使用済みのエンジンオイルってどのように廃棄されているの?

使用済みのエンジンオイルってどのように廃棄されているの?
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使用済みのエンジンオイルってどのように廃棄されているの?

私はオイル交換の際、ディーラーやガソリンスタンドに持っていって交換してもらうのですが、ピットの人が使用済みのドス黒いオイルを、変な形のタンク?バケツ?に流し込んでいるのを見ます。

場所によっては洗面台のような陶器でできたところに流し込んでいます。あれって結局どこに流れてどの様に処理されているんですか。そのままどこかのドブとか川に流れてないですよね。(森の石松)

其の疑問、MJブロンディがお答えいたします!

エンジンオイルの交換イメージ

使用済みのエンジンオイルはどこに行くんでしょう?

自分で交換した場合は、油吸着材に吸いこませて燃えるゴミとして出したりしますけど、毎日大量に処理している修理工場やガソリンスタンドでは、そんなんじゃ間に合いません。しょうがなくて、そのままどこかのドブ川に流しているとか?

いえいえまさか。そんなドブ川なんて、いまどきあるわけありません。中国ではそういう処理もありそうな気がしますが、日本でそんなことをしたら、すぐに大騒ぎになります。では、廃油はどうなるんでしょう。

森の石松さんが見た「変な形のタンク」や「洗面台のようなところ」は、廃油タンクです。

使い古しのエンジンオイルやギアオイルなど、廃油を全部ゴチャ混ぜにして、溜めておく容器ですね。で、それはどうなるのかというと、定期的に廃油回収業者がやってきて、持ってってくれるんです。

廃油回収業者は、無料か、量がまとまっていれば若干お金を払って、修理工場やスタンドから廃油をもらいます。

それを、遠心分離機&フィルターで処理して再生重油にし、工場のボイラーなどの燃料として販売するんです。

廃油って、意外と役に立つんです。エンジンオイルなどは、自分で交換すると、捨てるか、お金を払ってスタンドなどで引き取ってもらうしかないですけど、お店で交換すると、交換工賃はかかるけど、最終的にはリサイクルされるのでエコです。

MJブロンディの「ひとりごと」

ただ、油吸着材に吸わせて燃えるゴミで出すのが必ずしもイカン、というわけじゃないです。

燃えるゴミを燃やした熱は、清掃工場で発電に使われています(煙は徹底的に集塵・清浄化されます)。なので、ゴミに燃えやすいモノが入っているのは、ある意味歓迎なんです。

近年、東京都ではプラスティックゴミが「燃えるゴミ」扱いになりましたけど、それは、埋め立て処理場の節約に加えて、清掃工場の発電量増加を狙っているんですね。

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清水 草一
筆者清水 草一

1962年東京生まれ。慶大法卒。編集者を経てフリーライター。代表作『そのフェラーリください!!』をはじめとするお笑いフェラーリ文学のほか、『首都高はなぜ渋滞するのか!?』などの著作で交通ジャーナリストとしても活動中。雑誌連載多数。日本文芸家協会会員。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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