通りです。
タイヤサイズ表記の意味
純正タイヤとは異なるサイズに変更したい場合は、販売店の人と相談しながら選ぶとよいでしょう。
また、ボディタイプによっては「SUV専用タイヤ」「ミニバン専用」など専用タイヤも用意されています。
より愛車に適したタイヤを履きたい人は、専用タイヤを選ぶ方法もおすすめです。
走行する地域の特性に合わせて選ぶ
走行する地域の特性に合わせてスタッドレスタイヤを選ぶことも重要です。
ここでは3つの地域に分けて選び方を説明します。
降雪が少ない地域で使う場合
首都圏のような降雪が少ない地域で使う場合、氷上や雪上性能よりも普段の走行で必要な性能を重視したタイヤ選びが大切です。
晴れた日のドライな路面や雨天時のウェットな路面での走行にも適したタイヤを選ぶとよいでしょう。特に路面が濡れた状態でも効果的に制動できる「ウェット性能」を重視すべきです。
また、走行時のロードノイズを抑えられる「静粛性能」も考慮すると、快適なドライブが楽しめるでしょう。
積雪が多い地域で使う場合
積雪が多い地域で使う場合、タイヤの「雪上性能」を重視すべきです。
雪をかき出す能力が高く、圧雪路面でも安定したグリップ力を発揮するタイヤを選ぶとよいでしょう。
低温下でもゴム素材の柔軟性を保つことができる寒冷地仕様のモデルを選ぶことも大切です。
雪を踏み固めて雪の柱を作る「雪柱せん断力」が高いタイヤも、本格的な雪道走行が多い車に適しています。
アイスバーンが多い地域の場合
アイスバーンとは、雪が溶けて路面に水がたまり、それが夜間の低温でまた凍ってしまう現象のことです。
アイスバーンが多い地域の場合に重要なのが「氷上性能」です。タイヤが路面にしっかりと密着することで滑りにくくなる「密着性能」や、氷上での滑りの原因となる水膜を効果的に除去する「除水性能」が高いモデルを選ぶとよいでしょう。
経済性で選ぶ
スタッドレスタイヤは基本的にタイヤ4本分の購入・交換が必要となるため、経済性で選ぶことも大切です。
ただし初期コストを気にするあまり耐久性の低いモデルを選んでしまうと、長期的に見てコスパが悪い場合があります。
走行する環境に適した性能とロングライフ性能のバランスが良く、経済的にも負担のないモデルを選びましょう。
また、転がり抵抗の少ないタイヤや燃費向上に繋がるタイヤを選ぶことで、日々のランニングコストを抑える方法も効果的です。
スタッドレスタイヤおすすめ12選 一覧
ここからは具体的におすすめのスタッドレスタイヤを紹介していきます。
ここで紹介しているタイヤサイズはあくまでも一例ですので、ご自身の愛車に合ったサイズかを必ず確認するようにしてください。
※価格はタイヤ1本の値段となります。セット売りのみの場合は4本の値段を記載しています。また、ご紹介するサイズはなるべく175/65R15で統一し、ない場合は同インチの近しいサイズを記載しています。
商品名 | 画像 | 商品URL |
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BLIZZAK VRX2シリーズ(175/65R15) | ||
Winter TRANPATH TXシリーズ(185/65R15) | ||
iceGUARD6シリーズ(175/65R15) | ||
WINTER MAXX 02シリーズ(175/65R15) | ||
ICE NAVI8シリーズ(175/65R15) | ||
X-ICE SNOWシリーズ(175/65R15) | ||
Winter i*cept iZ2 Aシリーズ(175/65R15・Amazon4本セットのみ) | ||
WinterCraftシリーズ(175/65R15) | ||
WINGUARD iceシリーズ(175/65R15) | ||
BLIZZAK VRX3シリーズ(175/65R15・Amazon4本セットのみ) | ||
iceGUARD07シリーズ(175/65R15) | ||
WINTER MAXX 03シリーズ(175/65R15) |
降雪の少ない地域におすすめのスタッドレスタイヤ4選
まずご紹介するのは降雪の少ない地域におすすめのスタッドレスタイヤです。
ブリヂストン BLIZZAK VRX2シリーズ
ブリヂストン BLIZZAK VRX2シリーズはスタッドレスタイヤとして必要な性能は備えたうえで、静粛性や乗り心地まで考慮して開発されているため、特に通勤・通学など日常使いの多い方におすすめです。
国産メーカーの安心感や丁寧さがユーザーから好評のシリーズです。
ブリヂストン BLIZZAK VRX2シリーズ | |
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サイズラインナップ | 12〜19インチ |
トーヨータイヤ Winter TRANPATH TXシリーズ
トーヨータイヤ Winter TRANPATH TXシリーズはSUVやミニバンなどの重量のある車向けに開発されたスタッドレスタイヤで、内側と外側で異なるゴムを利用した特殊構造となっています。
この構造のおかげで背の高いミニバンでもふらつきを抑え、安心して走行できます。
トーヨータイヤ Winter TRANPATH TXシリーズ | |
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サイズラインナップ | 14〜19インチ |
ヨコハマタイヤ iceGUARD6シリーズ
- iceGUARD6シリーズ(175/65R15)
- ヨコハマタイヤ
ヨコハマタイヤ iceGUARD6シリーズは省燃費性と静粛性に優れています。
従来品と比較して冬のウェット路面での制動距離を約5%短縮する高い性能に加え、使用開始時の性能を約4年維持することも魅力です。
ヨコハマタイヤ iceGUARD6シリーズ | |
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サイズラインナップ | 13〜19インチ |
ダンロップ WINTER MAXX 02シリーズ
ダンロップ WINTER MAXX 02シリーズは、凍結・雪上・ドライ・ウェットなどあらゆる路面での走行性や経済性を高いレベルでバランスよく開発されたモデルです。
氷上性能が維持できる耐用年数は4年と長いうえ、価格も安価でコスパ重視の方におすすめです。
ダンロップ WINTER MAXX 02シリーズ | |
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サイズラインナップ | 12〜20インチ |
降雪・アイスバーンの多い地域におすすめのスタッドレスタイヤ5選
ここからは、降雪やアイスバーンの多い地域におすすめのスタッドレスタイヤを紹介します。
特に雪道・氷上性能の高さをアピールしているシリーズを5つピックアップしました。
グッドイヤー ICE NAVI8シリーズ
- ICE NAVI8シリーズ(175/65R15)
- グッドイヤー
グッドイヤー ICE NAVI8シリーズは、知名度が高く安心感のあるグッドイヤー製のスタッドレスタイヤでありながら、圧倒的に安価である点が魅力です。
効き持ちとロングライフ性能を両立して開発されており、コスパ抜群なので、日常的に走行される方におすすめです。
グッドイヤー ICE NAVI8シリーズ | |
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サイズラインナップ | 13〜19インチ |
ミシュラン X-ICE SNOWシリーズ
ミシュラン X-ICE SNOW シリーズは氷上性能だけではなく、高い雪上性能も兼ね備えています。
使用されているゴムは刻んであるパターンの深さによって、溝が減っていてもギリギリまで性能がキープされる工夫がされています。長く、安全に使いたい方におすすめです。
ミシュラン X-ICE SNOWシリーズ | |
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サイズラインナップ | 14〜21インチ |
ハンコック Winter i*cept iZ2 Aシリーズ
ハンコックタイヤは韓国でトップシェアを誇るタイヤメーカーで、全世界でもTOP10の売上を誇ります。
Winter i*cept iZ2 Aシリーズは「日本の厳しい冬の雪道でも、より安全にドライビングの楽しさを提供する」というコンセプトのもとに開発されたスタッドレスタイヤです。
アウト側はゴムの面積を拡大させ、イン側には溝の面積を広くすることで、雪詰まりの防止につながり、確実なトラクション(地面を掴むことで生み出される推進力)を発揮することができます。
ハンコック Winter i*cept iZ2 Aシリーズ | |
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サイズラインナップ | 13〜18インチ |
クムホ WinterCraftシリーズ
クムホタイヤは韓国で1960年に創業した老舗タイヤメーカーです。
WinterCraftシリーズは吸水・密着・ひっかくという3つの技術を採用した氷結路に効果のあるスタッドレスタイヤです。
「3Dサイプ」を採用し、雪のないドライ路面でも高い剛性感とグリップ力を両立しています。
クムホ WinterCraftシリーズ | |
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サイズラインナップ | 13〜17インチ |
NEXEN WINGUARD iceシリーズ
NEXENは韓国発祥のタイヤメーカーで、韓国TOP3の売上を誇ります。
WINGUARD iceシリーズは「デュアルVシェイプパターン」と呼ばれるセンター部のV型ブロックにより、雪上でのブレーキ性能を向上したモデルです。
シャーベット路面での排水に有利な方向性のあるパターンや、センター部に特別なブロック形状を採用し偏摩耗を抑制する「3Dブロック」なども採用されています。
NEXEN WINGUARD iceシリーズ | |
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サイズラインナップ | 13〜19インチ |
長持ちするスタッドレスタイヤおすすめ3選
ここでは経済性の高いスタッドレスタイヤ3つを紹介します。
長持ちを売りにした、プレミアムモデルを中心に厳選しました。
ブリヂストン BLIZZAK VRX3シリーズ
ブリヂストン BLIZZAK VRX3シリーズは30年続くシリーズ史上、最高の氷上性能を持ったモデルです。
偏摩耗の防止と新開発のフレキシブル発泡ゴムによって、長寿命を実現。できるだけ長くスタッドレスタイヤを利用したい人におすすめです。
ブリヂストン BLIZZAK VRX3シリーズ | |
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サイズラインナップ | 13〜19インチ |
ヨコハマタイヤ iceGUARD07シリーズ
- iceGUARD07シリーズ(175/65R15)
- ヨコハマタイヤ
iceGUARD07は20年の歴史を誇るヨコハマタイヤのスタッドレスタイヤにおいて、第7世代目のシリーズとして2021年に発売されました。
専用のコンパウンドである「ウルトラ吸水ゴム」や氷や雪を噛むエッジ効果を発揮する「マイクロエッジスティック」が新たに採用されており、従来品に比べて氷上性能を14%、雪上性能を3%向上させることに成功しています。
耐久性も従来品より向上しており、少しでも長く使いたい人におすすめです。
ヨコハマタイヤ iceGUARD07シリーズ | |
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サイズラインナップ | 13〜21インチ |
ダンロップ WINTER MAXX 03シリーズ
ダンロップ WINTER MAXX 03シリーズは従来品よりも氷上ブレーキ性能を大幅に向上させています。その結果、摩耗時の性能が落ちにくく、より長く使える製品に進化しました。
微細な突起がついた新開発の「ナノ凹凸ゴム」の採用によって、除水スピードがはやまり、氷に素早く密着するとともに長い密着時間を実現。その結果、氷上ブレーキ性能は22%、氷上コーナーリング性能も11%向上することに成功しています。
長く、より性能の良い走りを求める方におすすめです。
ヨコハマタイヤ iceGUARD07シリーズ | |
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サイズラインナップ | 13〜21インチ |
スタッドレスタイヤの適切な交換と保管方法
スタッドレスタイヤは、雪道でのグリップ力を高めるための特別なタイヤです。そのため、1年中装着し続けることはおすすめできません。
なぜなら、夏のアスファルトの上をスタッドレスタイヤで走り続けると、タイヤの溝が早くすり減ってしまい、スタッドレスタイヤ本来の性能が発揮できなくなってしまうからです。
スタッドレスタイヤを長く使うためには、適切な時期に夏タイヤと交換し、正しい方法で保管することが大切です。
スタッドレスタイヤと夏タイヤの交換タイミング
スタッドレスタイヤと夏タイヤを交換するタイミングは住んでいる地域によって大きく変わります。
一般的に、交換の目安となるのは気温です。
タイヤの交換目安
「具体的にいつ交換すればいいのかわからない」という方は、気象庁の「過去の気象データ検索」ページの「霜・雪・結氷の初終日と初冠雪日の平年値」というページを確認すると良いでしょう。
このページでは、あなたの住んでいる地域の過去の気温や降雪などのデータを見ることができます。これらを参考にすれば、おおよその交換時期を把握できます。
冬シーズンが始まる前の交換がおすすめ!
スタッドレスタイヤの交換は、冬シーズンが始まる前の需要が高まる前に行うのが理想です。気温が下がり始めたら、早めに交換をすると、お店の混雑を避けられることや、希望のサイズが在庫切れになるリスクも減ります。
また、シーズン前に早割セールが開催されていることもあり、割安で購入できる場合もあるので、この冬にスタッドレスタイヤを使用する予定があるなら、早めの準備がおすすめです。
夏にスタッドレスタイヤを履き続けるのは危険
スタッドレスタイヤは夏に履き続けると危険なので、気温が上がって雪や凍結の心配がなくなったら、早めに夏タイヤに交換しましょう。
スタッドレスタイヤは低温での使用を前提に設計されており、夏の暑さでゴムがさらに柔らかくなるため、深い溝と相まって、安定性が低下し、ブレーキの効きも悪くなります。
また、高温や紫外線によってゴムの劣化が早まるだけでなく、スタッドレスタイヤは転がり抵抗が大きいため、燃費も悪化します。
一般的には、3月中旬からゴールデンウィーク前までに交換するのがおすすめです。
スタッドレスタイヤの保管方法
スタッドレスタイヤを長持ちさせるには、正しく保管することが重要です。シーズンが終わったらタイヤを水で洗い、融雪剤や砂利などを取り除きます。
完全に乾かしてから、直射日光を避け、湿気の少ない場所に保管しましょう。耐候性のビニール袋やカバーに入れておくと、さらに長持ちします。
ホイールなしのタイヤは立てて、ホイール付きの場合は横置きで保管すると良いでしょう。
スタッドレスタイヤの寿命と交換目安
スタッドレスタイヤは雪上や氷上といった滑りやすい路面で使用するため、寿命や交換時期をしっかり見極めることが大切です。
ここでは、スタッドレスタイヤの寿命や交換タイミングについて詳しく解説していきます。
スタッドレスタイヤの寿命はどのくらい?
スタッドレスタイヤの寿命は、走行距離に関係なく3〜4年程度とされています。
スタッドレスタイヤは、使わなくても経年劣化するため、溝が残っていても性能が落ちている場合があります。
「あまり走ってないから」と長期間使い続けず、寿命が過ぎたら交換しましょう。
スタッドレスタイヤは柔らかい特殊なゴムで作られており、冷えた路面でも硬くならず、雪や氷の表面にある水膜にしっかり密着してグリップ力を発揮します。
ゴムの柔らかさが失われると密着力が低下し、性能が落ちるため、新品時の柔らかさがなくなったら早めに交換を心がけましょう。
スタッドレスタイヤはどれくらい摩耗したら交換タイミング?
スタッドレスタイヤの交換目安は、ノーマルタイヤと同じく「残り溝1.6mm」とされていますが、実際には新品の半分、つまり50%摩耗時が適切な交換タイミングです。
スタッドレスタイヤには「50%摩耗」の目安となるプラットフォームという突起があり、摩耗が進むと露出して交換時期を知らせてくれます。
溝が50%摩耗したスタッドレスタイヤは、冬用タイヤとしての性能が十分でないため、冬用タイヤ規制が発令された際に規制区間を走行できなくなることがあります。
昨シーズンに使用したタイヤでプラットホームが見えていたら、新しいスタッドレスタイヤの購入を検討しましょう。
雪道を運転する際の注意点
雪道を運転する際、場面ごとに求められる対応が異なります。
ここでは雪道走行の基本と、3つのシチュエーションごとに注意点を紹介します。
雪道走行の注意点
雪道走行の基本
まずは雪道走行の基本的な注意点から解説します。
ノーマルタイヤを使わない
雪道や凍結路面においてノーマルタイヤはグリップ力が低下してしまうため、タイヤチェーンまたはスタッドレスタイヤの装着は必須です。雪道・凍結路面に入ることが想定される場合は、あらかじめどちらかの装備を準備しておくようにしましょう。
急な操作は避ける
急な車線変更、急ブレーキ、急ハンドルは、スリップの原因になります。
雪道では、いつもよりゆっくりと、慎重な運転を心がけましょう。
車間距離を十分にとる
雪道では、乾いた路面よりも車の制動距離が長くなります。
そのため先行車との車間距離を十分にとることが大切です。
車間距離を広く取っておくことで、追突などの事故のリスクを減らすことができます。
発進はゆっくりと行う
発進時にアクセルを急に踏み込むと、タイヤが空転してスリップする可能性があります。
雪道や凍結路面でのアクセルワークは慎重に行いましょう。
アクセルはゆっくりと踏み込み、じわじわと発進するイメージで運転するのがコツです。
屋根の雪は走行前に除雪する
屋根に積もった雪は、走行中に落ちてくることがあります。
その際、後続車に当たる可能性もあるため、放置しておくのは危険です。
また、ブレーキ時に雪崩を起こしてフロントガラスの視界をさえぎる恐れもあるため、屋根の雪は走行前に必ず除雪するようにしましょう。
アイスバーンでの運転の注意点
アイスバーン(雪が解けて凍った路面)は雪道以上に滑りやすいため、以下のような点に注意して運転しましょう。
アイスバーンでの運転の注意点
それぞれ解説します。
「急」のつく動作を避ける
アイスバーンでは、発進、停止、カーブで「急」のつく動作はスリップの可能性が高まるため、絶対にやめましょう。
スリップしないよう、ゆっくりと、慎重な運転を意識することが大切です。
ブラックアイスバーンに注意する
昼間に積もった雪が解けたときや、雨が降った後の冷え込みが強くなる夜間や明け方は、表面が凍りついた路面(ブラックアイスバーン)になる可能性があります。
ブラックアイスバーンは濡れたアスファルト路面のように見えるため、凍っていることに気づきにくく、注意が必要です。市街地ではブレーキや発進が繰り返される交差点の停止線手前の路面が磨かれ、滑りやすくなります。
雪が降った後の路面には注意を払い、慎重な運転を心がけましょう。
風通しのよい橋の上や陸橋、トンネル出口付近の路面に注意する
風通しのよい橋の上や陸橋、トンネル出入口付近は、ブラックアイスバーンが発生しやすいため、注意が必要です。
ブラックアイスバーン状態になっていないか、路面の状態をしっかりと確認しながら慎重な運転を心がけましょう。
雪道でスタックした場合の対処法
タイヤがスリップして新雪にはまってしまった場合、脱出の手順としては次のようなアプローチが有効です。
雪道でスタックした場合の対処法
それぞれ解説します。
1. タイヤ周辺の雪を踏み固める
ゆっくりと車を前後に動かして、タイヤ周辺の雪を踏み固めます。
2. 道路脇にある砂箱の砂を振りかける
道路脇に砂箱があれば、駆動輪(FFであれば前輪、FRであれば後輪)の外周にこの砂を振りかけます。
砂がタイヤと路面の摩擦を高め、脱出を助けてくれます。
砂がない場合は段ボールや板などをタイヤの下に敷く方法も効果的です。
車輪に取り付ける滑り止めマットや、チェーンと似た機能を持つ簡易的な道具など、「スノーヘルパー」と呼ばれる道具をあらかじめ用意しておくと、いざというときに活用できます。
3. 雪かきをする
タイヤの下や車の周囲に積もった雪を取り除きます。車内にスコップを常備しておくと便利です。
また自力で脱出ができないと判断した場合には、一人で無理をせず周囲に助けを求めましょう。
豪雪で身動きが取れなくなった場合の対処法
豪雪で身動きが取れなくなった場合は、まず運転手や同乗者の安全確保を最優先に考える必要があります。
以下の手順を頭に入れておくと良いでしょう。
ハザードランプを点灯して停車する
視界が悪い状況で身動きが取れなくなった場合には、車を停止させ、ハザードランプを点灯させましょう。
地吹雪などの際にはどこに車がいるか分かりにくいものです。ハザードランプを点灯させることで、他の車両に自車の存在を知らせることができます。
また三角停止板など、明るい色の目印を立てる方法もおすすめです。
マフラーの排気口の除雪を行う
豪雪でマフラーの排気口が雪でふさがれてしまうと、排気ガスが車内に逆流します。
一酸化炭素中毒の危険があるため、救援を待つ間に排気ガスの逃げ道だけでも除雪しましょう。
具体的には、マフラーの排気口の雪を除雪する、マフラーの排気口に棒などを差し込んで、雪を押し出すといった方法です。
除雪ができない場合は、エンジンを切った状態で救助を待ちましょう。
むやみに車外に出ると遭難する危険があるため、基本的には車内にとどまる方がよいです。ただし近くに避難できるような場所があれば、そちらで待機するようにしましょう。
車外に出る際には、風下側のドアを開けると強風の影響を受けることなく安全に出ることができます。
よくある質問
スタッドレスタイヤを安く買うにはお店とネットどちらがいい?
コストを重視するなら、ネットでの購入がおすすめです。
ネットショップでは、実店舗で扱っていないお得なブランドやセット商品を見つけられる場合があります。
ただし、自力でタイヤ交換ができない方は、ネットで購入してもタイヤを持ち込む手間がかかるため、人によっては面倒に感じるかもしれません。
店舗で購入してすぐに交換したい場合は、店舗での購入が便利です。
スタッドレスタイヤで舗装路面を走るとうるさく感じるのはなぜ?
スタッドレスタイヤは、滑りやすい路面でもしっかりグリップするように、複雑なトレッドパターンが採用されています。このため、舗装路を走ると音が大きく感じられることがあります。
また、低温でも柔らかさを保つ特殊なゴム素材も、通常のタイヤと異なる音や振動を生じる原因の一つです。
しかし、近年のスタッドレスタイヤは、走行音を抑える技術が高まっています。
もし音が気になるようであれば、買い替えを検討してみるのもよいでしょう。
スタッドレスタイヤの交換はどれくらい時間がかかる?
ホイール付きのスタッドレスタイヤであれば、4本交換にかかる時間は約30分です。ホイールも一緒に付け替える場合は、1~2時間ほどみておくと良いでしょう。
待ち時間を短くしたい方は、事前に交換の予約をしてから店舗を訪れるのがおすすめです。
まとめ
スタッドレスタイヤは、冬の安全な走行に欠かせません。
降雪量やアイスバーンの頻度によって最適なタイヤは異なるため、「タイヤサイズ」「走行地域の特性」「経済性」に着目して最適なスタッドレスタイヤを選ぶことが重要です。
また、適切な交換時期と保管方法を守ることで、タイヤの性能を最大限に引き出しながら長持ちさせることができます。
適切なスタッドレスタイヤ選びと保管・交換を心がけ、安全で快適な冬のドライブを楽しみましょう。
記事で紹介した商品を購入した場合、売上の一部が株式会社MOTAに還元されることがあります。
商品価格に変動がある場合、または登録ミスなどの理由により情報が異なる場合があります。最新の価格や商品詳細などについては、各ECサイトや販売店、メーカーサイトなどでご確認ください。 p>
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