日産の新型「ムラーノ」を日本導入? 予想価格やサイズ、内装などを紹介

  • 筆者: 渡辺 陽一郎
  • カメラマン:日産自動車/小林 岳夫/島村 栄二/堤 晋一/茂呂 幸正/トヨタ自動車/メルセデス・ベンツ日本/ビー・エム・ダブリュー
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日産 新型ムラーノが北米で発表され、その洗練されたデザインと先進的な機能が注目を集めています。

ムラーノは、日産のクロスオーバーSUVラインアップにおいても高級感と実用性を兼ね備えたモデルとして知られており、その新型がどのように進化を遂げたのか気になる方も多いでしょう。

この記事では、カーライフ・ジャーナリストの渡辺 陽一郎さんが新型ムラーノの外観や内装、ボディサイズ、そしてパワートレインといった詳細なスペックに加え、日本市場に導入される可能性や予想価格についても詳しく解説します。

目次[開く][閉じる]
  1. 新型ムラーノとは?
  2. 新型ムラーノの外観
  3. 新型ムラーノのボディサイズ
  4. 新型ムラーノの内装
  5. 新型ムラーノの荷室
  6. 新型ムラーノのパワートレイン
  7. 新型ムラーノが日本発売となりそうな理由とは?
  8. 新型ムラーノのライバル車
  9. 新型ムラーノの日本導入時の予想価格
  10. まとめ

新型ムラーノとは?

日産 ムラーノは全長4700mm超の高級クロスオーバーSUVです。

2004年に初代モデルが日本で発売され、特に当時としては先進的なデザインが好評でしたが、2015年に販売が終了しました。

2015年以降も3代目モデルが北米や中国で生産され、販売されていました。そして2024年10月、4代目となる新型ムラーノが登場します。

新型ムラーノが日本に導入できれば、トヨタ ハリアーやマツダ CXー60のライバル車になり得ます。

新型ムラーノの外観

新型ムラーノの外観は、日産 セレナや日産 ノートオーラといった最近の日産車に共通する新鮮味を伴ったデザインです。存在感を過剰に強めず、造形的なバランスが優れています。

ボディの側面は水平基調で、天井を後方に向けて緩やかに下降させたデザインです。

ボディパネルの映り込みが美しく、丸みのあるリヤビューなどを含めて、上質に仕上げられています。存在感と伸びやかさを併せ持つ外観デザインです。

新型ムラーノのボディサイズ

全長全幅全高ホイールベース
新型ムラーノ(北米仕様)

4,900

1,980

1,725

2,825

クラウンクロスオーバー

4,930

1,840

1,540

2,850

※寸法は全てmm。インチをmmに変換した数字です。日本仕様とは数字が異なる場合があります。

新型ムラーノの北米仕様のボディサイズは、全長4900mm、全幅1980mm、全高1725mm、ホイールベース(前輪と後輪の間隔)2825mmです。

ほかの国産LサイズSUVに比べてみましょう。全長とホイールベースはトヨタ クラウンクロスオーバーと同程度です。

全幅はトヨタ ランドクルーザー300並みにワイドですが、国内仕様を日本の方法で計測すると、もう少し抑えられるでしょう。それでも、ほとんど2000mmという幅なので、かなり大きいです。

新型ムラーノの内装

新型ムラーノの内装ではインパネの周辺に注目です。緩やかな曲線を描き、メーターと中央には12.3インチの液晶ディスプレイが使われています。

Google アシスタントやGoogle マップなど、Googleのアプリやサービスを使用できる「Google ビルトイン」を搭載。スマホを使わずともディスプレイにGoogle マップなどを表示できます。

新型ムラーノのボディスタイルは、前述のとおり天井を後方に下降させて5ドアクーペ風に仕上げられていますが、全高は1700mmを上まわるので頭上空間は十分です。

またホイールベースも2800mmを超えるため、後席も広く、4名で乗車しても長距離を快適に移動できるでしょう。

新型ムラーノの荷室

新型ムラーノはワイドボディのSUVのため、荷室面積も広いです。5人乗車時の荷室長(荷室の奥行き寸法)は約101cmで、おおよそハリアーと同等のサイズです。

後席の背もたれを前側に倒すと、乗車人数と荷物の量に応じて、荷室容量をさらに拡大できます。

新型ムラーノのパワートレイン

新型ムラーノ(北米仕様)のパワーユニットについては、圧縮比を変化させる機能を備えた直列4気筒2LのVCターボ(KR20DET型)が搭載されます。北米仕様の最高出力は241馬力、最大トルクは36kg-mです。

動力性能の数値は3.5Lのノーマルガソリンエンジンと同等ですが、実用回転域から十分な駆動力を発揮するため、扱いやすいでしょう。

新型ムラーノの日本導入時はe-POWER導入の可能性あり

ただし日本に導入される時は、パワーユニットをKR20DET型をベースにしたハイブリッドのe-POWERに発展させる可能性が高いです。

日産 エクストレイルも、圧縮比を変化させる機能を備えた直列3気筒1.5LでVCターボのKR15DDT型を使ったe-POWERを搭載しており、新型ムラーノのパワーユニットはこの上級版に位置します。

新型ムラーノの駆動方式予想

駆動方式も前輪駆動の2WDと併せて、後輪に前輪とは別のモーターを搭載する4WDのe-4ORCEを用意するでしょう。このグレード構成もエクストレイルと同様です。

新型ムラーノが2LのVCターボ(圧縮比を変化させるエンジン)をベースにしたe-POWERと、4輪を綿密に制御するe-4ORCEを兼ね備えて導入されると、上級SUVの新たな注目車になります。

内装は上質で居住性も優れ、なおかつ走行安定性と乗り心地を高次元で両立できるからです。

新型ムラーノが日本発売となりそうな理由とは?

最近はSUVの人気が高く、新車として販売される小型/普通乗用車の30%以上を占めます。

国内で販売される車種も増えて、コンパクトサイズからLサイズまで充実しており、例えば全長が4700mmを上まわるトヨタ ハリアーやマツダ CX-60も選べます。

ところが日産が日本国内で販売しているSUVには、全長が4700mmを超える上級SUVがありません。エクストレイルやアリアは、いずれも4700mm未満のミドルサイズSUVです。

今のエクストレイルは、e-POWER専用車で価格も360万円以上ですが、先代型のノーマルエンジン車は270万円前後が売れ筋でした。アリアも電気自動車なので、価格は659万円〜944万円と高額です。そのため、日産には購入しやすい手頃な価格の上級SUVがありません。

このようにボディサイズの大きなSUVがない状況のため、注目される車種が、2024年10月に北米で発表された新型ムラーノの国内導入です。

新型ムラーノのライバル車

新型ムラーノのライバル車に当たるのはトヨタ ハリアーとマツダ CX-60、トヨタ ランドクルーザー250/300でしょう。

ハリアーはノーマルガソリンエンジンとハイブリッドを併用して幅広いユーザーを対象にしており、CX-60は動力性能の高い直列6気筒3.3Lクリーンディーゼルターボと後輪駆動プラットフォームの組み合わせでスポーティな運転感覚を味わえます。

トヨタ ランドクルーザー250/300は、生粋の悪路向けSUVです。新型ムラーノと全幅は近いサイズではありますが、SUVの特性としては大きく異なります。

その点で新型ムラーノは、ハリアーのさらに上級に位置する都会的なプレミアムSUVとして個性を生かせるでしょう。

新型ムラーノの日本導入時の予想価格

気になるのは新型ムラーノの価格でしょう。

今は円安なので、北米で発表されたムラーノの価格をそのまま置き換えると、e-POWERを装着しない2LのVCターボでも500〜600万円に達します。

新型ムラーノのライバル車となるハリアー(ハイブリッド)の最上級グレードが約515万円、CX-60にクリーンディーゼルターボとマイルドハイブリッドを搭載した最上級グレードが約570万円(いずれもプラグインハイブリッドを除く)です。

この点を踏まえると、新型ムラーノの価格は、2LのVCターボ+e-POWER+e-4ORCEを搭載して600〜700万円になると思われます。

新型ムラーノは相当高価なSUVになりそうですが、最近の輸入SUVを見ると、中級車種のメルセデス・ベンツ GLCやBMW X3、X4などでもクリーンディーゼルターボを搭載する売れ筋グレードが900〜1000万円です。

そこも視野に入れると、高機能な新型ムラーノが600〜700万円であれば納得できそうです。

販売店からも導入を求める声がある

販売店に新型ムラーノの導入予定を尋ねると「新型ムラーノを国内で販売する話はメーカーから聞いていません。しかし今の日産には、他社と違って注目度の高い上級SUVがラインナップされていないので、新型ムラーノをぜひ導入して欲しいです」と返答されました。

このように販売店からも、ムラーノのような上級SUVの販売を期待する声があります。

まとめ

新型ムラーノは、デザインやパワートレイン、快適性において大きな進化を遂げた一台となるでしょう。

その流線型のボディと上質なインテリアは、北米においては洗練された都市型SUVとしての地位を確立しています。さらに、日本市場への導入が期待されており、ライバル車との競争が激化する中でもその存在感を示すことでしょう。

新型ムラーノは、プレミアムSUVとしての魅力を高め、価格帯や仕様によっては、特に都市部のファミリー層やデザイン志向の強い消費者に支持される可能性が高いです。日本導入に期待しましょう。

【筆者:渡辺 陽一郎 カメラマン:日産自動車/小林 岳夫/島村 栄二/堤 晋一/茂呂 幸正/トヨタ自動車/メルセデス・ベンツ日本/ビー・エム・ダブリュー】

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筆者渡辺 陽一郎

1961年生まれ。自動車月刊誌の編集長を約10年務めた後、フリーランスのカーライフ・ジャーナリストに転向。「読者の皆さまに怪我を負わせない、損をさせないこと」が最も重要なテーマと考え、クルマを使う人達の視点から、問題提起のある執筆を心がけている。記事一覧を見る

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監修者MOTA編集部

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