除雪車(サイドウイング付き)
- 筆者:
冬に活躍する、はたらくクルマの代名詞『除雪車(じょせつしゃ)』
冬に活躍するはたらくクルマは?といえば、真っ先に思い浮かぶのはこのクルマではないでしょうか…「除雪車」。
道路に降り積もった雪を除雪し、自動車の走行を可能にする働くクルマです。
降雪・積雪地域が多く、また、人の移動や物流の多くを自動車に頼っている日本にとっては、冬の生命線を維持する救世主と言えるでしょう。
今回紹介するのは、ネクスコ東日本の除雪車。降雪・積雪地域がとくに多い東日本の高速道路を管理するネクスコ東日本では、雪に負けない道路を維持するため、多数の除雪車を配備しています。
除雪車の特徴はなんといっても、クルマの最先端に取り付けられたスノープラウ=除雪板。
大きな除雪板はまるでブルドーザーのよう。この大きな除雪板で雪を道路の脇へ排除していきます。
雪をどかして走れる道をつくるため、冬の間は日々活躍中のクルマです!
全長は11,960mm、全幅は3,600mm、車両のお値段は約2200万円。除雪板本体はスチール製です。
ただし、先端にはウレタン製のヘラのようなものが付いていて、道路への攻撃性を低くしています。
その昔、先端もスチール製だったときは、道路の継ぎ目の金属と擦れる度に火花が散っていたそうです。
ちなみに、除雪は雪を道路から完全に除去するのではなく、チェーンもしくは冬用のタイヤで走行することを前提に、5cm程度の積雪量を維持するように行なわれます。
作業はただやみくもに除雪板で雪を排除しているように見えますが、これが意外と難しいそうです。路面凹凸やうねり、積雪の状況に合わせて、こまめに除雪板を上下させる必要があり、熟練した人とそうではない人とでは、明らかな差が出るのだとか。
この除雪車には、車両前方だけでなくボディの横にも除雪板が付いています。いわゆるサイドウイング付きと呼ばれる車両です。
車両前方だけのものより幅広く除雪することができるのですが、前と横の両方を同時に操作するのが難しく、現在はサイドウイングを使用せずに、たとえば2車線を3台でといったように、車両前方のみの除雪板を用いた複数の車両で作業しています。
この記事にコメントする