スマート フォーツー electric drive [電気自動車] 試乗レポート/岡本幸一郎(2/3)
- 筆者: 岡本 幸一郎
- カメラマン:オートックワン編集部
エレクトリックドライブならではの数々の専用装備
ダイムラーでは、EVを短距離移動に適したエコカーと位置づけており、シティコミューターとしての活用のほか、カーシェアリングなどの新しい利用形態も想定している。200Vの電源を使うと8時間で充電でき(100Vの場合は16時間)、航続距離は欧州の測定方法で140km以上になる。
自宅で充電するには、保管場所に普通充電専用設備の配線設置工事が必要。
充電ソケットは右側後方にあり、車両側のプラグ形状は200V(新型タイプBおよびmode3対応)対応で、日産リーフや三菱i-MiEVと共通。急速充電には対応しない。
フロア下に第2世代のテスラ製から変更された容量17.6kWhのドイチェアキュモーティブ製リチウムイオンバッテリーを搭載。リアに最高出力55kW[74ps]、最大トルク130Nmを発生する電気モーターやインバーター、ギアボックスなどを搭載する。
950kgという車両重量は、フォーツーのクーペモデルよりも100kgほど重い。フロント155/60R15、リア175/55R15というタイヤサイズは、フォーツーの自然吸気モデルと同じ。
ガソリンモデルではコックピットクロックとレブカウンターが設置されるところが、パワーメーターと駆動用バッテリー残量計に置き換えられている。
また、従来はなかった航続可能距離が表示されるようになったのも第3世代のポイントだ。加えて、EVなので車両接近通報装置が装備される。
装備はガソリンモデルの上級モデルに相当し、本革巻ステアリングホイールやシフトノブが与えられ、撮影車両は事情により装着されていなかったが、本来は回生ブレーキパドルが付き、通常の回生状態から、右のパドルで+1、左のパドルで-1と回生の強さを3段階調整できる。
暖房には、水を加熱する方式ではなく、セラミックモジュール(ヒーター)を加熱する方式を採用しており、さらに電力消費を抑えるため、シートヒーターを標準装備するのもガソリンモデルのフォーツーとの違いである。
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