BMW 新型530e iPerformance試乗レポート|シリーズ初のPHVは、5シリーズセダンの中で本命!?(2/2)

BMW 新型530e iPerformance試乗レポート|シリーズ初のPHVは、5シリーズセダンの中で本命!?
BMW 530e iPerformance Luxury 試乗レポート/内田俊一 BMW 530e iPerformance Luxury 試乗レポート/内田俊一 BMW 530e iPerformance Luxury 試乗レポート/内田俊一 BMW 530e iPerformance Luxury 試乗レポート/内田俊一 BMW 530e iPerformance Luxury 試乗レポート/内田俊一 BMW 530e iPerformance Luxury 試乗レポート/内田俊一 BMW 530e iPerformance Luxury 試乗レポート/内田俊一 BMW 530e iPerformance Luxury 試乗レポート/内田俊一 BMW 530e iPerformance Luxury 試乗レポート/内田俊一 BMW 530e iPerformance Luxury 試乗レポート/内田俊一 BMW 530e iPerformance Luxury 試乗レポート/内田俊一 画像ギャラリーはこちら

高速やワインディングも実は得意

高速道路ではますます530eの魅力が光ってくる。リアシート下に置かれたリチウムイオンバッテリーなどにより、他の5シリーズよりも低重心化されたのだろう、どっしりと落ち着いた走行フィーリングだ。若干アクセルペダルの角度が悪く、アクセルを踏み続けていると足首が疲れて来るが、そこで登場するのが、アクティブクルーズコントロールだ。これも細かいチューニングが進んだようだ。例えばこれまでなら、前車を追従しながら追い越し車線を走行中、前車が走行車線に戻り、そこから加速体制に入るまでにこれまでは2テンポぐらい遅れ、ついついドライバーがアクセルを踏んでしまっていた。新型5シリーズ 530eではこれがかなり解消され、ほぼ、ドライバーの想いに近くなったのは喜ばしい。また、渋滞時も一瞬止まるのが遅れ、そのあと、ガツンとブレーキが利くことがあったが、それもだいぶ少なくなったようだ。

ただし、ステアリング&レーンコントロールアシストは、少し甘く、コーナーなどで、多角的にハンドルが切られぎくしゃくした印象を得てしまった。

あまりこのクルマには似合わないが、ワインディングロードも走ることが出来たので、その印象を少し触れておきたい。スポーツモードを選択すると、シートのサイドサポートがぐっと内側に入りサポート性が向上し、目の前のメーターが赤くなり、気分を盛り上げてくる。走り始めるとステアリングが重くなり、またサスペンションがハードになり、シフトスケジュールもかなり変更されるので、かなり思い切った走りを楽しめる。高速道路で感じた低重心がこのシチュエーションでも効果を発揮し、コーナリング時の安定性はかなりのもの。2トンの車重と5m近いボディを振り回していることは、すぐに記憶の彼方に忘れ去ってしまった。中、高速コーナーは軽いアンダーステアで、アクセルオンのまま狙ったラインをスムーズに抜けられる。低速のヘアピンではさすがに車重の重さを露呈するが、スローインファーストアウトを守れば、思った以上に軽快に駆け抜けることが出来た。

下りなどでのブレーキ性能も十分で、車重に見合ったものがきちんと装備されているので安心だ。

細かな気になる点もいくつか

BMW 530e iPerformance Luxury 試乗レポート/内田俊一

気になる点もないではない。まず一つはシートだ。適切なドライビングポジションを取ると、バックレスト上部の角度が悪く、肩甲骨の部分が浮いてしまうのだ。また、ペダル類とステアリング、シートの角度が微妙にずれているようで、自然と体が僅かに右に向き気味になってしまい、疲れやすかった。きちんと図ることが出来なかったが、ペダルレイアウトが僅かに右に寄っているのかもしれない。いずれきちんと測定してみたいと思う。

細かい点では、e Driveがどのポジションを選択しているのかわからないことだ。また、一度エンジンをオフにするとデフォルトのAuto e Driveに戻ってしまうので、Max e Driveなどを選択していると、気づかずにしばらく走ってしまう(静粛性が高いので気付きにくいのだ)こともあった。

ガソリンタンク容量は他の5シリーズセダンの68リッターに対し、46リッターと22リッターも少ないが、電気で走ることが出来ることを考えると、ギリギリ納得の出来る範囲。電気残量をチェックしながら、必要に応じてバッテリーコントロールで積極的に充電してやれば、かなりの距離を稼ぐことが出来そうだ。一度、どこまで走れるか試してみたい。

BMW 530e iPerformance Luxury 試乗レポート/内田俊一

何度も触れてきたが静粛性の高さは目を見張るほど。これは他の5シリーズセダンも共通ではあるが、もっともこのメリットを享受できるのが530eだ。EV走行時はエンジンからの振動やノイズがなくなるので、他のモデルよりもわかりやすい魅力となる。また、ミシュランプライマシー3の245/45R18インチタイヤも530eにはあっているようで、快適な乗り心地を提供してくれた。

5シリーズのラインナップは4気筒ガソリン、同ディーゼル、6気筒ガソリンと多彩だ。その中でもこの530eは6気筒以上に軽々と加速をもたらし、燃費もかなり稼ぐことが出来、走行フィールも低重心を生かした快適なもの。そういったことを考えると、実はこの530eは5シリーズセダンの中でベストバイかもしれない。

[Text:内田俊一 Photo:茂呂幸正]

BMW 新型530e iPerformance Luxury 主要諸元

価格 (消費税込み)

7,930,000円

JC08モード燃費

17.4km/L

全長

4,945mm

全幅(車幅)

1,870mm

全高(車高)

1,485mm

ホイールベース

2,975mm

乗車定員

5名

車両重量(車重)

1,845kg

エンジン

直列4気筒DOHCガソリン

排気量

1,998

トランスミッション

電子油圧制御式8速AT

エンジン最大出力

135kW[184PS]/5,000rpm

エンジン最大トルク

290Nm[29.6kgm]/1,350-4,250rpm

システムトータル最高出力

185kW[252PS]/4,460-6,500rpm

システム最大トルク

420Nm[42.8kgm]/1,450-4,000rpm

加速性能(0~100km/h)

6.2秒

電動航続距離

45km

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内田 俊一
筆者内田 俊一

1966年生まれ。自動車関連のマーケティングリサーチ会社に18年間在籍し、先行開発、ユーザー調査に携わる。その後独立し、これまでの経験を生かしてデザイン、マーケティング等の視点を中心に執筆。また、クラシックカーの分野も得意としている。日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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