ダイハツ コペンエクスプレイ 試乗レポート/まるも亜希子(2/2)
- 筆者: まるも 亜希子
- カメラマン:和田清志
街中を走り出してすぐに感じるのは、ヒュンと押し出されるほどの軽快感ある加速フィールと、ちょっと軽自動車とは思えないボディの剛性感だ。最近はなかなか「ライトウェイト・オープンスポーツ」と呼べるクルマが少なくなってきたけれど、コペンはまぎれもなくその線を守っている。
ベースとなっているのは、この新しいコペンのために開発した骨格「D-Frame」。一般的なクルマのようにボディの外板も骨格の役目を果たすものではなく、骨格だけで強度を担保できる構造としたのが特徴だ。
だから、「骨格+樹脂外板」という構造が可能となって、外板を自由に着せ替えられるコペンが誕生した。第2のデザインとなるコペンエクスプレイができたのも、このD-Frameのおかげだ。
高層ビルが建ち並ぶコンクリートジャングルを縫うように、コペンは颯爽と駆け抜けてくれる。
立体交差のトンネルを下る時には、勢いがついてまるでジェットコースターのようだし、交差点を曲がる時には7速スーパーアクティブシフトで小気味良く減速しつつ、横Gが一定にかかるスポーティ感も楽しい。
周囲からの視線をビシビシと感じる、目立ち度抜群のエクステリア
海をまたぐブリッジにかかると、パノラマの絶景を独り占めしているような贅沢さ。左右の窓を下げるとさすがに髪が暴れだすけれど、上げていればそよそよと前髪がなびく程度で、ロングヘアの女性にも安心だ。
そして、乗ってしまったらコペンエクスプレイのデザインは見えなくなるかと思いきや、ボンネットのブラックパネルや、ミラーにチラリと映るホイールアーチが、いつでもワイルドな気分を盛り立ててくれる。周囲を走るクルマから視線をビシビシ感じるのも、コペンエクスプレイだからなおさらにちがいない。
2時間ほどのオープンドライブを終えて、身体はほとんど冷えていないし、むしろ心のテンションがあがって暖まった気分。
耳だけがちょっと寒かったから、今度は帽子や耳当てを用意するといいかもしれない。もう少し厚着をして、冬星座を眺めるオープンドライブなんてのもロマンチックだし、スタッドレスタイヤに替えて銀世界を走るのも良さそう。なんてどんどん夢がふくらんでくる。
コペンエクスプレイは、斬新なエクステリアでそんな想像を掻き立ててくれる、とってもハッピーな軽オープンスポーツだ。
ダイハツ コペン エクスプレイ(CVT)主要スペック
全長×全幅×全高:3,395×1,475×1,280mm/ホイールベース:2,230mm/駆動方式:FF(前2輪駆動)/最低地上高:110mm/車両重量:850kg/燃費:25.2km/L/最小回転半径:4.6m/エンジン:水冷直列3気筒12バルブDOHCインタークーラーターボ横置/排気量:658cc/トランスミッション:CVT/最高出力:47kW(64PS)/6,400rpm/最大トルク:92N・m(9.4kg・m)/3,200rpm/タイヤ:165/50R16 75V/価格:1,798,200円(税込)
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