腕利き専用のスポーツモデル? 「ルノー・メガーヌR.S.トロフィーR」試乗レポート! in筑波サーキット

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「ニュルブルクリンク最速のFF車」であるルノー・メガーヌR.S.トロフィーRが日本国内でも限定販売されることになり、その試乗会が筑波サーキットで行なわれた。今回はその様子と、実際試乗してみた感想をレポートする。

>>今回試乗したルノー・メガーヌR.S.トロフィーRを写真でチェック! [フォトギャラリー]

目次[開く][閉じる]
  1. あの有名な難所だらけのサーキット
  2. どうやってこれほど速いFF車を作り上げたのか
  3. まずはトロフィーの試乗から
  4. 本日のメインディッシュであるトロフィーRに試乗してみよう
  5. 選ぶべきは”どの”メガーヌR.S.!?

あの有名な難所だらけのサーキット

「世界最難関のサーキット」「緑の悪魔が住む森」といわれるドイツ ニュルブルクリンクのノルドシュライフェ(北コースの意味)は、通常のものとはまったく別物のサーキットである。激しいアップダウンがあったりブラインドコースがあったりで、ある意味で「世界中の公道のもっとも難しい部分をつなぎあわせたサーキット」ともいえる。

だからこそ多くの自動車メーカーがこのノルドシュライフェでクルマを開発し、その成果をラップタイムとして発表しているのである。しかし、ホンモノのスーパースポーツカーならまだしも、FF車=ファミリーカー・ベースのスポーツモデルでそんなことしてどれくらい価値があるのかと不思議に思われるかもしれない。

最近のFF車ランキングは変わってきている?

ところが、最近の「ニュルFF車ランキング」はとんでもないことになっていて、メガーヌR.S.トロフィーRが先ごろマークした7分40秒台にはランボルギー ニ ムルシエラゴ、メルセデス ベンツSLRマクラーレン、ブガッティ ヴェイロンなんていうとんでもないモデルが名を連ねている。

そのため、それらと肩を並べる7分40秒1というとてつもないタイムを叩き出した最新のメガーヌR.S.トロフィーRは「スーパースポーツカー並みに速いFFスポーツモデル」といって間違いないだろう。

どうやってこれほど速いFF車を作り上げたのか

レシピは意外と簡単で、300ps/400Nmを発生する直4 1.8Lターボ・エンジンは出力を含めて既存のメガーヌR.S.トロフィー(モデル名の最後にRがつかない)とまったく同じ。足回りはさすがにしっかりと固めてあるのだが、最新メガーヌR.S.の新機軸だった4コントロール(4WS機構)やHCC(油圧機構で従来のバンプストップラバーを置き換えたダンパー)などをバッサリと切り捨てたというのだからただ事ではない。

なぜそんなことをしたかといえば、すべては軽量化のため。加えてボンネットをカーボン製にしたり、マフラーをチタン製にしたり、後席を省いて2人乗りにすることで、対トロフィー比で130kgもの軽量化を達成している。つまり、トロフィーRはトロフィーよりもざっとオトナ2人分も軽い。この影響でDCTの設定はなく、トロフィーRは全車6速MTとなる。

その理由を、ルノー・ジャポン関係者はこう説明する。

「たしかに4コントロールにはコーナリング性能を高める効果はあるのですが、これが役立つのはコーナリングだけ。いっぽう、軽量化すればコーナリングだけでなく、加速にも減速にも役立つ。そこでルノー・スポールは徹底した軽量化を実施することにしたようです」

4コントロールを省いたことで懸念される高速コーナリング時のスタビリティは、リアディフューザーの改良などエアロダイナミクスの強化で補った模様。この結果、ダウンフォースはトロフィーの2倍に相当するにもかかわらず、空気抵抗はトロフィーよりも1.5%しか増えていないという。

まずはトロフィーの試乗から

それでは筑波サーキットでの試乗に臨んでみよう。この日は、まずベース車となったトロフィーで肩慣らししてからトロフィーRを試すというメニュー。およそ3ヵ月ぶりに乗るトロフィーの走りは軽快そのもの。タイトコーナーが少なくない筑波サーキットでも機敏に向きを変えるし、高速のダンロップコーナーや最終コーナーでは軽くリアタイヤが流れてもその動きは落ち着いていて不安感は少ない。

普通のFF車と大きく異なるポイント

よく言われている通り、FF車は基本的にアンダーステアといって、コーナリングの限界時にはフロントタイヤがアウト側に逃げようとする素振りを見せる。一方のメガーヌR.S.はオーバーステア傾向。つまり限界時には、リアタイヤがアウトに逃げようとするので、アンダーステアのクルマより素早くノーズの向を変えられる。腕利きにとってはまさに操り甲斐のあるハンドリングなのだ。

オーバーステアのクルマは高速コーナーリングが苦手というのがこれまでの一般常識だが、メガーヌR.S.はこの辺のバランスが絶妙で、ニュルブルクリンクでも証明された通り「オーバーステアなのに高速コーナーも速い」という特別なキャラクターに仕上げられている。

ルノー/メガーヌ
ルノー メガーヌカタログを見る
新車価格:
328万円659万円
中古価格:
40万円674万円

本日のメインディッシュであるトロフィーRに試乗してみよう

さあいよいよ本日のメインディッシュ、メガーヌR.S.トロフィーRに試乗してみよう。

マニュアルギアボックスで1速を選び、クラッチを徐々に離していく。すると、最初のトンッ!というクルマの動き出しだけで130kg分の軽さを思い知らされる。

そこからアクセルを踏み込めば、驚くほど軽々と加速していく。ちょっと大げさだけれど、まるでクルマが紙でできているみたいな、そんな軽快さを味わえるのだ。

とりわけ驚かされたのがエンジン回転数が4000rpmを越えてからの加速感の伸びやかさ。なんだかエンジンが50psくらいパワーアップしたかのように、トロフィーとは別物の勢いでスピードを上げていく。130kg軽量化の効果はまさに絶大だ。

軽さはもちろんコーナリングにも

ハンドルを切った直後にすっとノーズの向きが変わる軽快さは、これがFF車であることが信じられないくらいである。一方で、コーナーに進入する際にブレーキングを強く残しすぎていると、それだけでリアタイヤが外側に流れようとし始めるので注意が必要だ。

腕利きはここでリアが流れる勢いを使ってコーナーに進入する向きを決めるようだけれど、この作業は、4コントロールが装備されたほかのメガーヌR.S.に比べて格段に難しい。だから、サーキット走行に馴れていない向きは、できるだけストレート区間でブレーキングを終えたほうが安心だ。

高速コーナーでの挙動は?

筑波サーキットでもっとも難しいコーナーのひとつとされるダンロップコーナーでは強いブレーキングを使わなくてもコーナリングGの力でそのままリアタイヤがアウトに流れ始めた。その先の80Rでも、ハンドルを軽く切った状態で加速していくと、あるところから再びリアが流れ始めた。まあ、かなり手強いモデルであることはこれで間違いないだろう。

もっとも、試乗後にレース経験豊富なドライバーと議論したところ、彼らは80Rでオーバーステアが出なかったという。どうやら私の運転にどこか問題があったのかもしれないけれど、低速コーナーへのブレーキングでオーバーステアが出ることについては彼らも同意してくれた。やっぱりトロフィーRは腕利き専用のスポーツモデルなのだ。

選ぶべきは”どの”メガーヌR.S.!?

もし、ブレーキングでオーバーステアになるクルマを操るのが不安なのであれば、同じメガーヌR.S.でも4コントロールがついているスタンダードなメガーヌR.S.もしくはメガーヌR.S.トロフィーを選ぶといいだろう。これでも十分以上に速いし、腕を磨くにはうってつけ。おまけにドライビングモードを切り替えれば、ブレーキング時の“穏やかな”オーバーステアも体験できる。5人乗りで乗り心地も快適なため、普段遣いにもピッタリだ。

でも、もしも運転に自信があってスーパースポーツカー並みに速いFF車が欲しいならばメガーヌR.S.トロフィーRを強くお勧めする。ドライビングスタイルによってアンダーステアやオーバーステアを様々にコントロールできる点もメガーヌR.S.トロフィーRならではの魅力といえる。

購入するための課題は?

ただし、メガーヌR.S.トロフィーRを買うにはさらにふたつのハードルがある。

まず、価格が689万円と、メガーヌR.S.トロフィーより200万円も高い点。そしてもうひとつは国内47台の限定販売となるメガーヌR.S.トロフィーRの、およそ半分が予約済みとなっている点であるため、真剣に購入を考えている方は早めにお近くのルノー・ディーラーを訪ねたほうがいい。

ちなみに、トロフィーRにカーボンホイールやカーボン・セラミックフロントブレーキディスクなどの特別装備を盛り込んだ‘カーボン・セラミックパック’は949万円というお値段にもかかわらず、限定販売の4台がすでに完売となっていることをあわせてお知らせしておく。

[筆者:大谷 達也/撮影:茂呂 幸正]

主なスペック

■全長:4410mm

■全幅:1875mm

■全高:1465mm

■ホイールベース:2670mm

■車両重量:1330kg(カーボン・セラミックパック:1320kg)

■エンジン:ターボチャージャー付直噴直列4気筒 DOHC16バルブ

■トランスミッション:6速MT

■駆動:FF

■最大出力:221kW(300PS) / 6000rpm

■最大トルク:400N・m(40.8kgm) / 2400rpm

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大谷 達也
筆者大谷 達也

1961年、神奈川県生まれ。エンジニア職を経験後、1990年二玄社に就職し、CG編集部に配属となる。以来、20年間にわたり同誌の新車情報、モータースポーツに関する記事を企画・編集・執筆。2010年3月フリーランスとなる。現在もCGの編集・執筆業務に携わる傍ら、ENGINE、GENROQ、東京中日スポーツ新聞、レーシングオンなどにも寄稿。日本モータースポーツ記者会会員。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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