カーリースは家計の先読みが出来る! 10年で2台の新車をカーリースで手に入れた筆者が教える「カーリースのメリットとデメリット」

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新車や中古車を手に入れる場合、多くの場合は現金一括に加え、ローンで購入するユーザーが主流となっています。しかし住宅にも賃貸があるように、一定期間をリース契約で借りるという方法もあります。ただなかなか個人ユーザーに普及するまでに至っていないのが現状です。

そこで、過去10年間に2台の新車をリースで購入した筆者、萩原 文博氏が、自らの経験から得た「カーリースのメリットとデメリット」についてご紹介。毎月一定額で手に入るメリットなど、まだまだ知らないクルマの乗り方があるようです。

目次[開く][閉じる]
  1. カーリースの利用率はわずか3%未満! そもそもカーリースを良く知らないユーザーも多い
  2. 契約期間中、販売店が面倒を見てくれるメンテパック付リースも…意外と知らないカーリースの仕組み
  3. リース契約後は中古車として再販! しかも素性の知れたクルマだから中古車としても優良物件に
  4. カーリースのメリットは「月々の支払いが一定」、デメリットは「月々の支払いが高め」「途中解約しづらい」
  5. 利用者の6割は満足! 未利用者は「自分で所有したい」「メリットが感じづらい」と回答

カーリースの利用率はわずか3%未満! そもそもカーリースを良く知らないユーザーも多い

クルマの購入は自宅購入の次に大きな金額の買い物です。自宅の購入は住宅ローンを利用して購入する人が多くなっていますが、最近は自動車メーカーや残価設定ローンやサブスクリプションサービス(定額購入プラン)等を開始していることもあり、クルマの購入について現金以外でも様々な所有の方法が増えています。

しかし、公益社団法人リース事情協会・自動車リース委員会が2018年3月に発表したデータによると、日本全国各地のユーザー約3915人にアンケートを行ったところ、クルマのリース利用率は2.6%に留まり、現金購入は68.1%となっています。また、現金で購入しているユーザーの約50%しかクルマのリースを知らないという結果となりました。

筆者は2台続けて10年間個人リースでクルマを所有してきました。ここでは、多様化するクルマの所有方法の第1弾として、クルマの個人リースについて、メリット、デメリットを含めて解説しましょう。

契約期間中、販売店が面倒を見てくれるメンテパック付リースも…意外と知らないカーリースの仕組み

まず個人リースの解説をする前に、なぜ自動車メーカーが個人リースや残価設定ローン、サブスクリプションといったサービスを積極的に展開し始めたのでしょう。

自動車メーカーとすれば、新車がたくさん売れれば良いのでは? と皆さんは考えるでしょう。実はそうではないのです。自動車メーカーはこういった購入プランを設定することで、良質な中古車も販売することができるのです。

メンテナンス付リースなら車検費用や毎年の自動車税、メンテナンス費用までコミコミの支払いに

詳しく言うと、筆者が過去に利用した5年の個人リースは、クルマ本体の価格やオプション装備に加えて、1回分の車検費用、5年分の税金そしてオイル交換などのメンテナンス費用が含まれた料金となります。

ワイパーやエアコンのフィルターなどの消耗品代は別ですが、毎年5月に支払う自動車税も含まれていて、月々の一定の支払い額を5年間払い続けました。定期点検や車検の際にはディーラーから連絡があり、持ち込んで点検やメンテナンスを行います。もちろん車検もディーラーで通してもらいました。

そしてリース期間が終了すると、販売店に返却して終了となります。

リース契約後は中古車として再販! しかも素性の知れたクルマだから中古車としても優良物件に

私の返却した車両は、当然ディーラー系の販売店で中古車として販売されます。5年落ちというまだまだ新しい年式の中古車のうえ、すべてのメンテンナンスをディーラーで行っているため、コンディションも良いだけでなく、履歴がしっかりと把握できているのがポイント。販売店のみならず購入者側も、互いに安心して販売することができるという訳です。

自動車メーカーが個人リースやサブスクリプションに力を注いでいるのは、このように素性の知れた優良な中古車を安定供給するという側面もあるのです。

さらには、まずは若いユーザーにこうした手頃な中古車を購入してもらい、次は新車を購入してもらうという自動車メーカーの戦略プランまでもが練られています。

カーリースのメリットは「月々の支払いが一定」、デメリットは「月々の支払いが高め」「途中解約しづらい」

月々一定額だから家計が先読み出来るメリットも! 車検代や自動車税がコミコミで突発的な支払いが発生せず

しかしアンケートの結果では、クルマの個人リースの利用者は2018年の時点でわずか2.6%に留まっています。

利用ユーザーにメリットを聞いてみると、毎月の支払額が均一なのでわかりやすい(67.2%)、車検費用・税金がリース料に含まれているので、さらに支払が発生しない(60.7%)。という意見が多いです。実際に利用した筆者も、月々の支払い額が均一なこととは個人リースの最大のメリットだと感じました。

筆者のような個人事業主は毎月の収入が一定ではありません。したがって毎年5月に発生する自動車税や車検費用のような突発的に支出が増大することは避けたいことです。また、確定申告の作業が軽減することも大きなメリットでした。

全てコミコミだから月々の支払額は高めの傾向、途中解約がしづらい点もデメリット

一方、デメリットはリース期間の途中で契約をやめることができない(55.9%)、毎月のリース料が割高に感じる(29.4%)となっています。

確かに個人リースで5年契約の場合、契約が終わるまでは乗り換えると追加料金を支払うケースがあります。お子さんが生まれた、両親と同居しなくてはならない。といったライフスタイルが変わるタイミングでクルマを買い替えられないというのは、非常に不満に感じると思います。

また毎月のリース料が割高というのは、リース料に車検やメンテナンス費用、税金が含まれていること。そしてリースは車両本体価格の9割以上で契約を行うので、残価設定ローンなどと比べると月々の支払い額が高くなるのは致し方ないところです。

個人的には、純正パーツならば問題ないのですが、自由にカスタマイズできないということも個人リースのデメリットと言えるのではないでしょうか。

利用者の6割は満足! 未利用者は「自分で所有したい」「メリットが感じづらい」と回答

個人リースを利用したユーザーのうち満足度を聞いてみると、非常に満足が15.8%、満足が43.6%で、肯定派は約60%。一方、不満は3%、非常に不満は4%と少なく、また利用したいという人は47.5%にのぼっています。

筆者も5年の個人リースを2回、10年間に渡り個人リースを利用していました。残念ながら現在所有しているクルマは、メーカーが個人リース対応をしていなかったため断念しましたが、もし個人リースの設定があるのであれば、間違いなく利用していました。

契約終了後、クルマを返却せず手に入れられるカーリースプランもある

個人リースを利用しないという人で多い意見が「リースのメリットを感じない」(50.3%)と「クルマは自分の所有物にしたい」(42%)となっています。

これまでクルマを現金で購入していた人にとっては、クルマを自分の所有物にしたい! というのは当然のことでしょう。しかし、最近の個人リースの中では、契約終了後にそのクルマをもらえるというオプションが付いていたり、面倒臭い走行距離の制限がないなどのリースプランもあります。

次に新車を購入する際には、ローンなど様々な購入プランの中で、ぜひカーリースも検討材料のひとつに加えてみてください。支払いプランの見積りを集め、その中からどれが一番自分にピッタリなのか、改めて考えてみることをオススメします。

[筆者:萩原 文博]

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樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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