プラグインハイブリッド(PHEV)とは?主要車種や充電方法、補助金、メリット・デメリットを徹底解説

  • 筆者: MOTA編集部
画像ギャラリーはこちら
プラグインハイブリッドカー(PHEV)といえば、ハイブリッドカー(HV)に外部充電機能を加え、電気だけで走れる距離を大幅に長くしたエコカーです。登場当初に比べてだいぶ知名度が上がって来ましたが、ハイブリッドカーとの違いや、どんなメリットとデメリットがあるかががわからないという人も多いかもしれません。

そこで今回は、このプラグインハイブリッドカーの特徴や、ハイブリッドカーや電気自動車(BEV)との違いを解説します。

目次[開く][閉じる]
  1. プラグインハイブリッドとは
  2. プラグインハイブリッドカーのメリット
  3. プラグインハイブリッドカーのデメリット
  4. プラグインハイブリッドカーと電気自動車の違い
  5. 代表的なプラグインハイブリッドカー

プラグインハイブリッドとは

ハイブリッドカーに外部充電機能を追加、電気だけでより長く走れるように

プラグインハイブリッドカーはハイブリッドカーを進化させ、バッテリーへの外部充電機能を持たせたことで、電力供給が可能になっています。さらに多くの場合バッテリーの容量もアップしており、EV走行できる距離も伸びています。

PHEVとPHVに違いはない

プラグインハイブリッドモデルには三菱 アウトランダーPHEVやトヨタ プリウスPHVのように、車種名に「PHEV」「PHV」が使い分けられています。

PHEVとPHVでは違いがあるのかと感じる方もいるかもしれませんが、メーカーによって名称が異なるだけで車の構成自体に差はありません。

「E」はElectrical(電気)を示しており、PHVは「Plug-in Hybrid Vehicle」、PHEVは「Plug-in Hybrid Electrical Vehicle」の略称です。

普段は電気だけで、遠出の際はガソリン+電気で走れて経済的

普段の通勤や買い物といった決まった範囲内の移動なら、電気のみでの走行が可能です。自宅や出先の充電スポットで充電するなど、普段は電気自動車として利用が可能なため経済的です。

電気自動車の場合、航続距離を上回る長距離ドライブの場合は、充電スポットを気にしながら走行しなければなりません。プラグインハイブリッドカーの場合は、走行用バッテリーの電気を使い切ってもガソリンエンジンで走行可能なので、航続距離を心配することはありません。

プラグインハイブリッドカーの燃費はどれくらい?

プラグインハイブリッドカーは、単純な燃費の良し悪しで言えばハイブリッドカーと大差ない場合もあります。しかし、あらかじめバッテリーに充電していた電気を使用して走ることで、航続距離を大幅に伸ばせます。そのため一般的に自動車のカタログに掲載されているWLTCモード燃費とは別に、EV走行換算距離が紹介されています。

※数値は走行状況により変動します。

参考:プラグインハイブリッドカーの通常燃費とEV走行換算距離

メーカー車種通常燃費(WLTCモード)EV走行換算距離
トヨタプリウスPHV30.3km/L60.0km
三菱アウトランダーPHEV(グレードによって異なります)16.6km/L87.0km
MINIミニクーパーS Eクロスオーバー ALL4 PHEV14.5km/L42.4km

自宅に外部充電設備が無くてもメリット大!今やいたるところにある外部充電施設

電気自動車やプラグインハイブリッドカーの外部充電設備は、戸建て住宅ならば設置は簡単ですが、アパートやマンションの場合は簡単に設置できない場合があります。しかし現在は、プラグインハイブリッドカーを扱っている自動車ディーラー、高速道路のサービスエリアやコンビニエンスストア、大型ショッピングセンターにも充電設備があります。

e-Mobility Powerが提供する外部充電施設は全国に約17,500基あり、休憩中や買い物の途中で充電が可能です。

※2020年2月時点の数値です。

外部充電にかかる料金はどれくらい?

プリウスPHVの場合

月額1,100円で利用可能な定額プランと、1分あたり普通充電を2.75円で利用可能な従量プランがあります。両プランとも、急速充電は1分あたり16.5円で利用できます。

満充電(普通充電2時間20分)を月3回以上行うと、定額プランの方がお得になります。(利用料金はいずれも税込)カード発行料は1,650円です。

e-Mobility Powerが発行するCharging Cardの場合

e-Mobility PowerのCharging Card(旧NCSネットワーク)の場合は、月の会費に加えて利用するたびに料金が加算されます。急速充電用、普通充電用、急速・普通併用の3種類のカードがあり、いずれも初回登録料は1,540円となっています。

利用料金は急速充電用が4,160円/月+16.50円/分、普通充電用が1,540円/月+2.75円/分、併用が4,620円+16.50円/分(急速充電)、2.75円/分(普通充電)となっています。ディーラー申込みカードの利用プランと比較すると、若干の割高感は否めません。

e-Mobility Powerカード利用料金(外部サイト)

充電スポットを簡単に探せるアプリ

また、長距離ドライブの際に役立つのが、全国のEV・PHV充電スポットを紹介しているアプリ、全国EV・PHV充電まっぷです。スマートフォンにインストールしておくだけで、全国の充電スポットを確認することができます。

全国EV・PHV充電まっぷ アプリ(外部サイト)

プラグインハイブリッドカーのメリット

ガソリン使用量が最小限で済む

ハイブリッドカーとの大きな違いが、外部から充電可能なことです。これにより毎日の通勤・買い物程度の使用であれば、ガソリンをほぼ使わずに乗り続けることもできます。ガソリンエンジンは、走行用バッテリー残量が無くなって初めて使うように温存しておくことができるのです(走行モードによっては反対に電気を温存することもできます)。

対する普通のハイブリッドカーは、ガソリンエンジン車にモーターアシスト機能を加えた車両なので、ガソリンが無くなったら走ることはできません。ハイブリッドカーが使用する電気は、自車のガソリンエンジンや回生ブレーキで発電しているのです。

電気自動車よりも長い航続距離

電気自動車の場合、走行用バッテリーの残量が無くなった場合には電欠になり、走行不可能になります。バッテリーの性能向上で航続距離が伸びてきているとはいえ、ガソリンエンジンの航続距離には及びません。

外部充電も電気自動車より短時間でできる

またプラグインハイブリッドカーは、電気自動車に比べて短時間で充電が完了します。これは電気自動車のほうが大容量のバッテリーを搭載しているためで、電気自動車の日産 リーフの場合は約40分、プラグインハイブリッドカーのトヨタ プリウスPHVの場合は、その半分の約20分で充電が完了します。

※急速充電を使用し、80%までの充電にかかる時間で比較。

災害時やアウトドアでは家電が使える外部給電機能

プリウスPHV、アウトランダーPHEVには、最大1500Wまでの消費電力に対応し、アウトドア環境でヘアドライヤーをはじめとした消費電力の大きい家電も使用可能です。バッテリー容量が十分な時にはエンジンを掛けずに使用でき、バッテリー容量が低下した場合には、自動でエンジンが始動します。

災害による停電などの際には、ガソリンが残っている分だけ発電能力が保持でき、災害時の予備電源としても利用可能です。

エコカー減税のみではなく、補助金の対象に

プラグインハイブリッド車は、自動車重量税や自動車税、自動車取得税のエコカー減税(免税)のみでなく、クリーンエネルギー自動車導入事業費補助金申請対象です。

ガソリン車やハイブリッド車に比べると高価なプラグインハイブリッドカー。しかし、普及を進めるため経済産業省では導入補助金制度を設定しています。

プラグインハイブリッドカーは外部給電器・V2H充放電設備を経由または車載コンセント(AC100V/1500W)から電力を取り出せる機能を持つモデル(三菱 アウトランダーPHEV、トヨタ RAV4 PHVなど)は令和3年度補正・令和4年度CEV事業において55万円が補助されます。給電機能を持っていない輸入車モデルやトヨタ プリウスPHV(一部モデル)などでは26.8万〜45万円で車種によって異なります。

CEV補助金対象 最新車両(PHV)(外部サイト)

プラグインハイブリッドカーのデメリット

走行距離が少ない人は、車両価格が高い割にメリットが薄い?

プラグインハイブリッドカーはガソリンの消費量を極力抑え、ガソリン代を節約して走行できるクルマです。走行距離が多いユーザーほどプラグインハイブリッドカーの恩恵をたくさん受けることができます。

プラグインハイブリッドカーの車両価格は、通常のガソリン車やハイブリッドカーと比較しても高価です。走行距離の多いユーザーは、ガソリン代が節約できる分、車両価格差を埋め易くなります。しかし、走行距離が少ないユーザーは、ガソリン代で車両価格差を埋めることをできないばかりか、差額分が必要以上の負担と感じるかもしれません。

また、e-Mobility Powerのカードを契約している場合には、急速充電+普通充電の基本利用金のみで4,620円かかります。したがって、月のガソリン代が4,000円に満たない場合には、普通のガソリン車の方が燃料代(電気代)を抑えることができます。

ガソリンの劣化に注意

普段の移動ならガソリンを使用しないで電気だけで可能と紹介しましたが、これが裏目に出て、給油したガソリンがずっと使用されず、いつのまにか劣化してしまう可能性があります。それを防ぐために一部の車種には、給油されたガソリンが一定期間使用されないと、自動でエンジンを作動させて消費する機能が搭載されています。

プラグインハイブリッドカーと電気自動車の違い

プラグインハイブリッドカーはガソリンだけでも走れ、航続距離が長い

プラグインハイブリッドカーは、走行用バッテリーが空になっても、ガソリンが入っていれば通常のハイブリッドカーとして使用可能です。また、自力で発電可能なバッテリーチャージモードが備わります。

電気自動車は充電しないと走行できませんが、プラグインハイブリッドカーは、ガソリンエンジン+電気モーターのハイブリッドで走行可能で、同時に充電も可能です。

電気自動車のレンジエクステンダーはプラグインハイブリッド?

レンジエクステンダーとは、電気自動車の航続距離を伸ばすために小型の発電用エンジンを搭載したクルマです。走行用バッテリーに電気が残っている間はエンジンが作動しないことや、基本は電気自動車のため、電気モーターで走行するのがメインという点がプラグインハイブリッドカーとは異なります。代表する車種は、BMW i3レンジエクステンダー搭載車です。

プラグインハイブリッドカーと電気自動車で外部充電方法は異なる?

プラグインハイブリッドカーも電気自動車も外部充電方法は同じです。充電に使用する充電用コンセントは、EV充電用のコンセントとして電源プラグとともに、日本配線システム工業会により規格化されています。

しかし、車両側のプラグは各メーカーにより異なるため、外部充電用の専用ケーブルは必ず車載しておかなければなりません。

なお一部、普通充電だけが可能で、急速充電には対応していない車種もあるので注意が必要です。

代表的なプラグインハイブリッドカー

大人気、プリウスの進化版|トヨタ プリウスPHV

ハイブリッドモデルのプリウスとは異なるデザインが特徴のプリウスPHVです。

2017年2月のフルモデルチェンジでEV走行距離が68.2kmに向上したプリウスPHVは、毎日の通勤や買い物の使用なら、ガソリンを消費することなくEV走行でまかなえます。デュアルモータードライブシステムと呼ばれるシステムを採用し、モーターのパワフルな加速性能を実現しています。

安全装備はトヨタセーフティセンスPを採用。自動ブレーキのプリクラッシュセーフティシステム、車線はみ出しアラート、自動ハイビーム、前車追従型クルーズコントロールなど先進安全装備を採用し、予期せぬ事故や衝突回避をトータルでサポートします。

トヨタ プリウスPHV 関連記事

■新型プリウスPHV発売!326~422万円という“高めの値段”をプリウスとの価格差から考える

トヨタ プリウスPHV 車種情報

新車価格:326.2~422.3万円

中古車価格相場:82.8~815万円

トヨタ/プリウスPHV
トヨタ プリウスPHVカタログを見る
新車価格:
338.3万円401万円
中古価格:
77.1万円456万円

悪路に強くアウトドア向け|三菱 アウトランダーPHEV

2021年12月中旬に発売された三菱 アウトランダーPHEV。8年ぶりのフルモデルチェンジとなるアウトランダーPHEVは、国内ではPHEVモデルのみのラインナップとなりました。乗車定員は5人、7人乗りが用意されていますが、Mグレードは5人乗りのみ、Gグレードは5/7人乗り、Pは7人乗りのみです。

走行性能も大幅に向上しています。2.4リッターガソリンエンジンとモーターを組み合わせました。駆動用バッテリーは20kWhとし、EV走行換算距離は87km(WLTCモード)を実現。ガソリンタンク容量を拡大しているのも嬉しいポイントです。

そして初代モデルやエクリプスクロスにも採用されている三菱独自の4輪制御技術「S-AWC」も搭載。ノーマル、ターマック、グラベル、スノー、マッド、パワー、エコと全7つの走行モードを装備し、シフト周辺のスイッチで任意に選択できるようになっています。

三菱 アウトランダーPHEV 関連記事

■三菱 新型アウトランダーPHEVは約20万円の価格アップも納得できる仕上がり! 注目はSUVとも思えない走りと内外装の仕上がりにあった

■三菱 新型アウトランダーPHEVは車中泊しやすい? 車内や機能を徹底インプレッション

三菱 アウトランダーPHEV 車種情報

新車価格:462.1~532.1万円

中古車価格相場:111.6~623.5万円

三菱/アウトランダーPHEV
三菱 アウトランダーPHEVカタログを見る
新車価格:
393.9万円529.4万円
中古価格:
139.8万円604万円

路面を選ばない軽快な走り|ミニクーパーS Eクロスオーバー ALL4 PHEV

ミニファミリーらしいおしゃれなデザインを纏ったコンパクトSUVです。ボディサイズは国産ハッチバックと大差なく、5ドアなので家族での利用にも支障なし。それでいてプラグインハイブリッドカーらしい実用性を秘めています。

満充電時のEV航続距離は42.4kmなので、日常的な利用であればほぼガソリンを使用せずに電気だけでOK。また駆動方式は4WDなので、雨天時や降雪時でも安心感の高い一台に仕上がっています。

ミニクーパーS Eクロスオーバー ALL4 PHEV 関連記事

■MINI 新型クロスオーバー 試乗|ミニらしさを残しつつ、見た目も走りも進化して高い実力を備えるクロスオーバーSUV

ミニクーパーS Eクロスオーバー ALL4 PHEV 車種情報

新車価格:516万円〜

中古車価格相場:275.3万円~552.4万円

ミニ/ミニ
ミニ ミニカタログを見る
新車価格:
298万円490万円
中古価格:
14.8万円675.7万円

この記事の画像ギャラリーはこちら

【PR】MOTAおすすめコンテンツ

検索ワード

MOTA編集部
筆者MOTA編集部

MOTA編集部。現在総勢9名で企画・取材・原稿作成・記事編集を行っています。編集部員は、自動車雑誌の編集者やフリーランスで活動していた編集者/ライター、撮影も同時にこなす編集ディレクターなど、自動車全般に対して詳しいメンバーが集まっています。

なかの たくみ (MOTA編集長)
監修者なかの たくみ (MOTA編集長)

新車の見積もりや値引き、中古車の問い合わせなど、自動車の購入に関するサポートを行っているMOTA(モータ)では、新型車や注目の自動車の解説記事、試乗レポートなど、最新の自動車記事を展開しており、それらの記事はMOTA編集長の監修により、記事の企画・取材・編集など行っております。

MOTA編集方針

「車好きのみんなが見ているメルマガ」やSNSもやってます!
MOTA PR企画
カー用品・カスタムパーツ
ワンランク上の宿で、贅沢なひとときを... ホテル金波楼

愛車の売却、なんとなく下取りにしてませんか?

  • 複数社を比較して、最高値で売却しよう!

    車を乗り換える際、今乗っている愛車はどうしていますか?販売店に言われるがまま下取りに出してしまったらもったいないかも。1社だけに査定を依頼せず、複数社に査定してもらい最高値での売却を目指しましょう。

  • 事前にネット上で売値がわかるうえに、過剰な営業電話はありません!

    一括査定でよくある最も嫌なものが「何社もの買取店からの一斉営業電話」。MOTA車買取は、この営業電話ラッシュをなくした画期的なサービスです。最大20社の査定結果がネットで確認でき、高値を付けた3社だけから連絡がくるので安心です。

新車・中古車を検討の方へ

人気記事ランキング
  • 最新
  • 週間
  • 月間

新着記事

話題の業界トピックス・注目コンテンツ

おすすめの関連記事

トヨタ プリウスPHVの最新自動車ニュース/記事

トヨタのカタログ情報 トヨタ プリウスPHVのカタログ情報 トヨタの中古車検索 トヨタ プリウスPHVの中古車検索 トヨタの記事一覧 トヨタ プリウスPHVの記事一覧 トヨタのニュース一覧 トヨタ プリウスPHVのニュース一覧

この記事にコメントする

コメントを受け付けました

コメントしたことをツイートする

しばらくしたのちに掲載されます。内容によっては掲載されない場合もあります。
もし、投稿したコメントを削除したい場合は、
該当するコメントの右上に通報ボタンがありますので、
通報よりその旨をお伝えください。

閉じる