レクサス HS250h 実燃費レビュー【vol.3 200-300km】(1/2)
- 筆者: 金子 浩久
- カメラマン:オートックワン編集部
あくまで燃費向上のためのハイブリッドシステム
ここまでのHS250hの燃費の違いは、幅のあるものだった。
東名高速道路の高低差が少ないところを、スロットルペダルの開閉を少なめに走行して出たのが、22km/L。
西伊豆スカイラインのワインディングロードに入ってからが、13km/L。
100kmごとの区間燃費は、燃費に厳しい走行条件となるに従って、平均して15km/L、14km/L、13km/Lと下がっていった。
累積される総合燃費は、ずっと14km/L。
メーターパネル内の瞬間燃費の数字を切り替えながら、一喜一憂しながら走っていたが、均すと14km/Lに収斂していった。
パワーモードを使わず、ノーマルモードのままでも、アップダウンのある山道でもどかしさを感じることはなかった。しかし、“パワフル”とは、決して呼べない。
同じレクサスのGSやRXに設定されているハイブリッドモデルは、あたかも電気モーターをターボやスーパーチャージャーのようにパフォーマンスのために使っているが、HS250hは違う。
プリウスのように、エンジンと組み合わせることで、お互いの効率のいいところを使って燃費を向上させることを目指している。
だから、ペースを上げたくなるというよりも、自然と淡々としたペースに落ち着いている。そこが、IS250との最も大きな違いだろう。
IS250の2.5リッターV6エンジンは、回せば回すほど鋭さが増して、パワーも厚く感じるタイプで、ハンドリングもダイレクトだ。
だから、山道に来たらペースを上げて、ドライビングを楽しみたくなる。こちらがうまく運転できたなら、クルマもそれに応じた走りで応えてくれる。
上手と下手が、歴然としている。つまり、スポーツそのものなのだ。
もちろん、HS250hの運転でも上手と下手は反映されるが、その違いは小さい。それが、IS250との違いだ。
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