マツダ デミオ スカイアクティブ 試乗レポート/清水草一(1/2)
- 筆者: 清水 草一
- カメラマン:茂呂幸正/オートックワン編集部
スカイアクティブ技術には世界が震撼している!!
一般ユーザーがクルマ選びで重視する項目は、「価格(値引き)」、「室内の広さ」、そして「燃費」。最近は、燃費を最重視するユーザーも多い。
ディーラーでは真っ先に「燃費はどうなの?」という声が飛ぶらしく、今やメーカー側も、燃費に命をかけている。
正直言うと、燃費を重視しすぎるクルマ選びはどうかと思う。特に年間走行距離が少ないユーザーの場合、トータルの出費を考えたら、価格の高い超エコカーを買う意味は薄いのだ……。
しかし、デミオのスカイアクティブなら、価格は安くて燃費はハイブリッドカー並み(10・15モード燃費30km/L)!これならどんなタイプのユーザーにもおすすめできる。
なぜそんなことが可能になったのかと言えば、「広島の熱き男たちの汗と涙の結晶!!」と言うしかない。
とにかく、この新技術には世界が震撼している。それくらいすごいことなのだ!
燃費フェチの私としても、猛烈に高い期待を抱いていた。初試乗の前夜はなかなか寝付けないほどだった。
で、初試乗したデミオスカイアクティブ、ぶっちゃけどうだったのか!?個人的には、がっかり半分、期待通り半分だった。最大のがっかりは、足回りがソフトになりすぎていたこと。
マイチェン前のデミオは、まるでロータスの軽量スポーツカーのような超軽快な走りをする、世界一楽しいコンパクトカーだった。デザインもいいし燃費も十分。価格も安く、総合的には世界一のコンパクトカー!と断言できた。
個人的に購入に至っていないのは申し訳ない限りだが、多くの人に勧めて、その楽しさを力説してきたし、デミオの登場以来、レンタカーを借りる際には、必ずマツダレンタカーにしてきた(一番下のクラスを予約すると自動的にデミオになる)。とにかく惚れ込んでいたのである。
しかしマイチェンに伴って、全車足回りのセッティングも変更。以前より明らかにフニャフニャな、乗り心地重視系に生まれ変わっていた……。
ま、それでも車重はわずか1010kg(マイチェン前の13C-Vのプラス20kg)。相変わらず軽快で、比較的走りが楽しいクルマではあるが、もう世界一とは言えなくなってしまった。これはあくまで個人的な意見だ。
デミオのように広く一般的に乗られるクルマで、箱根のワインディングロードでタックインドリフトォ!みたいな走り方をする者は、日本に3人くらいしかいないだろう。
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