ダイハツ コペン 試乗レポート

  • 筆者: 西沢 ひろみ
  • カメラマン:森山俊一
ダイハツ コペン 試乗レポート
フロントスタイリング ラゲッジスペース リアスタイリング オープンにする途中 サイドビュー インパネ エンジン シート 試乗 タイヤ&アルミホイール 試乗 画像ギャラリーはこちら

軽初の電動開閉式アクティブトップを採用した、2シーター・オープン・スポーツ誕生。

リアスタイリングエンジン

99年の第33回東京モーターショーで参考出品され、昨年の第35回東京モーターショーでは市販を前提にその姿を披露したコペンがついに正式デビューを果たした。新規格サイズに移行した軽自動車の、初の2シーター・オープン・スポーツである。プロトタイプそのままのスタイルは、オープン・スポーツから想像するような精悍さは見当たらない。流麗でボリューム感のある面構成と前後対称のようなサイドビューが特徴で、どちらかというと丸味を帯びたかわいらしい印象だ。スポーティユーザーだけでなく、女性や子離れした老夫婦までターゲットを幅広く想定したデザインといえる。

プラットフォームは、ダイハツ一連の軽自動車をベースにしたFFレイアウト。だが大幅な改良が施され、ホイールベースも130mm短縮されている。エンジンはコペン専用のターボが熟成されたJB-DET型に搭載される。最大の自慢は、軽自動車初の電動開閉式アクティブトップだ。

たった20秒でスムーズに開閉する、電動開閉式アクティブトップが149.8万円で手に入れられる。

オープンにする途中ラゲッジスペース

今やムーヴのトップグレードが150万円を超える時代に、ゼイタクな電動開閉式アクティブトップを採用しながら、コペンが150万円以下の価格を実現したのは「驚き」のひと言につきる。今後のオープンモデルの価格設定に一石を投じたと言っていいだろう。

システムはドイツのベバスト社との共同開発。操作は左右のフロントロックを手動で解除、シフトノブ手前のスイッチを連続で押すだけでいい。自動でサイド&サイドクォーターウインドウが下降し、トランクリッドが前開きに全開。ルーフパネルとバックパネルが折り畳まれてトランクルーム内に格納される。トランクリッドが全閉してロックされるまでの所要時間は約20秒。後方からの風の巻き込みを防ぐエアロディフレクターの標準装備も見逃せない。

9月発売予定のディタッチャブルトップ仕様は、オープン時には42kgも軽くなる“走りを極めた”バージョン。価格はスペシャルチューンドサスが標準装備され、アクティブトップと同じ149.8万円の設定だ。

洗練された加速感と小気味いいシフトフィーリングが、走る気分を盛り上げてくれる。

シートインパネ

質感の高さにこだわった室内は、アクティブトップを実現するためのパッケージング。このため運転ポジションはかなりAピラーが近く、シートのスライド量も少なめになるものの、包まれ感より解放感が演出された印象を受ける。

8000rpmまでレスポンスよく吹き上がるエンジンは、過給効率を高めた専用のターボチューンのおかげ。加速感も洗練された気持ちの良さが得られる。シフトストロークをショート化した5速MTの小気味いい操作感、スーパーアクティブシフト付4速ATのスムーズ性もスポーツライクで好感が持てた。

市街地での試乗だったため、フットワークの実力が確かめられなかったのは残念だけど、ステアリングに舵があたったままターボ過給が始まるとやや強めのトルクステアが生じるあたりはFF+ターボらしい挙動。ディタッチャブル仕様のシャープな身のこなしはオープン・スポーツの本格的な走りを期待させた。気になったのは、足元やステアリングに微振動が伝わることだ。

オープン・スポーツとお洒落なオープンカー。コペンは2つの魅力を備えている。

タイヤ&アルミホイールサイドビュー

軽オープン・スポーツというと、FRのカプチーノとミッドシップのビートが存在した。どちらもすでに生産中止になっているが、「走る喜び」を味わわせてくれた名車といっていい。この2台に対して、駆動方式だけを見るとFFのコペンは「操る楽しさ」で一歩劣るように思うかもしれない。だけどカプチーノとピートが誕生したのは11年も前の話。技術は確実に進化を遂げている。新規格サイズのコペンは、車両重量こそ重くなっているけれども、FF駆動でも「操る楽しさ」は十分に満喫できるはずだ。

そして、走り以上に注目したいのが電動アクティブトップ。雨が多く、四季のある日本では、ディタッチャブルは受け入れられないし、ソフトトップはクローズ時の快適性に欠ける。手頃な価格で、気軽に太陽の光と爽快な風を楽しめる唯一のオープンカーとしてもコペンは魅力タップリのクルマといえる。

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筆者西沢 ひろみ
樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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