新車の慣らし運転って必要?
- 筆者: 清水 草一
新車の慣らし運転って必要?
20年ぶりに車を買い換えました。20年位前までは、最初の何キロかはエンジンの回転数を上げずに走り、それを過ぎたら、一度は高回転数を維持して200km位走る、などと言われていたような気がします。
しかし、今度のクルマはCVT車なので、高回転数の維持というのが結構難しいような気がするのです・・・。
トヨタは慣らし運転不要、ホンダはある程度必要などとしていますが、どうなのでしょうか?長く乗りたいので、ぜひご教示下さい。お願い致します。(Toromikaさん)
其の疑問、「MJブロンディ」がお答えいたします!
恥ずかしながら私、ここ8年間中古車ばかり16台も連続して購入していて、新車を買ったのは8年前が最後。新車の慣らしも遠い過去のものになってきました。
それでも一応、通算11台の新車を買っているので、なんとかお答えする資格はあるかなと思います。
現代のクルマは、基本的には慣らし運転不要です。でも、慣らしをやるメリットは確実にあると思っています。やったほうが、調子のいいエンジンになるからです。
私が考えている慣らしは単純です。最初の数百キロは、エンジン回転を上限の3分の2くらい(普通のガソリン乗用車で4,000rpmくらい)までに抑えて走り、それが終わったら、徐々に思い切りブン回す。これだけです。
厳密な作法は一切いりません。大切なのは、抑える部分よりブン回す方です。これをやると、エンジンが確実に軽やかに、トルクフルになります。「回りグセ」を付けてやるんです。
CVTは、若干高回転を保つのが難しいですが、それでも「S」や「L」モードにすれば、かなり回転が高くなります。それに、高い回転をずっと保って走らなくても、アクセルを床まで踏んでウィ~~~~ンと回転を上げることを数秒づつでも繰り返せば、十分効果はありますよ。
実を言えば、慣らし運転は中古車の方が有効だったりします。レッドゾーン手前までなんか、一度も回されたことのないクルマって多いですよね。
特に女性オーナーが近所の足に使っていたクルマなど、アクセルを床まで踏んだことすらなかったりします。そういうクルマは確実に元気がない。サボるのが日常の、ダメなクルマになってしまってます。
そういうクルマを買ったら、高回転を保って「根性入れ」の儀式を行います。スパルタ的にアクセル全開と全閉を繰り返して、燃焼室内にたまったカーボンやスラッジを燃やし尽くしてやるんです。
これを200キロもやるとあら不思議、それまでとは別人みたいな元気なエンジンに生まれ変わります。
MJブロンディの「ひとりごと」
新車時は、燃焼室内にカーボンもスラッジもない、まっさらな状態です。
だから、中古車ほどは「慣らし」の効果は感じられませんが、しかしクルマとは、「鍛えれば元気になるもの」という前提に立って、新車時の慣らしをやるといいでしょう。
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