【頭文字Dクルマ紹介】EK9やインテRなど!“あえてABSをキャンセルする掟”を持った「東堂塾」の愛車達(2/2)
- 筆者: 小鮒 康一
ホンダ インテグラタイプR/スマイリー酒井
東堂塾では二宮大輝の先輩に当たる酒井は、ドライビングテクニックの高さはもとよりバトル中の駆け引きに長けたドライバーで、先行時はわざとブレーキランプを点灯させたり、オーバースピードでコーナーに進入したりと、相手のリズムを狂わせる走りを多用するキャラクターとなっていました。
酒井のインテグラタイプRは、当時「邪道」と言われていたターボ化がなされていますが、これは駆動と操舵を全てフロントでこなす前輪駆動車は、大パワー高トルクを持て余してしまうという意見が多かったことが理由とされています。
しかし、酒井の絶妙なアクセルワークと前述のバトル中の駆け引きを駆使して、ヒルクライムながら格上のFDと互角の勝負を魅せてくれたのでした。
ホンダ シビックタイプRデモカー仕様/舘智幸
東堂塾出身のプロドライバーである舘は、プロの世界での壁にぶつかって苦悶してところ、東堂社長から「素人相手の公道レースにこそ、探している答えがある」と促され、東堂商会のデモカーであるシビックタイプRに乗ってプロジェクトDに挑み、二宮、酒井へのリベンジを果たそうとします。
このときに搭乗したマシンは二宮のものと同じサンライトイエローのEK9でしたが、ホンダチューニングの老舗、SPOON製のミラーやボンネット、リーガマスターホイールなどを装着しており、当時のSPOONデモカーと瓜二つのルックスとなっていました。
詳しいチューニング内容は不明ですが、グループA仕様のエンジンを搭載したハチロクに勝利寸前までいったほど(プロドライバーの運転とはいえ)なので、こちらもかなりのハイチューンが施されていることが予想されます。当時のSPOONのデモカーは11000回転を許容するほどのエンジンを搭載していたこともありましたから、それに近い仕様なのかもしれません。
[筆者:小鮒 康一]
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