トヨタ カルディナ 試乗レポート

  • 筆者: 松下 宏
  • カメラマン:原田 淳
トヨタ カルディナ 試乗レポート
フロントビュー リアビュー インテリア フロントシート エンジン 走り トランクルーム タイヤ 画像ギャラリーはこちら

売れ行きの良さの根源は、出来の良さにある。

フロントビューリアビュー

ミドルクラスのステーションワゴンとして安定した人気を維持しているのがトヨタのカルディナ。昨年の販売台数を見ても月平均で2000台を超える売れ行きを記録している。人気面ではレガシィには及ばない部分もあるが、クルマとしてのデキの良さではほとんど互角か、部分的には上回るところもあるくらいの実力を発揮する。

平成14年9月のデビューから2年ほど経過したのを機に行われた今年1月のマイナーチェンジでは、内外装のデザインを変更したほか、シャシー系の目に見えない部分に大幅な改良が加えられ、操縦性と乗り心地を一段と高い次元でバランスさせるようになった。さらにラゲッジスペースの容量を拡大するなど、ワゴンとしての使い勝手も高めている。

ミニバンに比べると全高が低く、タワーパーキングにも入るステーションワゴンは、大都市部では特に扱いやすくて使い勝手に優れるモデルになる。

質の高さ、利便性がアップ

インテリアフロントシート

外観デザインの変更では、フロント回りはヘッドランプ、ラジエターグリル、スポイラー、バンパーなどが変更され、ひと目見た感じが従来のモデルからかなり変わった印象を与えている。リヤもコンビネーションランプやバッグドアガーニッシュが新しくなった。さらに新デザインのアルミホイールが採用されことで、従来からのスポーティなイメージに加えて、一段と質感の高さを感じさせるデザインになった。

インテリア回りではカラーリングの変更が行われ、インパネやドアトリムがダークグレーになったほか、シート色もブラック基調に変わった。

使い勝手の面ではラゲッジスペースの改良がある。絶対的な容量はあまり変わっていないが、スクエアな形状を変更することによりゴルフバッグなどが積みやすくなるなどの効果が生まれている。同時にトノカバーを巻き取り式にして操作性を高めている。

ベストはGT-FOURだが、いずれも優れたドライビング性能。

エンジン走り

1.8Z系が売れ筋でツインカムターボ搭載のGT-FOURがイメージリーダーだが、案外見逃せないのが2LのZT。直噴の1AZ-FSE型エンジンは114kWのパワーと192N・mのトルクを発生し、電子制御ATとの組み合わせによって滑らかで力強い走りを実現する。17インチタイヤを履く足回りのスポーティさと合わせてけっこう魅力的なグレードだ。

売れ筋となる1.8L車は、平均的な実力で日常ユースならこれといって不満のない実力。常用域でのトルク感もまずまずだし、吹き上がりのスムーズさや回したときのパワーフィールにも文句はない。

GT-FOURのパワーは191kW(260ps)だが、圧倒的な動力性能であるのは変わらない。しかもシャシー系の改良の効果が最も良く出ているのがGT-FOURだ。インパネ内の強化部材の取り付け剛性を高めることで、シャープなレスポンスのステアリングにすると同時に、乗り心地も向上させている。

2.0ZTがオススメ!

トランクルームタイヤ

売れ筋でもイメージリーダーでもないが、カルディナのスポーティさを象徴するグレードとして2.0ZTをお勧めしておきたい。動力性能はターボに比べればずっとおとなしいものだが、直噴エンジンの実力は十分なレベルにあるし、17インチタイヤによる安定感のある走りは特に魅力的なものになる。FF車を選べばGT-FOURに比べて80万円も安い。トータルで魅力的なのがZTである。

一般のファミリーユーザーには1.8Zがお勧め。必要十分な快適装備を備えて200万円前後というリーズナブルな価格設定が魅力だ。1.8Zを選んでもLエディションを選んでも良い。そもそも容量が大きくて使いやすいとの評価があったラゲッジスペースが、今回のマイナーチェンジで拡大されてさらに使い勝手が向上したのも魅力のポイント。

GT-FOURは本格的な走り志向のユーザーを意識したモデルだが、300万円を超える価格なので販売台数はそうそう多くならない。

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松下 宏
筆者松下 宏

自動車そのものはもとよりクルマに関連する経済的な話題に詳しい自動車評論家。新車、中古車を含めてユーザーサイドに立った的確な購入アドバイスを語ることで定評がある。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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