プレミアムセダン 徹底比較(4/4)

プレミアムセダン 徹底比較
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これまで築いてきた価値をさらに昇華

走行走行

筆者がドイツ車信望者であることを前提として、LSに食指が動いたかというと、応えは否であった。その要因は、いまいち没個性的であるデザインと走りにある。

また、LSは価格設定が上昇したことで、ライバルと比べた従前のアドバンテージも薄れた。

しかし、これまでセルシオを愛用してきたユーザーからは評価されると思う。高くなっただけのことはあると思ってもらえるであろう。

LSは走りにもかなり力を入れたと伝えられる。確かにそうなのかもしれないが、その入り口であるステアリングフィールにおいて、ライバルと匹敵するか超越していなければ、ドイツ車と並び称されることはないだろう。残念ながら、それについてはまだまだだったように感じられる。

反面、LSにはライバルに比べて多くのアドバンテージもある。恐るべし静粛性もそうだし、充実したホスピタリティをはじめとする快適性全般や、先進テクノロジーを駆使した安全装備などである。

つまりLSの価値は、これまでセルシオが築いてきた=世界で従来のLSが築いてきた高級車における独自のポジショニングを、さらに昇華させることにあるように思える。そこに期待して買うのであれば、LSこそ最高のクルマであることは間違いないだろう。

新たな挑戦をし続ける高級車の代表格

走行走行

どんなスタイルで、どんな装備を付けて出てきても、日本では深く何も考えずに買ってくれる上客が多いのはメルセデスSクラスの強みである。さしものSクラスも、ライバルの躍進を受けて、これまでのポジションに安住していることができなくなったと悟ってか、かなり奇抜なエクステリアをまとってきた。また、インテリアの質感もW220に比べ格段に向上した。価格設定が従来に比べ一段上がったのも事実ではあるが、それでも売れるのである。

ドライブフィールは重厚かつスポーティなバランスの絶妙なところをついたものである。いまや、本物のショーファーとしてはマイバッハがあるわけで、Sクラスといえども、ドライバーズカーのトップエンドと位置付けられるようになったのだろう。

同時に、かつて高級セダンの代表であり特別につくられていたSクラスは、今では工業製品のトップエンドモデルという認識のほうが当てはまるようだ。

個人的には、たとえSクラスがどういう成り立ちであってもいいし、価格が少々高くなってもいいのだが、やはり絶対的な存在であって欲しいと願うのである。W220は注文をつけたいところがたくさんあった。その多くの部分は、確かに現行W221において改善されている。しかし、このエクステリアは・・・築いてきた地位に安住せず、新たな挑戦をし続けたとも受け取れるわけではあるが。

また、強調したいことに、キーレスゴーなど、本来Sクラスが持っている先進技術を駆使したアイテムが、日本では認可されず装備されていない点がある。せっかくの便利な装備を許可しないお役所体質は実に腹立たしいわけだが、それら装備を含めて、Sクラスの実力はまだまだこんなものではないこともご理解いただきたい。

アピールポイントはエンジンと足周り

走行走行

クルマとしてのアピールすべきポイントは、やはりエンジンと足まわりだろう。走りを積極的に楽しみたいユーザーにとって、これは大いに魅力となる。

走りに直結する要素がふたつも究極的に高く評価できるのだから、これはライバル他社には真似できないポイントであろう。

日本でも北米においても、現行7シリーズがデビューした当時のメルセデスのW220がかなり控えめなスタイリングであったことから、上級移行していささか派手なエクステリアをまとった7シリーズを求めたユーザーが少なくなかったという。

そうは言いつつも、7シリーズにはBMWらしいスポーティで健全なイメージがある。これほど大きなボディとなってもその印象は薄れていない。

さらには充実した快適装備、内外装が持つ品格、用いられる素材の質感など高級車としての資質も十分に備えている。ちなみに筆者が現時点において、撮影を終えて今回の3台の中でもっとも欲しいと思ったのは、このクルマであった。

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岡本 幸一郎
筆者岡本 幸一郎

ビデオ「ベストモータリング」の制作、雑誌編集者を経てモータージャーナリストに転身。新車誌、チューニングカー誌や各種専門誌にて原稿執筆の他、映像制作や携帯コンテンツなどのプロデュースまで各方面にて活動中。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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