メルセデス・ベンツ Eクラスエステート 試乗レポート/日下部保雄(2/2)

  • 筆者: 日下部 保雄
  • カメラマン:ダイムラーAG/メルセデス・ベンツ日本
メルセデス・ベンツ Eクラスエステート 試乗レポート/日下部保雄
Eクラスエステート E63AMG Eクラスエステート E250 Eクラスエステート E350CDI Eクラスエステート E350CDI Eクラスエステート E63AMG 走行イメージ Eクラスエステート E63AMG 走行イメージ Eクラスエステート E350CDI 走行イメージ Eクラスエステート E350CDI 走行イメージ Eクラスエステート E350CDI 走行イメージ Eクラスエステート E350 走行イメージ Eクラスエステート E250に試乗する日下部氏 画像ギャラリーはこちら

意外にもシャープで鋭いコーナリングを見せるエステート

Eクラスエステート E250に試乗する日下部氏
Eクラスエステート E250に試乗する日下部氏Eクラスエステート E250に試乗する日下部氏

エンジンは250と350、350CDI、それに6.3リッターV8のAMGのハンドルを握ることが出来た。

もっとも注目されるのは、今後主力になるだろう250だ。これは1.8リッターの4気筒に1.2バールの過給をかけているエンジンで、出力的には2.5リッターに相当するので250のネーミングがついている。

小排気量で燃費が良く、ターボでトルクを出すという最近のトレンドに沿っており、204PSの出力と31.6kg-mのトルクを比較的低回転で出している。

メルセデスのボディはサイズの割りには軽く出来ているとはいえ、1.8リッターとは思えないほど良く走る。街中からアウトバーンまで不足は感じない。高速で追い越しをかけるときなどでも低速トルクが十分で、アウトバーンの速い流れにも乗っていける。登り坂ではさすがにもう少しトルクが欲しいが、日常的な使い勝手には不自由はない。

また、4気筒に感じられるザラついた回転フィールもなく、V6と比較しても遜色はない。NA直噴の3.5リッターはさすがに250の150Kwに対して215Kwもあるが、トルクの立ち上がりがスマートでそれほどの強烈な感じは受けない。滑らかで、いつの間にか速度が乗っている感じだ。作りこみが上手いのだ。

そして、やっぱり強烈なのはAMG!6.3リッターのパワーは強烈!

Eクラスエステート E350CDI 走行イメージ

4本エキゾーストから醸し出すエキゾーストノートは、V8らしいバリバリバリと言う勇ましさ。乗っているとわからないが、外で聞いていると迫力満点だ。525PS/630Nmであっと言う間に瞬間移動し、その加速を止めるのは6ポッドの強力なブレーキ。

ディーゼルの350CDIは3リッターターボ。日本に導入される時は尿素触媒をつけるが、ヨーロッパ仕様では必用とされない。日本でもお馴染みのCDIだが、その差は殆どわからなかった。ビッグトルクはディーゼルの魅力で、高速巡航ではそのゆとりが特にありがたい。

サスペンションは、250・350は滑らか。徐々に締まった味になっていくメルセデスだが、エステートではセダンよりもリアからの突き上げ感が僅かに大きい。しかし、相変らずベターと走るメルセデスの味は健在で運転のし易さはセダンと同様。ラック&ピニオンステアリングの渋さは若干あるものの、2.5回転のロック・トゥ・ロックで、意外とシャープで鋭いコーナリング性能の持ち主だ。

AMGではさすがにESPの援護無しに走る勇気はないが、変速タイミング、ダンパーコントロール、ESPの設定を変えられるので、勇気のある方はサーキットなどでトライして見るのもよいだろう。ちなみにAMGでは、リアサスペンションははエアサスとなる。

魅力満載のEクラス エステートの導入は、来年の春になりそうだ。E250セダンが約700万。果たしてエステートはいくらのプライスタグがつくのだろうか。まずはE250エステートから始まることになると思われる。

Eクラスエステート 運転席周りEクラスエステート フロントインテリアEクラスエステート リアシートEクラスエステート ラゲッジEクラスエステート ラゲッジアレンジ
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日下部 保雄
筆者日下部 保雄

大学卒業後、モータージャーナリズムの世界へ入り、自動車専門誌をはじめ各媒体に新車の試乗レポートやコラムを寄稿。最近では、雑誌媒体のほかにFMラジオやインターネット自動車情報サイトでも活躍。記事一覧を見る

MOTA編集部
監修者MOTA編集部

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