フォルクスワーゲン「ゴルフ トゥーラン」が11年ぶりにフルモデルチェンジ
フォルクスワーゲングループジャパンは、7人乗りのコンパクトMPV「ゴルフトゥーラン」を、11年ぶりにフルモデルチェンジし、1月12日より発売開始した。
ゴルフトゥーラン初のエントリーグレードとして「TSIトレンドライン」(受注生産)を新たに設定し、従来型同様の「TSIコンフォートライン」と最上位グレードの「TSIハイライン」を含めた3グレードとしている。
ボディカラーはカリビアンブルーメタリックとアトランティックブルーメタリックを含む全5色展開で、価格(消費税込)は、「TSIトレンドライン」が2,847,000円、「TSIコンフォートライン」が3,170,000円、「TSIハイライン」が3,769,000円。
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トップクラスの先進安全技術や装備、運転支援システムを採用
ゴルフトゥーランは従来型モデルにおいても、ABS、ESPに加えて、合計6つのエアバッグや、前席むち打ち軽減ヘッドレスト、全席3点式シートベルト、エマージェンシーストップシグナルなどを全車に標準装備するなど、アクティブセーフティ、パッシブセーフティの両面でクラスをリードしていた。
新型ゴルフトゥーランは、それに加えて、新たに安全運転をサポートする『アダプティブクルーズコントロール“ACC”』や『レーンキープアシストシステム“Lane Assist”』、ドライバーへの注意喚起を促す『ドライバー疲労検知システム』、万が一の衝突に備える『プロアクティブ・オキュパント・プロテクション』、衝突回避をサポートする『プリクラッシュブレーキシステム“Front Assist”』、衝突被害を軽減する『9つのエアバッグ』や『インテグレーテッドチャイルドシート(後席一体型チャイルドシート)』、歩行者保護を目的とした『アクティブボンネット』、そして二次被害の防止を目的とした『ポストコリジョンブレーキシステム』といったフォルクスワーゲン独自の最新安全テクノロジーを全車に標準もしくはオプションで設定している。
新型ゴルフトゥーランも、安全技術の開発に妥協のない取り組みを続け、実用化に成功するとクラスやグレードに関わりなく幅広い展開を図るという、フォルクスワーゲンの安全哲学の上で、開発・生産され、欧州の公的自動車安全評価である2015ユーロNCAPにおいて、最高レベルの5スターを獲得した。
最新の生産方式「MQB」を採用し、よりスタイリッシュなプロポーションを実現
全長とホイールベースが長くなったことで、エクステリアの印象は、従来型よりずっとスマートでスタイリッシュになった。ボディ全体の光による陰影がモダンで彫の深い面処理と、精密な水平基調のラインによる力強い存在感を創出している。
新しいゴルフトゥーランのフロント部分は、水平基調のラインで構成され、従来よりワイドになったボディを強調している。ボディサイドは、力強いホイールアーチと複数の水平ラインが、視覚面でのアクセントになっていて、AピラーからDピラーまでひとつながりになったウインドーのデザインは、従来型よりもずっとフラットでスタイリッシュな印象を与える。このサイドビューで特徴的なのは、彫りの深い2重のキャラクターラインが前後のドアハンドルと同じ高さに引かれており、真横から見ると、2つのドアハンドルがキャラクターラインと重なってひとつの線を成すように感じられる点である。
またリアセクションでは、サイドから伸びたキャラクターラインが、車両全体の造形的な一体感を高める役割を果たして、このキャラクターラインが、左右のテールランプの両端を結んでおり、その中央にVWエンブレムが配置されている。
さらに広くなった室内空間で、多彩なシートアレンジ(最大荷室容量:1,857L)
全長4,535mm、全幅1,830mm、全高1,640~1,670mmのボディサイズは、従来型より130mm長くなり、35mm幅広くなり、最大で30mm低くなった。
ホイールベースは110mm延長されて2,785mmになっており、とりわけホイールベースが延びたことで、室内空間は従来型よりさらに広くなっている。
室内で、キーとなるメカニズムはフラットフォールドシート。これにより、2列目および3列目の最大5座の独立シートとフロント助手席のバックレストを、簡単な操作により全て折り畳んで、段差のないひとつながりのラゲッジフロアを得た。(助手席バックレストまで倒せるのはコンフォートラインとハイラインのみ)。
ラゲッジスペースは、3列目シートだけ畳んだ5人乗りの状態で最大917L、さらに2列目シートも畳んでフロントシートから後ろの部分をすべてラゲッジスペースとして使うと最大1,857Lにもなる。
居住性の面では、従来型と比べて2列目シートの前後スライド幅が40mm増え、3列目シートはレッグスペースが54mm拡大された。ドア開口部が拡がり、2列目の左右(外側)シートにワンタッチで前方にスライドする「イージーエントリー機能」を採用したことで、3列目シートの乗り降りもこれまで以上に容易になっている。
新開発1.4L TSIエンジンと7速DSGで走行性能と燃費効率を大幅向上(18.5km/L)
ボディサイズがひとまわり大きくなってホイールベースも延長された一方で、車両重量は従来型と比べて20kgも減少。徹底した軽量設計と、ミニバンとしては画期的なCd値0.296のエアロダイナミクス、さらに新開発のオールアルミ製1.4L TSIエンジンは、最高出力が従来型よりも10PS増え、150PS/5,000~6,000rpm、最大トルクは従来型よりも30Nm大きく250Nm/1,500~3,500rpmとなり、コンパクトMPVでは、トップクラスのパフォーマンスを実現した。
このエンジンと7速DSGの組み合わせなどにより、新型ゴルフトゥーランは、燃料消費率を従来の15.0km/Lから18.5km/Lと、従来よりも23%改善することに成功している。
※燃費:JC08モード
最新のコネクティビティ
フォルクスワーゲンが提供する各種オンラインサービス“Car-Net”の一環として、新型ゴルフトゥーランに標準装備のインフォテイメントシステム“Composition Media”に搭載する新たな機能がApp-Connectである。
これは、車載インフォテイメントシステムとスマートフォンなど、機器間の接続手段として開発されたMirror Link、CarPlay(Apple社)、Android Auto(Google社)の3つの通信プロトコルに対応する。App-Connectを介してComposition Mediaにスマートフォンを接続すれば、各社が定める、もしくは対応するアプリを車載のタッチスクリーンで閲覧するだけでなく、操作することが可能になる。
例えば、Apple社が提供するMapsの簡易ナビゲーション機能やSMSなどをタッチスクリーンを介して利用できる他、Siriによる音声操作も可能となる。
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