シボレー トラバース 試乗レポート/岡本幸一郎(1/2)
- 筆者: 岡本 幸一郎
- カメラマン:茂呂幸正
2-3列目の高い居住性とシートアレンジのし易さ
三井物産オートモーティブでは、大型SUVをメインに、GMの日本法人とは別に、個性的なGM車の輸入販売を手がけている。シボレーブランドの新世代クロスオーバーSUVであるトラバースも同社が手がける1台で、2009年5月より日本に導入されている。
角ばっていないフォルムや、スムーズな面で構成されたスタイリングにより、実寸よりも小さく見えるところだが、5,210mm×1,990mm×1,790~1,840mmというフルサイズのボディは、日本に持ってくれば間違いなくかなり大柄なクルマ。
乗り込むと、モノトーンを基調に光沢を抑えたシルバーのパネルがアクセントとしてクリーンなインテリアを披露。アメ車らしい潔さもありつつ、往年のアメ車とは異なるモダンな印象もある。大きく寝かされたフロントスクリーンも現代的だ。
2列目、3列目のシートはベンチタイプ。これだけ横幅があれば3人掛けもあまり苦にならない。2列目の居住性は申し分なし。
3列目へのアクセス性はあまりよろしくないが、乗り込んでしまえば、身長172cmの筆者が座っても、それほど窮屈ではない。頭まわりも広くはないが余裕はある。3列目の中央席にも、もちろん3点式シートベルトが設定されている。
2列目、3列目はともに6:4分割可倒式で、フルに前へ倒すとフラットで大容量のラゲッジルームになる。アレンジのしやすさは至って現代的で、キレイにフラットになるところもいい。トラバースは、実用車としての実力も相当に高いのだ。そしてやはり、日本車や欧州車とはスケール感が違う。
トラバースには、車両価格498万円の「LS」と、598万円の「LT」という2グレードがあるが、今回試乗したのは上級のLTグレードで、スタンダードのLSグレードに対して、駆動方式がFFから4WDになるのをはじめ、多くの部分が異なる。
タイヤ&ホイールは17インチから20インチとなり、パワステが速度感応式になるほか、レザーシート(運転席8WAYパワーシート)、リアパーキングアシスト、レザーステアリングホイール、リアシートオーディオコントロール、パワーリフトゲート、サンルーフなどが標準装備され、ボディサイドモールディングがボディ同色となり、ドアミラーがサイドターンランプやブラインドストップミラーの付く上級仕様となる。
これだけ違って100万円差であれば、どうせトラバースを買うならLTグレードといきたいところだ。
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