メルセデス・ベンツ 新型Aクラス ディーゼルモデルA200d試乗|旧型から新型へと乗り換えたリアルオーナーがチェック!(3/3)
- 筆者: 今井 優杏
キャラクターが異なるディーゼルとガソリンエンジン
というわけで、実際に試乗すると踏み始めからかなりジェントルな感じだ。
繰り返すが、これなら1.4リッターガソリンターボのほうが飛び出し感がある。A180は、アクセルの踏み始めにちょっと気を使って柔らかに踏力をかけていかなければ、頭がヘッドレストに押し付けられそうな急峻なターボの効きを生む。しかしA200dに関してはそれが皆無。
ちょっとラフにスロットルを開けても、車体はすんなり柔らかく前に出ようとする。一般道ではこのフィールをおそらく「扱いやすい」と歓迎する人は多いはずだ。ただし、このような試乗記をたくさん読んでいらっしゃるクルマ好き諸兄には、「え、2リッターターボディーゼルでコレ?」と物足りなさを感じる人もいそう。
このパワーを発揮するのは、やはりディーゼルエンジンの『花道』である高速域かもしれない。ほんの少しの踏み込みでスルスルとクルーズするから、むろん合流や追い越しにも余裕が生まれ、ワンランク上の排気量の良さを実感することになるだろう。
さらに違いと言えば、どっしりと落ち着いたハンドリングだ。2019年5月の試乗時では、実はまだA200dの車重が明らかにされていないのだが、そもそも剛性の高い新型Aクラスボディのこと、これだけの触媒やディーゼルエンジンユニットの増量くらいじゃビクともしないどころか、接地感が増し、ハンドルも程よい重みを持って、高級車ライクな操縦感覚を醸し出している。
かといってコンパクトなAクラスボディだから、持ち重りのするほどではない。長いカーブの続く高速道路でも、交差点を曲がるときも、コンパクトハッチならではのキビキビ感は存分に享受出来るだろう。
ただ、やはりA180に比べてみれば鼻先は重い。ヒラリヒラリとワインディングを越えたいなら、A180に軍配が上がる。
つまり、両方の性格にかなり違いがある、ということを是非覚えておいて欲しい。よりしっとりと乗りたいならA200dを、Aクラスならではのチャキチャキズバッとした身のこなしを求めるならA180を。流行ってるからディーゼルで!じゃなくて、しっかりご自分の好みで選んでいただきたい。
しかし、今オーダーしたらA200dのほうが納車、早いかもしれない…。それもまた悩ましいところではあるけれど。
[筆者:今井 優杏]
メルセデス・ベンツ 新型Aクラス
メルセデス・ベンツ 新型Aクラス 主要スペック | ||
---|---|---|
A200d | A180 Style(AMGライン装着車) | |
メーカー希望小売価格(消費税込) | 399万円 | 369万円 |
全長 | 4420mm | 4440mm |
全幅 | 1800mm | |
全高 | 1420mm | |
ホイールベース | 2730mm | |
乗車定員 | 5名 | |
車両重量(車重) | 1470kg | |
エンジン種類 | DOHC 直列4気筒 ターボチャージャー付ディーゼル | DOHC 直列4気筒 ターボチャージャー付 |
駆動方式 | FF | |
排気量 | 1949cc | 1331cc |
エンジン最高出力 | 110kW(150PS)/3400-4400rpm | 100kW(136PS)/5500rpm |
エンジン最大トルク | 320N・m(32.6kg・m)/1400~3200rpm | 200N・m(20.4kg・m)/1460~4000rpm |
トランスミッション | 8速AT(8G-DCT) | 7速AT(7G-DCT) |
燃料 | 経由 | 無鉛プレミアムガソリン |
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