工事現場の片側通行で事故が起きたら過失割合はどうなるの?

工事現場の片側通行で事故が起きたら過失割合はどうなるの?
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工事現場の片側通行でもし事故が起きたら?

道路工事現場では、よく片側交互通行をさせる際、工事用信号を設置していますが、万が一この信号を無視する形で事故が起きた場合、過失割合など、どのようになるのですか(ともべぇー)

其の疑問、MJブロンディがお答えいたします!

山間道を走行中のCR-Z

これはドライバーにとって、とても大事なポイントですね。工事で片側交互通行にされている場合、誘導員がいるか、工事用の仮設信号が設置されているのが普通です。

しかしこれらには、法的強制力はまったくないんです。

工事用の信号は、あくまで交通を円滑に流すために仮に設置されているだけなので、これを無視しても、道交法違反にはなりません!

ただし、それで事故が起きた場合は別です。違反にはならなくても、事故の責任は、信号を無視した側のドライバーにとって不利になります。責任割合はケースバイケースですが、無視した側の責任が重く算定されることは間違いありません。

工事用信号ではなく、誘導員の指示でも同じことです。

誘導員の指示には法的拘束力はありません(誘導するのが警察官なら別ですが)。指示に従った結果事故になっても、基本的にはドライバーの注意義務違反なんです。

一番気を付けるべきなのは、誘導員が信号(正式なもの)を無視した誘導を行う場合です。誘導員には何の権限もないので、信号を無視する指示をしても、ドライバーはキッチリ「信号無視」になってしまうのです!それで事故が起きれば、誘導員の指示に従ったドライバーの責任が重く算定されていまいます。

ではそういう指示を出した誘導員には何の責任もないのか?というとそうでもなく、あくまでケースバイケースですが、誘導員を雇った建設会社側にも、ある程度の責任があるという判決が出る場合が多いようです。

それでも、ドライバーと誘導員の過失割合は、おおむね6:4でドライバーに不利です。

誘導員が指示しても、危険だと思ったらそれに従う必要はありません!責任はドライバーが負うんですから、あくまでドライバーの判断が第一です!気を付けましょうね。

MJブロンディの「ひとりごと」

誘導員はひとりひとり、能力も経験値も違うので、たまに「この人、ヤバいんじゃ?」という誘導員に出会います。

そういう場合は、まず疑ってかかり、慎重になりましょう。

人間、制服を着ている人や、旗や誘導棒にとても弱いものです。でも、責任は自分に降りかかってきます。

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清水 草一
筆者清水 草一

1962年東京生まれ。慶大法卒。編集者を経てフリーライター。代表作『そのフェラーリください!!』をはじめとするお笑いフェラーリ文学のほか、『首都高はなぜ渋滞するのか!?』などの著作で交通ジャーナリストとしても活動中。雑誌連載多数。日本文芸家協会会員。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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