VW ゴルフ/シャラン TDI(ディーゼル)試乗│一気に増えたVWのディーゼルラインナップを評価する(2/2)
- 筆者: 今井 優杏
- カメラマン:和田 清志
ミニバンのシャランでも、フォルクスワーゲンらしさがもうちょい欲しい
続いてシャランだが、パワートレーンはゴルフと同じ2.0リッターターボのTDIとなる。スペック的には最大トルク380Nmとしつつも、こちらも他輸入ラグジュアリーSUVのディーゼルエンジン勢と比較すると、トルク、パワーともに大人しい印象だ。
ミニバン(MPV)×ディーゼルエンジンの組み合わせは、車格が違うがまもなく新型が日本にも到着しそうなメルセデス・ベンツのVクラスが同じく2.0リッターを搭載しており、そのフィールを思い出してみると、シャランももうちょっとパワフルな方向に振ることも出来たのでは、とすこし残念に思ってしまう。
ペダルの踏み込みに関してもゴルフTDIと同じ。ドライバーがかなり踏み込んで操作しないと、前になかなか進んでくれない。そう、この出力の出し方においてはシャランのボディーの大きさがさらに悪さをして、ゴルフよりももっとよっこいしょ、という感じの身の起こし方になってしまう。そもそもはまだ余力があるはずの、基礎体力の高いエンジンだと思うので、返す返すももったいないと思ってしまう。せめて7速DSGをもうちょっとスポーティーにしてもらうとか。いくらミニバンでも、フォルクスワーゲンらしさはもうちょい欲しいところ。
ただ、欧州車ならではの魅力はTDIでもミニバンでも失われていない
ただ、やはり国産ミニバン勢に比べてのアドバンテージはある。高い剛性とロール値の低さ、カッチリしたサスペンション&タイヤからの正確なフィードバック、と、欧州車ならではの魅力はTDIでもミニバンでも失われていない。
特に一旦速度に乗ってしまったあと、高速道路でのクルーズなどある程度のスピード域以上からは、ハンドリングのどっしりした据わりに先述の剛性感も手伝って、背の高さを感じさせないスッキリした走りを堪能できる。
手応えのあるペダル操作も、速度域が高くなればむしろコントロールがラクで、スロットル開度の微調整もお手の物と、印象が180度変化する。
というわけで、ゴルフTDI、シャランTDIとも低速域にやや物足りなさは感じるものの、普段から距離を稼ぐドライバーには恩恵もある。
どのゴルフがいいのか。どのシャランがいいのか、どのエンジンがいいのか。ライフスタイルに合わせて選んで欲しい。
[筆者:今井 優杏/撮影:和田 清志]
主要スペック | |||
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グレード名 | |||
価格[消費税込] | |||
全長 | |||
全幅 | |||
全高 | |||
ホイールベース | |||
駆動方式 | |||
車両重量 | |||
乗車定員 | |||
エンジン種類 | 4バルブDOHC ディーゼルターボ横置 | 4バルブDOHC インタークーラーターボ横置 | |
総排気量 | |||
エンジン最高出力 | |||
エンジン最大トルク | |||
トランスミッション | |||
使用燃料 | |||
JC08モード燃費 | |||
WLTCモード燃費 | |||
WLTC | |||
WLTC | |||
WLTC |
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