スズキ 新型 軽トラック「キャリイ 」 新型車速報 ~軽税制改革報道に鈴木修会長が「弱いものイジメだ」と苦言~
- 筆者:
- カメラマン:オートックワン編集部
14年ぶりのフルモデルチェンジ
スズキは2013年8月29日(木)、14年ぶりのフルモデルチェンジを実施し、9月20日(金)より発売する新型軽トラック「キャリイ」を発表した。
1961年の初代「スズライト キャリイ」デビュー以来50年余り。今モデルで11代目となる新型キャリイは、従来型から大きく方針を変更。キャブオーバー型とし、あぜ道などの狭いところでも小回りが効くショートホイールベース化を実施した(従来モデルではショート版とロング版の2種を設定)。いっぽうでキャビンを拡大。特に乗降時のアシ捌きを容易にするため、足元空間に余裕を持たせた。
また軽量化を実施し燃費の向上を図るいっぽう、ボディの強化により衝突安全性能を向上。さらに、軽トラックのあらゆる用途に耐えるべく、サビ対策をさらに図りクラス最長のサビ保証とするなど、信頼性の向上も図られた。
新TVCMは菅原文太xはるな愛の「軽トラ野郎 ~働く男はキャリイだぜ! 農家☆一番星~」
新型キャリイトラックのTVCMは、なんと菅原文太とはるな愛が出演する。そのコピーは「軽トラ野郎」だ!
40代以上の方ならグッとクルかもしれない。かつて菅原文太と言えば、映画『トラック野郎』シリーズで一世を風靡したのだから。
実は菅原氏、昨年俳優を休業し山梨で農業に従事している。農場でも数台の軽トラックを使用し、そのうち2台は旧型キャリイなのだという。まさに「軽トラ野郎」を実際に体現しているところなのだ。「えっと他に持ってる軽トラはなんだったけかなあ」と考え出し、はるな愛に止められる場面も。
CMでは「娘」役のはるな愛が農業に従事し新型キャリイトラックを使いこなすシーンを、父親役の菅原文太が目の当たりにする。「お前もすっかり軽トラ野郎だ」と感慨深げ。その言葉に対しはるな愛は・・・というもの。
そもそも、報道陣向けに対し大々的な軽トラックの発表会を実施するのもCMを打つのも異例なこと。それだけスズキがキャリイのフルモデルチェンジに賭ける想いが伝わってくる。
現時点での軽トラック市場の割合は、ダイハツの「ハイゼットトラック」が3割強で、続くスズキは3割のシェアと、2大勢力となっている。新型キャリイでは今回の刷新を期に、再びこの市場でのTOPシェアを目指す。
鈴木修会長が苦言!『弱者のための軽自動車だけが増税とは「弱い者イジメ」だ!』
スズキ株式会社 鈴木修 代表取締役会長兼社長は、軽自動車の優遇税制が廃止になるとの報道を受け『中小企業や軽自動車無しでは生活出来ない多くの個人ユーザーなど、弱者のための軽自動車だけが増税とは、まさに弱いものイジメだ。率直に言って悲しい』と苦言を呈した。
キャリイのフルモデルチェンジに対しては「軽自動車の内で、三分の一は軽商用車が占める。隠れた人気車となっており、日本の中で必要なクルマである」とし、「2011年の大震災では、各県自治体、直接被害を受けた3県の知事からの要請により、物資より軽トラックを提供した。軽トラックは縁の下の力持ちで、庶民にとって最低限必要なクルマ。大切に売って行きたい。」と、コメントしている。
11代目新型「キャリイ」の特長は、以下の6つ。
■居住空間を拡大しながら、広い荷台を実現。クラストップの小回り性能
■新エンジンと軽量化でクラストップの低燃費
■優れた防錆力と、クラス最長の長期サビ保証
■見やすい前方視界と夜間も安心な明るいヘッドランプ
■使いやすい豊富な収納スペース
■安全性を向上し、56km/hオフセット衝突法規にも対応
車体レイアウトは、全面的に見直され、クラストップの荷台フロア長はそのままに、居住空間を拡大。ドア開口部では長靴を履いていても乗り降りしやすくなっている。
また、悪路での走破性に優れたショートホイールベース仕様に統一し、クラストップの小回り性能を発揮。さらにR06A型エンジンの採用と50kgの軽量化により、2WD・5MT車で18.6km/Lと、クラストップの低燃費を実現した。
他にも、徹底したサビ対策を施した長期サビ保証に加え、オフセット衝突法規にも対応した強いボディー、夜間走行でも明るい視界を確保するフォグランプを標準装備(KX)するなど、耐久性や安全性も向上させている。
販売価格は、665,700円~1,135,050円[消費税込み]。年間販売目標台数は、55,000台。
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