「人とモノの動き」が変わる!注目される「MaaS」って何!?~株式会社KTグループ代表取締役 上野健彦氏インタビュー~(1/2)
- 筆者: 桃田 健史
2017年後半の流行語になる!? MaaSってなんだ?
MaaS (発音:マーズ)ってなんだ?
モビリティ・アズ・ア・サービスの略である。では、その実態とは何か?
それを正確に答えられる自動車業界関係者は数少ない。現時点で、自動車業界での「サービス」とは、「サービス入庫(=修理)」を指すが、MaaSが意味するサービスとはもっと広い領域を目指している。
また、カー、もしくはオートモービルではなく、モビリティという言葉は乗用車、商用車、そしてバスや電車などの公共交通機関、さらには自転車や徒歩も含めた移動する手段のすべてを意味する。そんなMaaSに注目が集まっている理由は、AV、CV、EVという「3つのV」との絡みが加速しているからだ。
AVとは、オートメイテッド・ヴィークル(自動運転)。CVとは、コネクテッド・ヴィークル(通信による”つながり”)。そして、EVはエレクトリック・ヴィークル(電動化)。この「3つのV」の技術的な融合が加速しているわけだが、これらを“お金にする(マネタイズ)”のがMaaSである。
具体的な例では、ウーバーやリフトなど欧米で近年、爆発的に成長しているライドシェアリングがあり、彼らは完全自動運転による新しいサービスの実施を目論んでいる。
日本では、10月末から開催される第45回東京モーターショーで、MaaSは自動車産業界にとっての重要課題のひとつとして大きく取り上げられることが決まっている。とはいえ、MaaSという概念はあまりにも広いため、その実態を肌感覚でつかみ取ることが難しい。
そこで、MaaSに対して積極的な行動を自ら起こしている、大手カーディーラー運営企業の株式会社KTグループ(本社:神奈川県横浜市)の代表取締役の上野健彦会長に、MaaSの今後について聞いた。
KTグループは2017年4月、『KTグループが今、実現したいこと~営業を支える技術体験イベント~』という独自イベントを実施し、自動車業界関係者に衝撃を与えた。
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