エコカーの真相/第三回 隠れた大物、台湾の電気自動車(2/3)

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エコカーの真相/第三回 隠れた大物、台湾の電気自動車
Luxgen EV(ミニバン)試乗車 Luxgen EVのSUVコンセプト Luxgen EV インテリア 手動回生ブレーキを操作中の様子 手動回生ブレーキレバー 曹副社長 回生量、アシスト量を示す車内ディスプレイ CO2x削減量を示す車内ディスプレイ。白熊が北極を目指して移動していく EV台湾、裕隆汽車の展示ブース Luxgen EVの電池パック Luxgen EVの電池モジュール 画像ギャラリーはこちら

台湾EV普及における中心的な存在となっている「Luxgen EV」

手動回生ブレーキを操作中の様子

まず、「Luxgen EV」 は静かだ。

日本人は電気自動車というと、「i-MiEV」「リーフ」の静かさが当然だと思っている。ところが、世界各地の電気自動車の多くは、インバータ(電動モーターの制御機器)が「キュワァ~ン」と高周波を出す。回生ブレーキがまるで電車のように「シュギュワァ~ン」と鳴ったりするのだ。

「Luxgen EV」における静かさのレベルは、「i-MiEV」「リーフ」並だ。ちなみに「リーフ」は静か過ぎる(?)ため、低速走行時は電動モータの作動音を演出して発生させ、歩行者への接近を知らせている。

「Luxgen EV」は、乗り心地も良好だ。

重量が約2トンという重量級だが、重ったるいという感じはしない。Luxgenのブランドイメージである、重厚で高級という雰囲気に直結している。

また、面白い機能が2つある。

手動回生ブレーキレバー

ひとつは、回生力の強弱調整ダイヤルだ。

アクセルオフで、 電動モーターが発電機に転換する際、回生エネルギーを発生させるのだが、その強弱(=抵抗力)をダイヤル調整出来る。

もうひとつは、手動回生ブレーキだ。

センターコンソールのシフトレバーのすぐ上、グリップ式の大きなレバーがある。これを下に動かして回生力を発生させるのだ。これは、回生力・強弱調整ダイヤルと併用して使う。

運転を担当する方は、通常の油圧式・足踏みブレーキを踏みながら、右手で回生レバーを上手く使う。

まるで電車のようだ。同車の開発担当者は「実験車両としてトライしてみたかった。量産車では足踏み式ブレーキに回生機能を組み込む予定だ」という。

曹副社長

また、裕隆汽車の曹中庸副社長は

「2014年には量産する。このミニバンのほか、SUVとセダンでのEVを出す」

と鼻息が荒い。

台湾の経済部(日本の経済産業省に相当)は、台湾国内でのEV普及を目指し、2000~2013年に合計3,000台の電気自動車で実証試験を行う。

その中心的な存在が、この「Luxgen EV」なのだ。

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筆者
樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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