発電するエコカー!?まもなく新型ワゴンR発表!スズキ ワゴンR 歴代モデル特集(4/4)
- 筆者: 渡辺 陽一郎
- カメラマン:スズキ株式会社/オートックワン編集部
軽とは思えない広大なリアシートとアイドリングストップを備えた4代目モデル
3代目のワゴンRを筆頭に、タント、モコ、ムーヴなど、軽自動車の販売は絶好調。2006年には軽自動車の販売台数が200万台を突破して、最高潮の売れ行きとなった。今でも同じだが、新車販売されるクルマの内、軽自動車の比率は36~40%に達する。この柱になるのが、ワゴンRと背の高いライバル車だ。
競争も激しく、ワゴンRも革新を図らねばならない。2008年に登場した4代目は、フロント側を中心にプラットフォームとサスペンションを一新。ホイールベースは40mm拡大されて2400mmになった。これに伴い、走行安定性と乗り心地のバランスを大幅に向上させている。
エンジンはノーマルタイプに改良を加え、ターボ仕様は新開発。2代目と同様、4代目では走りの機能を大幅に高めた。
あの頃の陽一郎 ~ワゴンRは格好のサンプル!~
4代目ワゴンRの登場は2008年9月。まさに同じ月にアメリカの投資銀行「リーマン・ブラザーズ」が破綻し、北米を筆頭に世界中の景気が悪化した。
国内の自動車販売は、1990年に778万台のピークに達した後、一貫して下降を続けた。大手とされる国産車メーカーが、有効な対策を講じてこなかったからだ。北米、欧州、新興国と常にどこかの市場が盛況。国内を軽く見て、海外向けの車種で済ませていた。
それがリーマンショックで一気に沈滞。慌てて国内市場のテコ入れを図る必要が生じ、2009年には免税まで含めたエコカー減税の強化と、未曾有のエコカー補助金に至る。国内市場を軽く見てきたツケが、一気に噴出した。
軽自動車のシェア拡大は、大手メーカーの姿勢に対する反動でもあっただろう。ワゴンRを筆頭とする軽自動車は、価格や維持費の安さだけで売れるのではない。小型&普通車の多くが海外の人達に向けて造られるのに対し、軽自動車は日本のユーザーの生活を見据えて開発される。そこに秘められた心意気が、ユーザーの共感を呼ぶのだ。「軽自動車がなぜ売れるのか」を研究して商品開発に反映させれば、国内で堅調に売れるセダンも開発できるだろう。ワゴンRは格好のサンプルになると思う。
ズバリッ5代目ワゴンRも絶対売れる!だって発電するエコカーでっせ!
日本のユーザーを見据えて開発される軽自動車は、小回りが利いて国内の道路環境に最適。背の高い車種となれば、ファミリーカーとしても使えて荷物も積みやすい。小さくて軽いために環境性能も優秀だ。そして車両価格と税額が安い。今後も背の高い軽自動車は日本車の主力であり続け、5代目ワゴンRも好調に売れるだろう。
特に注目されるのは、JC08モード燃費が28.8km/Lに達する環境性能。従来の背の高い軽自動車は、燃費が良くても1.3リッタークラスのコンパクトカーと同程度だった。ボディが重く、軽自動車のメリットを十分に発揮できなかったが、最近は環境技術の向上とアイドリングストップで燃費が大幅に向上した。
5代目ワゴンRはライバル車にも良い刺激を与え、今後の軽自動車はさらに魅力を増すに違いない。
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