ルノー 新型 メガーヌ GTライン 1.2ターボ 試乗レポート/今井優杏(4/4)
- 筆者: 今井 優杏
- カメラマン:阿部昌也
荷室の使い勝手にはパッと見以上の違いあり
ハッチバックとエステートの大きな違いとして、ホイールベース以外に挙げられる大きなポイントはやはりラゲッジルーム。
使い勝手に優れているのはやっぱりどうしたってエステートだ。
開口部からフラットな荷室は、むしろ積み込むときよりも荷物を降ろすときの方が恩恵を感じられると思う。一旦よっこいしょ、と真上に持ち上げてから荷物を引き出すのは案外腰に負担を与えるので、腰痛研究家(自称)としてはなるべく避けたいところ。エステートは開口部と荷室がフラットなので大変ありがたい。
ハッチバックはまさにその『よっこいしょラゲッジ』なので、頻繁にモノを積み降ろしするひとには向かないかもしれない。ラゲッジ容量よりもむしろそちらの使用感で選択する人も多いだろう。
十分な燃費性能を確保した上で、走りの楽しさも重視
欧州ミックスモード燃費で17.9km/L。
正直に言えば、1.2リッター 直噴 直4ターボなら、もっと燃費方向に振ることも出来たと思う。実際に試乗していて最もトルクが膨らむのは2500rpmを越えた当たりからで、3000rpmに届かないくらいのところが本当に楽しいのだ。しかしこのクルマに限っては、敢えて燃費ではなく走りに焦点を当てているところに評価をして欲しい。
タネを明かせば実は本国では0.9リッターターボのガソリンエンジンモデルがラインナップしていて、『エコを求める人はそちらをどうぞ』となっている。つまりこのH5F型+6速デュアルクラッチはその上級スポーツエンジンなのだ。そのバックグラウンドを知れば、これだけキュンキュン攻めた感じのチューニングになっていることを理解出来る。ただのエコターボと勘ぐることなかれ、侮れないドライビングプレジャーが、そこにはあるのだ。
あ、それからここだけの話、実はこの0.9リッターターボエンジンも、ルノーのいずれかのモデルで近く導入が検討されているそうな。これはこれで、ものすんごい楽しみである。
[レポート:今井優杏/Photo:阿部昌也]
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ルノー 新型 メガーヌ ハッチバック GTライン 主要諸元 [ ( ) 内はエステート GTライン]
全長x全幅x全高:4325x1810x1460mm(4565x1810x1490mm)/ホイールベース:2640mm(2700mm)/車両重量:1310kg(1360kg)/乗車定員:5名/駆動方式:前輪駆動[FF]/エンジン種類:ターボチャージャー付 直噴 直列4気筒 DOHC 16V ガソリンエンジン/総排気量:1197cc/最高出力:132ps[97kW]/5500rpm/最大トルク:20.9kg-m[205N・m]/2000rpm/トランスミッション:6速エフィシェント デュアル クラッチ/タイヤサイズ:205/50R17[前後]/メーカー希望小売価格:2,759,000円(2,859,000円)[消費税込み]
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