メルセデス・ベンツ 新型Aクラス ディーゼルモデルA200d試乗|旧型から新型へと乗り換えたリアルオーナーがチェック!(2/3)
- 筆者: 今井 優杏
最新排ガス規制EURO6 NORMにいち早く対応した新型エンジン
さてこのエンジン。急速にメルセデス・ベンツの中でモジュール化が進んでいるのを予感させるモノだ。型式は「OM654q」となっていて、すでに日本導入モデルでもCクラスやEクラス、CLSに搭載されている。また今後(早くて年内)日本に導入される予定のVクラスにも搭載されるのが「OM654」である。これを横置きしたものが「OM654q」となる。
この「OM654」自体がすでに出来が良い。静かだし、なによりもブルブル揺れない。始動の際だって身震い一つせずスルっと掛かるし、高速域の伸びも気持ちいいし、寒い時期の低速域ですら燃焼のムラがなくスムーズだ。
しかし、コレをただ横置きしただけではなく、一味加えているのがメルセデス・ベンツらしいところ。欧州では2020年から新排ガス規制「EURO6 NORM」が施行されるが、その基準をCクラスより、Eクラスより、むろんVクラスよりも早く満たしたのだ。キーとなるのは後処理、つまり触媒である。
従来の排ガス処理システムもむろん優秀なものだ。まず後処理を使う前の段階ですでに低圧と高圧の2方向で排気を再循環しNOxを低減する、EGR(排気再循環)を備えている。
そのあと、排気ガスはまず酸化触媒に送られる。アドブルー(尿素)が添加され、さらにDPF(ディーゼル微粒子捕集フィルター)にSCR(選択式還元触媒)コーティングを行った「sDPF」を通ってNOxとPMを低減。さらにSCRでNOxを捕獲している。
これらに加え、A200dのOM654qはマフラー側にアンモニアスリップ触媒=ASCをわざわざ加えて余剰のアンモニアを処理するSCR触媒が追加されているのだ。
実は追加されたソレ以前に、エンジン側の排気ガス処理システムだけでも、規制値はクリアされているという。しかし、高速道路の合流などで急にアクセルを踏み足す、などの急激な運転変化で生まれるNOxを、このマフラー側のASCで行っているというのだ。いやぁ、コスト掛かってるわ…。
ここまで色々足してA180Styleに比べ、A200dは+30万円の399万円〜。メカマニアにとったらこれだけで「ええやん」となっても文句は言えないくらいだ。
さらに今回、組み合わされたのが新開発の8速AT。C/E/CLSに縦置きで搭載されている「OM654」エンジンに比べてA200dの「OM654q」は150ps/320Nmと低出力・低トルクではあるが、この8速ATが良いマッチングを見せ、軽量・小型のボディーをスムーズに引っ張っているのも魅力のひとつ。燃費にもこのトランスミッションがいい仕事をしているのだろう。
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